不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

当ブログへようこそ

 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

 これが、当ブログの主張です。
 詳しくは→こちらを参照の事。
 「プレカリアート」という言葉の意味は→こちらを参照。
 コメント・TB(トラックバック)については→こちらを参照。
 読んだ記事の中で気に入ったものがあれば→こちらをクリック。

この人、ホンマに教育者なのか?

2017年03月05日 22時39分22秒 | モリカケも忖度もない公平な社会を

 教育勅語の暗唱や軍歌の演奏、中国人・韓国人差別を煽る言動などの、森友学園の異常な教育方針については、今までも散々批判して来ましたが、今回はまた別の角度から批判してみたいと思います。

「教育関係者と接していたとき、教師と教え子の“なあなあ言葉”での会話を聞いたり、教師のジャージー姿を目にしたりするにつけ、違和感を覚えました。根底に幼児期の『徳育』の欠如があるのでは、と感じたんです。園の先生たちと話していて、改めてその思いが強くなったんです」
「集合時にだらだらとしていたり、子供が先生と友だちのようにしゃべったりというのが『普通』になっている小学校に、当園を出た子供たちが入っていくと、自分の根っ子に不安を持ち始めるんです。せっかく、当園で身につけたことが潰される…。それで小学校をつくることにしたんです」
 以上、安倍首相夫人・アッキーも感涙…園児に教育勅語教える“愛国”幼稚園 「卒園後、子供たちが潰される」と小学校も運営へ(2015.1.8 11:00更新 産経WEST「関西の議論」)より引用
 http://www.sankei.com/west/news/150108/wst1501080001-n1.html

 上記は、塚本幼稚園を経営する森友学園が、なぜ小学校も作るようになったのか、そのいきさつについて答えた籠池理事長のインタビュー記事です。私はこれを読んで、「何て薄っぺらな教育論なんだろう」と呆れました。「教師と教え子が“なあなあ"ではいけない、けじめをつけないといけない」のは勿論ですが、ただそれだけが教育ですか?けじめをつけるのは当たり前の話にしか過ぎず、その上で「何を教えるか?」考えるのが、本当の教育と違うのですか?

 会社でも、「上司の言う事をよく聞け」「ルールを守れ」というのは当然の話です。当然の話ですが、それはあくまでも、「よい自動車を作りたい」「おいしいパンを作りたい」などの会社の目標を実現する手段に過ぎません。だから、もしも上司が、コストを安く抑える為に、安全性に問題があっても目をつむったり、産地偽装、品質偽装を指示して来たら、会社本来の目標を損なうような、そんな間違った命令には、逆に抵抗しなければなりません。学校もそれと同じではないですか。

 「よい自動車を作りたい」「おいしいパンを作りたい」と言う、その基本は「客の立場に立って考える」という事です。会社の商品を買ってくれるお客さんの暮らしや健康を何よりも大事にする。会社や上司も、その為に存在します。従業員はお客さんの為に仕事をしているのであって、何も会社や上司の為に仕事をしている訳ではありません。業務命令や就業規則、ルールの類も、それを遂行する為の手段にしか過ぎません。理にかなった命令やルールには当然従わなければなりませんが、不当な命令については、むしろ抵抗しなければなりません。飲酒運転をしたら当の運転者だけでなく、それを見逃した同乗者も処罰されるでしょう。学校や社会もそれと同じです。それを抜きにして、ただ「上の言う事に従え」だけでは、単に「俺の奴隷になれ」と言っているのと同じです。

 そんな森友学園とは対極の教育方針を掲げているのが大阪府立西成高校です。以前、この高校の事を取り上げたテレビ番組を観た感想をブログに書きました。私立幼稚園と公立高校の違いはありますが、根っこにある教育の基本は変わらないと思います。以下、当該記事「西成高校の反貧困教育(前編)」より引用します。(少し長いです)

 西成高校は「あいりん地区」からも程遠くない所にあり、未解放や在日朝鮮人、母子家庭や生活保護世帯の生徒が数多く通う、いわゆる「ど底辺」の公立高校です。バイトで学費を稼ぐ生徒や授業料減免措置を受けながら通う生徒も多く、経済的困窮や学業不振などによる中退者も少なくありません。また、卒業生を受け入れてきた地元企業の方でも、長引く不況の影響で採用枠を絞らざるを得なくなっており、もはや高校を卒業しても簡単には就職できない世の中となってしまいました。
 その中で、西成高校では「格差に挑み、生徒の希望と誇りを育む」(同校HP)教育方針を掲げ、履歴書の書き方や求人票の見方、就職面接の受け方を徹底的に指導してきました。

