森友学園疑惑もいよいよ山場に差し掛かってきたようです。ついこの間まで、森友学園の籠池泰典(かごいけ・やすのり)理事長を散々批判していたフリージャーナリストの菅野完(すがの・たもつ)氏が、何と「敵」であるはずの籠池氏とタッグを組んで、当時の近畿財務局理財局長や松井知事、稲田朋美(いなだ・ともみ)防衛相や安倍首相夫妻を追い詰める、異例の展開になってきました。
私のブログは勤務先のバイトも大勢読んでいるので、一から解説しますと、菅野完さんと言うのは、扶桑社新書で出ている「日本会議の研究」という本の著者です。この本の中で、右翼団体の「日本会議」が、いかに政治の中枢に食い込んで、今の自民党・安倍政権を支配するに至ったか、その舞台裏を暴いています。森友学園の籠池理事長も、この団体の大阪支部幹部です。私もこの本を読みましたが、非常に為になりました。1冊800円の新書版で気軽に読めますので、バイトの皆さんも、「俺は本なんて読まないから」なぞと言わずに、是非読んでみて下さい。
その菅野さんが、週刊スパ2月28日号の特集記事で、森友学園が経営する塚本幼稚園で、園児虐待や在日韓国人保護者への差別発言が行われてきた事を暴露しました。塚本幼稚園は、以前から、幼稚園児に軍歌を歌わせたり、「教育勅語」を暗唱させたりする等、ゆがんだ軍国主義教育を行ってきました。そこで、そのような虐待・差別行為が行われてきた事を、菅野氏は暴露したのです。この事も既にブログで書きましたが、皆さんには週刊スパの元記事の方も是非お読みいただきたいと思います。
以上の経過からすれば、幼稚園経営者の籠池氏は、菅野氏にとっては「敵」も同然です。実際、籠池氏が今回の件でマスコミに取り上げられるようになった当初は、氏は菅野氏の事を非常に嫌っていました。記者会見の席上でも、菅野氏が名乗りを上げた途端に、「あー、あんたが菅野さんか。あんた、ちょっと(あの記事は)酷いじゃないの!」と、思わず怒りの声を上げたそうです。
ところが、その菅野氏が、長男の紹介で、籠池氏の自宅に直撃取材に及ぶ事になりました。3月10日夜の事です。籠池理事長も、当初は菅野氏の顔を観た途端に、「何でお前がこんな所に来た!敷居をまたぐな!」と、押し問答だったそうです。しかし、そこはジャーナリストの菅野氏。籠池氏を落ち着かせ、「籠池氏とは一面識もない」と言っていた稲田防衛相が、実際は森友学園の顧問弁護士を務め、過去に学園が起こした訴訟も請け負っていた事まで、聞き出す事に成功しました。
その後、籠池氏は、外国特派員協会主催の記者会見をキャンセルする等、行動を二転三転させましたが、最終的に国会の証人喚問を受け入れる所まで来ました。この3月23日に衆参両院で行われる事になった証人喚問も、最初は参考人招致の形で野党が要求していて、与党は難色を示していました。ところが、籠池氏が「安倍晋三から百万円寄付してもらった」と口外した途端に、態度を硬化させ、「そんな寄付なぞしていない。安倍首相を侮辱するのか!嘘をつくなら偽証罪で処罰される証人喚問に出て来い!」と言い出して、与党からの提案で実現する事になりました。侮辱されたのは首相ではなく、国有地をタダ同然で売却され、不当に税金が使われた国民の方なのに(# ゚Д゚)。「安倍は一体何を言っているんだ!」と思います。
おそらく与党は、籠池氏を証人喚問で威圧する事で、同氏を黙らせようとしたのでしょう。しかし、国会で同氏が今までの事を洗いざらいぶちまける事で、喚問の矛先は同氏だけでなく与党や「隠れ与党」(維新の会)にも向かう事になります。単に「百万円寄付の有無」だけでなく、今までの国有地の不当廉売疑惑や、幼稚園児に軍歌を歌わせるような偏った教育をする、借金まみれで問題だらけの幼稚園が、なぜ小学校建設の認可を得るに至ったのか、誰がそれを認可したのかまで追及される羽目になります。今回の証人喚問は、籠池氏だけでなく安倍政権や松井大阪府政にとっても「両刃の刃」となります。
菅野完 事件の責任は迫田前理財局長と松井一郎大阪府知事
この流れの中で、なぜ菅野氏が、かつて敵同士であったはずの籠池氏とタッグを組みようになったのか、その一端を上記の動画で明らかにしています。菅野氏いわく、「一民間人に過ぎない籠池氏が、政権から名指して圧力をかけられている。これは、言論の自由を守る為にも、見過ごす事は出来ない」「今まで安倍政権に遠慮して、この疑惑を余り取り上げなかったマスコミも、視聴率が稼げるとなった途端に、籠池さんばかり追いかけ回すようになった。しかし、本当に喚問されるべきなのは、小学校認可の申請をした私人(民間人)ではなく、それを決裁した公人(公務員、官僚)の方ではないか」「確かに籠池氏も、軍国主義・戦前賛美の教育を行ったり、園児虐待や在日保護者への差別発言を繰り返してきた。そういう意味では、問題のある人物だが、だからといって、政権によって不当に抹殺され、その事で『トカゲの尻尾切り』で疑惑自体がウヤムヤにされるような事になってはならない」と、明確に仰っています。
これは私にとっても反省すべき事でした。私自身も、籠池氏の考え方や思想は受け入れる事が出来ないので、籠池氏が証人喚問されると聞いて、与党の胡散臭さとは別に、籠池氏に対しても「ざまあみろ」という思いが、全く無かったとは言いません。また、自分の身近にあった出来事についても、昨年末から今年始めにかけて、私にパワハラを働いた社員が、会社から懲罰的な配置転換をされた事に対して、思わず「ざまあみろ」と喝采を上げ、この問題を一社員の不始末に止めようとした会社の意図を、果たしてどこまで冷静に分析できたか。そういう色んな意味で、私も今回の事を「他山の石」としたいと思いました。
私のブログは勤務先のバイトも大勢読んでいるので、一から解説しますと、菅野完さんと言うのは、扶桑社新書で出ている「日本会議の研究」という本の著者です。この本の中で、右翼団体の「日本会議」が、いかに政治の中枢に食い込んで、今の自民党・安倍政権を支配するに至ったか、その舞台裏を暴いています。森友学園の籠池理事長も、この団体の大阪支部幹部です。私もこの本を読みましたが、非常に為になりました。1冊800円の新書版で気軽に読めますので、バイトの皆さんも、「俺は本なんて読まないから」なぞと言わずに、是非読んでみて下さい。
その菅野さんが、週刊スパ2月28日号の特集記事で、森友学園が経営する塚本幼稚園で、園児虐待や在日韓国人保護者への差別発言が行われてきた事を暴露しました。塚本幼稚園は、以前から、幼稚園児に軍歌を歌わせたり、「教育勅語」を暗唱させたりする等、ゆがんだ軍国主義教育を行ってきました。そこで、そのような虐待・差別行為が行われてきた事を、菅野氏は暴露したのです。この事も既にブログで書きましたが、皆さんには週刊スパの元記事の方も是非お読みいただきたいと思います。
以上の経過からすれば、幼稚園経営者の籠池氏は、菅野氏にとっては「敵」も同然です。実際、籠池氏が今回の件でマスコミに取り上げられるようになった当初は、氏は菅野氏の事を非常に嫌っていました。記者会見の席上でも、菅野氏が名乗りを上げた途端に、「あー、あんたが菅野さんか。あんた、ちょっと(あの記事は)酷いじゃないの!」と、思わず怒りの声を上げたそうです。
ところが、その菅野氏が、長男の紹介で、籠池氏の自宅に直撃取材に及ぶ事になりました。3月10日夜の事です。籠池理事長も、当初は菅野氏の顔を観た途端に、「何でお前がこんな所に来た!敷居をまたぐな!」と、押し問答だったそうです。しかし、そこはジャーナリストの菅野氏。籠池氏を落ち着かせ、「籠池氏とは一面識もない」と言っていた稲田防衛相が、実際は森友学園の顧問弁護士を務め、過去に学園が起こした訴訟も請け負っていた事まで、聞き出す事に成功しました。
その後、籠池氏は、外国特派員協会主催の記者会見をキャンセルする等、行動を二転三転させましたが、最終的に国会の証人喚問を受け入れる所まで来ました。この3月23日に衆参両院で行われる事になった証人喚問も、最初は参考人招致の形で野党が要求していて、与党は難色を示していました。ところが、籠池氏が「安倍晋三から百万円寄付してもらった」と口外した途端に、態度を硬化させ、「そんな寄付なぞしていない。安倍首相を侮辱するのか!嘘をつくなら偽証罪で処罰される証人喚問に出て来い!」と言い出して、与党からの提案で実現する事になりました。侮辱されたのは首相ではなく、国有地をタダ同然で売却され、不当に税金が使われた国民の方なのに(# ゚Д゚)。「安倍は一体何を言っているんだ!」と思います。
おそらく与党は、籠池氏を証人喚問で威圧する事で、同氏を黙らせようとしたのでしょう。しかし、国会で同氏が今までの事を洗いざらいぶちまける事で、喚問の矛先は同氏だけでなく与党や「隠れ与党」(維新の会)にも向かう事になります。単に「百万円寄付の有無」だけでなく、今までの国有地の不当廉売疑惑や、幼稚園児に軍歌を歌わせるような偏った教育をする、借金まみれで問題だらけの幼稚園が、なぜ小学校建設の認可を得るに至ったのか、誰がそれを認可したのかまで追及される羽目になります。今回の証人喚問は、籠池氏だけでなく安倍政権や松井大阪府政にとっても「両刃の刃」となります。
菅野完 事件の責任は迫田前理財局長と松井一郎大阪府知事
この流れの中で、なぜ菅野氏が、かつて敵同士であったはずの籠池氏とタッグを組みようになったのか、その一端を上記の動画で明らかにしています。菅野氏いわく、「一民間人に過ぎない籠池氏が、政権から名指して圧力をかけられている。これは、言論の自由を守る為にも、見過ごす事は出来ない」「今まで安倍政権に遠慮して、この疑惑を余り取り上げなかったマスコミも、視聴率が稼げるとなった途端に、籠池さんばかり追いかけ回すようになった。しかし、本当に喚問されるべきなのは、小学校認可の申請をした私人(民間人)ではなく、それを決裁した公人(公務員、官僚)の方ではないか」「確かに籠池氏も、軍国主義・戦前賛美の教育を行ったり、園児虐待や在日保護者への差別発言を繰り返してきた。そういう意味では、問題のある人物だが、だからといって、政権によって不当に抹殺され、その事で『トカゲの尻尾切り』で疑惑自体がウヤムヤにされるような事になってはならない」と、明確に仰っています。
これは私にとっても反省すべき事でした。私自身も、籠池氏の考え方や思想は受け入れる事が出来ないので、籠池氏が証人喚問されると聞いて、与党の胡散臭さとは別に、籠池氏に対しても「ざまあみろ」という思いが、全く無かったとは言いません。また、自分の身近にあった出来事についても、昨年末から今年始めにかけて、私にパワハラを働いた社員が、会社から懲罰的な配置転換をされた事に対して、思わず「ざまあみろ」と喝采を上げ、この問題を一社員の不始末に止めようとした会社の意図を、果たしてどこまで冷静に分析できたか。そういう色んな意味で、私も今回の事を「他山の石」としたいと思いました。