 番組ではとりわけ二人の生徒の成長する姿を取り上げていました。一人はK君。彼はクラスの人気者ですが、母子家庭で、母親がかまってやれない後ろめたさから甘やかされて育ったせいか、遅刻や保健室登校からなかなか抜け出せません。一度は心を入れ替えて自分から頭を丸刈りにしてみせたものの、その後も遅刻は相変わらずで担任から「何の為に頭を丸めたんや!」と怒られ、大事な面接の日にもボロボロの学生ズボンで登校し、進路指導の教師から「全然心構えがなってないやないか!」とどやされる日々が続きます。その為、幾ら面接を受けても内定が貰えず、最期の土壇場で心を入れ替えてようやく内定に漕ぎ着けます。
 もう一人はUさん。彼氏の子を身ごもってしまったものの、高校生ながら自分で子供を生み育てる事を決意し、今は彼氏の家で家事・育児もこなし、子供を保育園に送り迎えしながら通学しています。大人びた性格故に、今までたびたび虐めも受けてきました。彼女は育児の事もあり一旦は就職を諦めかけます。しかし、教師から24時間保育の施設を紹介して貰う事で、介護の仕事に見事就く事が出来ました。

 この番組を見てまず感じたのが、西成高校の先生は生徒の表面的なマナーの悪さにいちいち目くじらを立てていない事です。高校HPに「スカートの下にジャージ着用禁止」の規定があっても、番組ではそういう格好の女子生徒が、椅子に立て肘をつきながら、それでも先生の意見に真剣に耳を傾けている姿が印象的でした。この光景と言い、先のUさんの例と言い、安倍政権の道徳教科復活にエールを送るような保守派には到底受け入れられない姿です。しかし、西成の現実の前には、空虚な道徳論・精神論なぞ何の役にも立たない。
 西成高校の先生方は、そんな事にはいちいち目くじらを立てず、しかし言うべき所では生徒を思いっきり叱り付けています。また、連日繰り返される企業面接の練習も、見ようによっては調教とも取れなくはない。でも、それが調教ではなく人間教育として立派に機能しているのも、教師が生徒の個々の生活の崩れだけに目を奪われる事なく、その裏にある生活の貧困にも思いやりながら、決して生徒を甘やかせず、一人の人間として見る中で、場合によっては必要な援助も与えてきたからではないでしょうか。

 西成高校は、反貧困学習でも有名な所です。遅刻などに対しては厳しく対処し、企業面接の練習を繰り返す一方で、例えば労働基準法の内容についても、通り一遍の知識ではなく、解雇されたらどうすれば良いかを、実際にバイトを解雇された生徒の事例を教材に取り入れる中で、「生徒に生きていく力をつけさせる」教育を実践してきました。昨今、ともすれば「内定を得る為にどう面接の空気を読むか」「如何に即戦力として企業側に気に入られる人材となるか」という視点ばかりが注目されがちですが、ここではただ杓子定規に「ルールを守れ」と言うだけでなく、「間違ったルールは是正し、より良いものに変えていく」事もきちんと教えています。
 その上で、遅刻防止・時間厳守などの社会人として必要なルールもきちんと教えている。だから、地域社会や地元企業からも支持され、弱肉強食の橋下市政下でも、少なくとも今の所は区長も蔑ろには出来ない存在となっている。この西成高校の先生の様な経営者や政治家が一人でも多くなれば、日本は確実に良くなる。これこそが本当の教育再生・政治再生ではないか。私も出来るならそんな職場で働きたい。それを一番感じました。(引用終了)
 http://blog.goo.ne.jp/afghan_iraq_nk/e/591a3d749671c8c35e78d5c80cf2faaf

 「教師のジャージー姿」「子供が先生と友だちのようにしゃべったり」も、別にいいじゃないですか。そこに本当の信頼関係があるならば。いざという時には、教師が生徒にビシッと言い聞かす事が出来て、生徒も「普段は頼りなく見えても、さすがは先生だ」と、尊敬のまなざしで教師を仰ぎ見るような、そんな関係が築けているのであれば。テレビドラマの「GTO」や「ごくせん」が、何故あれほど人気になったのか?そんな教師を本当はみんなが待ち望んでいるからではないですか。石原慎太郎みたいな、上から目線のただ偉そうなだけの人間と、「GTO」の主人公と、一体どちらが教師により相応しいと思いますか?たとえ、現実離れしたテレビドラマだと分かってはいても、ほぼ全員が「GTO」の方を選ぶでしょう。

 私は何も「教師のジャージー姿」や「生徒の“なあなあ言葉”」を勧めている訳ではありません。でも、今まで教師や学校の言う事なぞ見向きもしなかった生徒が、ようやく学校との間に信頼関係が築けて、教師の言う事にも耳を貸し始めた段階で、体裁ばかり気にして、「ジャージー姿や“なあなあ言葉”」にいちいち目くじら立てていたら、一体どうなります?教師が生徒とがっぷり四つに組んで教育を進める為には、スーツよりもジャージー姿の方が、むしろやりやすいのではないでしょうか?そんなものは「時と場合によりけり」です。

 むしろ逆に聞きたいです。「教師のジャージー姿」や「生徒の“なあなあ言葉”」さえ無くなれば、それで良いのでしょうか?いくら外見ばかり取り繕っても、中途退学者や学費滞納者が減らず、校内で虐めや人権侵害が横行していたら、何もならないのではないでしょうか?バイト先で残業代未払いや不当解雇に遭っても、泣き寝入りするしか術はない。産地偽装や品質偽装にも見て見ぬ振り。籠池理事長は、自分の幼稚園の子供を、そんな大人に育てたいのでしょうか?

 まあ、それが分かっていたら、子どもや保護者には、やれ「愛国心を持て」だの「道徳を守れ」だの偉そうに言いながら、自分は国民の共有財産である国有地を食い物にしたり、ワイロで政治家を買収するような「不道徳」な事なぞ、しないでしょう。言ってる事とやってる事がまるで正反対。上にはペコペコ、下には偉そう。「教育勅語」を使って「親を敬え、相手の立場に立って考えろ、みんなと仲良くせよ」と言いながら、親にまで改憲署名を押し付け、在日コリアンの保護者を平気で差別し、子どもにはトイレ休憩もほとんど与えず、漏らしたウンチを鞄に詰め込んで帰らせる、発達段階も無視して幼稚園児に危険なラグビー競技をやらせる、などの虐待行為も、平気で出来るのでしょう。「この人、ホンマに教育者なのか?」と思います。

(追記)

「GTO・鬼塚英吉の魂をアツくさせる数々の言葉・名言集」より、森友学園の理事長・籠池に今最も聞かせたい言葉w。GTOはやはり最初の反町隆史、松嶋菜々子シリーズの印象が強烈だった。

〇造っただぁ?子供はプラモデルじゃねーんだ!血ぃ通ってんだバカヤロォー!

〇青空の下だろうが何だろうがなぁ、どこ行っても授業なんかできんだろう。教師と生徒さえいれば。そういうのをな、教育っつーんじゃねーのか?

〇いい大学入って、いい会社なんか入るより、俺はいいダチ公見つける方がよっぽど財産になると思ってますんで。

〇てめーにとっちゃ、400人のたかが一匹だったかもしんねーけど…生徒にとっちゃ担任教師はたった一人しかいねーんだよ!

〇将来どうなるか、分かってなきゃいけねえのかよ?将来が保証されてなきゃ、何もやっちゃいけねえのかよ?そんなのどこがおもしれぇんだ?!

〇オレが先公だったら、ぜってーしねーぜ。てめーの教え子をクズ呼ばわりするよーな、マネはよ。

〇嘘なんて誰でもつくんだ。でもよ?一番きたねーのは噓ついたことのケツもたねーで逃げることなんだよ。

〇男だったらよー、てめーの人生ぐれー てめーで責任とれや…それとも一生言い訳して生きんのか?

〇教科書どおりのこと教えりゃあ満足なんすか?上司のご機嫌のとりかたとか、そんなことしか教えられねーで、あんたら胸はって教師なんて言えるんすか?そんなこと言ってっから、学校がつまんなくなるんすよ。

〇教師がヒト信じられなくなったら世の中終わりですから!

その創作バージョンとして、これもついでに。

〇産めよ増やせよだあ?死ぬ気で働けだぁ?人間は国家や企業の駒じゃねーんだよ!血ぃ通ってんだバカヤロォー!

〇教育勅語で天皇陛下バンザイ、お国の為に死ねとか、俺は知らん関係ねぇとか、中国・韓国人は人間のクズだとか、先生にタメ口叩くなとか、生活保護もらっているヤツは生きてる資格なぞねえとか…そんなことしか言えねーで、あんたら胸はって教師なんて言えるんすか?そんなことしか言えね―ヤツの方が、よっぽど人間のクズじゃねーんすか?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする