アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

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 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

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 詳しくは→こちらを参照の事。
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利口でバカな安倍政権

2007年07月07日 22時04分01秒 | 安倍第1次投げ出し政権
 久間防衛相辞任を受けて、その後任に小池百合子・前環境相が就任しましたが、この人事の評判が事の外悪い。反安倍の左派だけでなく安倍支持勢力のネットウヨクからも罵倒されています。2chでも「本当にカイロ大学を卒業したのか」とまで言われている有様で。まあ、当人のこれまでの行状を見れば、「政界渡り鳥」としての節操の無さが余りにも歴然としているので、左右を問わず外野からこれだけボロカス言われるのも、まあ「しょうがない」かと思いますが。
 http://kaba.2ch.net/giin/kako/997/997931139.html 
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%B1%A0%E7%99%BE%E5%90%88%E5%AD%90
 http://suyap.exblog.jp/5827721#5827721_1
 http://blog.goo.ne.jp/goo21ht/e/5a67375b7964d89f9467ff0285f7dfc1

 私も最初はそういう意味で、先日の記事の追記では「何てアホな人事なのだ、安倍も愈々壊れたか」と呆れていたのですが、どうしてどうして、安倍サイドから見れば「それなりに理に適った人事である」という事が徐々に分ってきました。

 その理由は、まず以って小池がゴリゴリの靖国派右翼政治家であるという事。教科書問題でも最右翼に位置し、日本会議国会議員懇談会副幹事長を務めているという事が、それを何よりも物語っています。そして、日本政府のイラク自衛隊派遣に際しても支持声明をいち早く出し、あの郵政民営化選挙に際しても小泉新自由主義の尖兵として、選挙区を乗り換えてまでして時の政権に貢献したという、強烈な権力志向。こういうアクの強さなどは、「格差があって当然」と言い放つ奥谷禮子をも彷彿とさせるものがあります。

 だから安倍も敢えて引き立てたのではないでしょうか。単に「チーム安倍」の「お友達」補佐官だからというだけの理由では、防衛相は勤まらないでしょう。実際、日米安保協議(2プラス2)では在日米軍再編問題が焦眉の課題であって、その為に沖縄県知事選でも必死になって保守県政を守ったのだし、普天間基地の辺野古移設や北部訓練場の高江移設も強引に推し進めようとしているのですから(事実、野党統一候補の糸数氏当選の場合は、特措法制定で公有水面埋立認可の知事権限剥奪も考えていたと言われている)。

 実際、この沖縄の辺野古・高江への基地移設問題については、調べれば調べるほど、国の悪どさ、悪賢さが目に付きます。基地拡張前提のアリバイ環境アセスメントまず在りきで、ジュゴンの卵子着床具設置で珊瑚礁を破壊し、それに対する抗議運動には海上自衛隊の掃海母艦を差し向けて威嚇する。それがムチならばもう一方のアメの方も抜かりは無く、肝心の地場産業たる農林水産業の振興は打ち捨てておいて、それとは無関係で凡そ場違いとしか思えないようなハコモノ施設(工業高専、国際海洋環境情報センター、マルチメディア館など)を乱造し、地元をおもいっきり「土建漬け、利権漬け」にしておいて、そうして辺野古行政区の基地撤去決議を金の力でひっくり返させたのです。
 http://www.henoko.uchina.jp/life.html
 http://tuvalu.site.ne.jp/topics/okinawa/004/index.html
 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-23792-storytopic-3.html
 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-25178-storytopic-3.html

 「国内植民地」とも形容される沖縄経済の状況。「植民地」故の中央依存。そこに付け込む日本政府・本土資本。その中にあっても、「植民地状況に置かれ続けた者の怒り」もまた絶える事無く語り継がれ、時に火を噴く。50年代の島ぐるみ闘争、60年代の祖国復帰運動、90年代の米兵少女強姦事件に端を発した全県ぐるみの抗議運動、然り。沖縄の反基地闘争は、一言で言えばこの様な状況下で闘われているのです。

・ちゅら海をまもれ!沖縄・辺野古で座り込み中!
 http://blog.livedoor.jp/kitihantai555/
・辺野古から緊急情報
 http://henoko.jp/info/
・ジュゴンの家日誌
 http://dugong2007.tuzikaze.com/
・辺野古アクション
 http://www.geocities.jp/henoko_action/

 こういう事は、特に最近の本土の大手商業マスコミは、殆ど報道しません。安倍政権の当初のミーハー人気や、最近はその反動としてのバカさ加減ばかりが、面白おかしくデフォルメされて伝えられるだけです。だから、今回の久間から小池への大臣交代劇についても、「政界渡り鳥」とか「お友達内閣」とか、そういう表層的な部分での批判ばかりに終始してしまいがちです。しかし実際はそうではなく、改憲・軍拡・弱者切捨て政治のごり押しを担う担当大臣としては、安倍忠誠心と権力志向と厚顔無恥にかけてはピカイチの小池百合子は、正に打ってつけだったのです。なるほど、だから久間の後釜に小池を据えたのです。

 ただこれも所詮は「利口でバカ」な「安倍政権のニ面性」が為せるワザにしか過ぎません。委員会付託をすっ飛ばしていきなり本会議で強行採決するなどの国会運営ひとつ取っても明らかな様に、個々の政治判断については如何なく悪知恵を発揮するものの、年金を詐取されワーキングプアとして搾取される側の「虐げられた者の痛み」については全然分らないし分ろうともしないという、根本的な欠陥を抱えているので、「自分の身に即して考える事」が一切出来ないのですから。

(追記)
 前農相・松岡、前防衛相・久間の次は、今度は現役農相の赤城二世議員ですか。それで、今度は議員会館ではなく実家に事務所経費を計上ですか。相次ぐ悪法強行採決や党利党略会期延長とタイアップして、汚職・不正の方も底なしの様相ですね。如何に悪知恵を働かして彌縫策を弄しようとも、所詮は彌縫策でしかない。「虐げられた者」との根本矛盾は更に広がり深まる。やっぱり安倍とその取巻きは、利口でバカな「究極のバカ」でした。
 いや、ひょっとしたら、既にこの国の政治指導層や財界は、悪法製造ラッシュが一段落した所で、支持率ジリ貧で利用価値の無くなった安倍などさっさとお払い箱にして、麻生か民主党の小沢当たりを次期総理に考えているのかも。財界にとっては改憲・軍拡・弱者切捨ての「国柄・国体」さえ安泰であればそれで良い訳で、その枠内でさえあれば誰(何処)が首相や与党であっても別に構わないのですから。
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070707-00000141-jij-pol
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ヒンキーたちの反貧困統一戦線

2007年07月03日 23時06分38秒 | 一人も自殺者の出ない世の中を
 この記事写真の中にある「オタマジャクシみたいなもの」、何か分ります?これはヒンキーという名前の「お化け」です。ヒンキーは反貧困キャンペーンに取り組んでいる人たちのマスコット・キャラクターで、写真はそのヒンキー・グッズのバッジなのです。このヒンキーですが、なかなか可愛いお化けですね。
 しかし、何故「反貧困キャンペーン」と「お化け」の組み合わせなのか?そろそろ夏の怪談の季節なので、それに無理やり託けたのか?いいえ違います。以下、「反貧困キャンペーン」のサイトから引用します。

*反貧困キャンペーンのシンボルマーク「ヒンキー」(各種グッズも販売中)は、オバケのキャラクターです。貧困はなかなか「見えない」ものであり、またこの世の中に「あってほしくない」ものである、ということから、このマークが誕生しました。社会に貧困が広がると、「ヒンキー」はどんどん増殖していきます。社会から貧困がなくなるときは、「ヒンキー」も成仏でき喜んでくれるでしょう。このマークには、そんな貧困のない社会をめざしていきたいという願いがこめられています。
 http://antipoverty07.blogspot.com/

 ただ私としては、正直に言うと若干引っかかる部分はあります。如何に可愛いと言えども所詮は「お化け」。これでは「お化けの正体見たり枯れ尾花、貧困・格差もそれと同じ幻」という事になってしまうのでは。与党・マスコミが現にそういう情報操作を日々行っている中で、「それを敢えて逆手に取って揶揄する」という考え方も、確かにそれはそれでアリだとは思いますが。

 キャラクター談義はそれでひとまず置いておいて、実はこの7月1日に東京で、そのキャンペーンを推進している反貧困ネットワーク準備会が主催する下記要領のイベントがあったのです。

(引用開始)
もうガマンできない! 広がる貧困
人間らしい暮らしを求めてつながろう

働く貧困層(ワーキング・プア)・生活保護受給者の急増、ネットカフェ難民・日雇い派遣などの劣悪な住・労働環境。――日本社会において、〈貧困〉が広がり続けています。「自己責任論」の大合唱の下で、少なからぬ人々が食うや食わずの状態に追いやられています。日本の政治は、本当にこの〈貧困〉問題をわかっているのでしょうか?気づいているのでしょうか?そして、本気で取組む気があるのでしょうか?――参議院選挙が近づいています。私たちは、〈貧困〉問題に取組む政治家の出現を待っています。

■日時:2007年7月1日 13:00 開場 13:30 開会(~16:30)
■場所:社会文化会館 (東京都千代田区永田町1-8-1)  
(中略)
●集会内容: 第一部:「作られた対立を超えて」 年金生活者と生活保護受給者、正規労働者と非正規労働者、給食費を支払えない家庭と学校教師、など当事者の発言および解説(予定) 第二部:「〈貧困〉問題に取組まない政治家はいらない!」――「反貧困キャンペーン」参加団体より、当事者および主催者のアピール
■集会終了後、赤坂方面にパレード
(引用終了)
 http://antipoverty07.blogspot.com/
 
 この反貧困ネット(準)ですが、下記の構成団体リストからもわかる様に、弁護士や多重債務問題NGOからネカフェ難民や野宿生活者まで、労働団体も全労連から独立系のフリーター全般労組まで、幅広い団体・個人が参加しています。

反‐貧困ネットワーク準備会代表 宇都宮健児(弁護士)
準備会会員(50音順) 赤石千衣子(しんぐるまざあず・ふぉーらむ、ふぇみん)/雨宮処凛(作家)/井口鈴子(司法書士、高金利引下げ全国連絡会)/市川明代(記者)/伊藤圭一(全労連)/伊藤みどり(働く女性の全国センター)/井上雅之(派遣労働ネットワーク)/猪股正(弁護士、生活保護問題対策全国会議)/内山智絵(東京精神医療人権センター)/浦松祥子(「賃金と社会保障」)/大平正巳(フリーター全般労組)/小島茂(連合)/梶屋大輔(グッドウィルユニオン)/加藤真規子(こらーるたいとう)/川井理砂子(弁護士、埼玉生活支援ネットワーク)/河添誠(首都圏青年ユニオン)/北村賢治(放送作家)/北村祐司(中央労福協)/木村朋子(東京都地域精神医療業務研究会)/後藤浩二(ホームレス地域生活移行支援事業裁判を支える会)/今野晴貴(POSSE)/佐藤幸樹(生存権裁判を支援する会)/志磨村和可(ホームレス総合相談ネットワーク)/神野斉(明石書店)/杉村宏(法政大学、貧困研究会準備会)/辻清二(全国生活と健康を守る会連合会)/冨岡千尋(FAV)/鳥山まどか(法政大学)/中野麻美(弁護士、派遣労働ネットワーク)/中村光男(あうん)/舟木浩(弁護士、全国生活保護裁判連絡会)/本多良男(全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会)/三浦仁士(フリーター全般労組)/三澤了(DPI日本会議)/水島宏明(ジャーナリスト)/森川清(弁護士、首都圏生活保護支援法律家ネットワーク)/山本創(DPI日本会議)/湯浅誠(自立生活サポートセンター・もやい)/吉田亜矢子(山谷・隅田川野宿者支援)/渡辺潤(全国公的扶助研究会)

 7月1日のイベントの様子も既に反貧困ネット(準)のサイトにアップされています。レーバーネットを始め、一般のマスコミにもかなり取り上げられ、YouTubeの動画もアップされています。
 http://antipoverty07.blogspot.com/

 先日取り上げた6.30アキハバラ解放デモと言い、今回の7.1反貧困キャンペーンと言い、「金返せ!生きさせろ!人間をモノ扱いするな!」「貧困問題に取り組まない政治家はいらない!」と叫ぶヒンキーたちの動きは、ひょっとしたら全く新しい「市民型の革新統一戦線」として、偽装請負やネカフェ難民・生活保護棄民が蔓延る「美味しい国」の、レジームチェンジを促す原動力になっていくのではないかと、私は非常に期待しています。

 実は昨日7月2日も貧困問題との関連で、「カンブリア宮殿」というテレビ番組(日テレ系列)を何気なく見たのですが、こちらは想像以上に酷い内容でした。「2007最新ハケン事情!~企業を支える女たち~」と銘打ったものだったのですが、何の事はない、あの派遣会社ヨイショ・ドラマ「ハケンの品格」のスポンサー企業テンプスタッフの太鼓持ち番組でした。
 何が「ハケンビジネス」じゃ、何が「女性の働き方を35年見つめてきた」じゃ。その虚構のプロパガンダの陰で、パソナやグッドウィルといった派遣会社が実際に何をやってきたのか、知った上でワザと言っているのか。例えばグッドウィルのデータ装備費ピンハネ問題一つとっても、一体どう考えているのか!
 余りに酷い番組内容だったので、少し見ただけでもう速攻でテレビの電源を切りました。ヒンキー頑張れ!!こんな詐欺まがいの情報操作になんか負けるな!!
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自分の身に即して考える事の出来ない人たち

2007年07月01日 23時25分04秒 | お笑い安倍政権
 久間防衛相が6月30日に麗澤大学で講演した中で言った「原爆投下、しょうがない」発言を、その前後の文脈も含めて下記に引用しておきます。

(引用開始)
 日本が戦後、ドイツのように東西が壁で仕切られずに済んだのは、ソ連の侵略がなかったからだ。米国は戦争に勝つと分かっていた。ところが日本がなかなかしぶとい。しぶといとソ連も出てくる可能性がある。ソ連とベルリンを分けたみたいになりかねない、ということから、日本が負けると分かっているのに、あえて原爆を広島と長崎に落とした。8月9日に長崎に落とした。長崎に落とせば日本も降参するだろう、そうしたらソ連の参戦を止められるということだった。
 幸いに(戦争が)8月15日に終わったから、北海道は占領されずに済んだが、間違えば北海道までソ連に取られてしまう。その当時の日本は取られても何もする方法もないわけですから、私はその点は、原爆が落とされて長崎は本当に無数の人が悲惨な目にあったが、あれで戦争が終わったんだ、という頭の整理で今、しょうがないな、という風に思っている。
 米国を恨むつもりはないが、勝ち戦ということが分かっていながら、原爆まで使う必要があったのか、という思いは今でもしている。国際情勢とか戦後の占領状態などからいくと、そういうことも選択肢としてはありうるのかな。そういうことも我々は十分、頭に入れながら考えなくてはいけないと思った。
(引用終了)
 http://www.asahi.com/politics/update/0630/TKY200706300263.html?ref=rss

 上記の発言ですが、これが何故「単に忸怩たる想いを語っただけのもの」(安倍総理)になるのでしょうか。これはどう読んでも「原爆投下は、ソ連の参戦を止めるためにはやむを得ない選択だったのだ」と言うのが当該発言の結論でしょう。

 当該発言は、まず歴史認識からして間違っています。「原爆投下はソ連の参戦を食い止める為に行われた」のではありません。ソ連の対日宣戦はヤルタ協定に沿って行われたものです。「食い止める」も何も、連合国同士が事前に合意した上での事でした。その上で、米国が戦後の世界でソ連に対して優位を保つ為に、既に日本の敗戦が濃厚だったにも関わらず敢えて原爆を投下したのです。

 だから、「そんな東西冷戦の論理、大国の論理の為に、多くの無辜の人命が犠牲にされたのだ。この様な事はもう二度と繰り返してはならない」となるのが普通の人の感覚です。また、日本国民は、戦争の犠牲者であると同時に、アジア諸国から見れば侵略戦争の加害者でもあったという立場も忘れてはなりません。だから、日本の人々にとってもアジアの人々にとっても「この様な事はもう二度と繰り返してはならない」のです。ところが、この人の場合はそうならずに、「もう二度と繰り返してはならない」という心の全然篭っていない、単に「しょうがなかったのだ」という、他人事の様な結論になるのです。
 
 要するに、自分の身に即して考える事が出来ないのです。そんなに「しょうがない」と言うのであれば、自分や家族・親戚の頭上に原爆を落とされても、一切文句が無い筈です。まさか、自分や自分の家族が殺されるのは許せないが、アカの他人だったら「しょうがない」というのではないでしょうね。

 戦争は宿命であって、抗う事の出来ないものであって、一旦お国が戦争をやると決めたら国民は無条件に従わなければならない―そんな事を本音で思っているから、こんな「米国の責任をばっさりと免責することにより、返す刀で日本政府・軍の責任についても切り捨て、蓋をしようとするような」(ヤメ蚊さんのブログ)他人事の様な発言が出てくるのです。道理で、安倍政権・自民党がワーキングプアの問題や年金の問題に冷淡な訳です。全て自分たちとは別世界の他人事なのですから。

 この久間発言が、単なる失言などではなく、「観測気球」「確信犯」の発言である事は明白です。今回は国民の反発が余りにも大きかったので、舌の根も乾かないうちに上辺だけの謝罪でお茶を濁しましたが、そんなに反発が大きくなければもっと暴走している筈です。そうして国民との距離を測りながら、徐々に「戦争宿命論」に国民を誘導していこうとしているのです。それは逆に言えば、自らの力を過信し国民世論を舐めきった発言だと言う事です。

 しかし、安倍内閣・自民党にはこんな人材しか居ないのでしょうか。この内閣の成立以来の経過を見ていると、安倍首相がいくら愛国心だの道徳教育だの言っても、周りの取巻きが寄って集ってそれを台無しにするような事ばかりしているとしか、思えないのですが。「田中宇」流に言うならば、差し詰め「安倍内閣を潰す為にワザとやっている」としか思えない様な。当人達としては、いろいろ観測気球を上げたりして精一杯計略を図っているつもりなのでしょうが。どうやら、自民党は沖縄・広島・長崎の票は要らないようです。ここまで来るともう漫画でしかない。

(追記)
 久間防衛相がとうとう辞任しました。安倍内閣になってから一体何人の閣僚が辞任に追い込まれた事か。そんな状況であるにも関わらず、その久間の後任が小池百合子とは(呆)。「お友達内閣は死ぬまで一緒」のつもりなのでしょうが、こんなアホの道連れにされる与党参院議員こそ堪ったものではないでしょうね。敵ながら、つくづくご心中察します。
 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070704k0000m010182000c.html
 http://www.zakzak.co.jp/top/2007_07/t2007070323.html
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社保庁労組もミートホープ分会に続け!

2007年07月01日 00時05分04秒 | 一人も自殺者の出ない世の中を
 「消された年金」問題で、安倍政権・社会保険庁が、さんざん追及された挙句に、ようやく全加入者への履歴送付に踏み出し始めたそうです。まずはそこから全てが始ると言うのに、何故今までそれをやり渋り、「疑問があれば聞いてやるから国民の方から来い」などという申請主義の姿勢をなかなか変えようとしなかったのでしょうか。恐らく「出来るなら、ひたすら嵐が通り過ぎるのを待って、ウヤムヤのまま闇から闇に葬ってしまいたい」というのが本音だからでしょうか。どさくさに紛れて時効撤廃だけでお茶を濁そうとしたり、社保庁解体・民営化・外注化で記録散逸・証拠隠滅・責任放棄を図ろうとしているのも、社会保険庁職員の賞与返上、「みんな悪かったのだ、誰かが悪かったのではない、もう済んだ事ではないか、もうこれでチャラにしよう」という「当事者総懺悔」劇で誤魔化そうとしているのも、その為でしょうか。

 こんな「やらせ賞与返上劇」で国民の怒りをやり過ごせると考えているのでしたら、とんでもない事です。この問題で真に責めを負うべきなのは、基礎年金番号への統合に際して、然るべきソフトの開発や職員の補充に手を打ってこなかった歴代の内閣・厚労相・厚労官僚です。
 官僚の天下りや高給には手をつけずに現場で働く公務員の数を減らす事ばかりに汲々として、名寄せ(番号統合)作業に必要な人員を補充せず通常業務の片手間にやらせていたから、とにかく目先の仕事を終わらせる事ばかりに目が行って、ロクスッポ読み方も調べもせずに氏名を誤入力したり、ちょっと転居・転職・改姓しただけでもう記録が散逸したりといった事が起こったのでしょう。
 仮に末端職員がそういう仕事の仕方に疑問を感じたとしても、「申請主義でやってきたんだ、みんなそうしてきたんだ」という事なかれ主義で以って、職制も含めた職場ぐるみで、労組にも飴玉をしゃぶらせて、寄って集ってそういう声を封じ込めてきたのでしょう。
 それでいざ問題が発覚したら、現場の職員だけをスケープゴートに仕立て上げて、当の自分たち官僚・政治家は「みんな悪かったのだ、誰かが悪かったのではない、もう済んだ事ではないか、もうこれでチャラにしよう」では、一番の被害者である国民は堪ったものではありません。

 この問題については、勿論一番悪くて責任もあるのは歴代の内閣・厚労相・厚労官僚です。現場の職員は、そういうどうしようもない政治家や官僚の下で意に沿わぬ仕事もさせられてきたという意味では被害者です。しかしこの年金問題の一番の被害者である加入者・国民からすれば、いくら末端の職員・パート・派遣社員であったとしても、実際に年金業務に携わってきたという意味では加害者です。勿論、その責任の重みは先の官僚その他とは全然違いますが。

 この場合の職員の責任というのは、一部で言われているような「休憩時間の確保」や「キーボード入力数の制限」を要求したからでは更々ありません。それらは「お役所仕事」でも何でもなく、頸肩腕症などの労災を防ぐ為の、DVT作業についての厚労省指針に基づく当然の措置です。責任はそこにあるのではなく、当局からしゃぶらされた幾許かの飴玉と引き換えに、言うべき事を言わなかった、巨悪追及に立ち上がらなかったという所にこそあります。今回の「消された年金」問題にしても、以前話題になった浪費「保養」施設「グリーンピア」の問題にしても。
 「グリーンピア」の問題にしても、それ以前は社会保険庁の経費は全て国庫で賄っていたものが、保険料からもいくらでも流用出来るように法律を改悪して、官庁とゼネコン業界が「濡れ手に粟」で利権漁りと天下り先確保に走ったのが、あの問題の本質でしょう。職員の福利厚生なんてホンの口実でしかなかったのです。それを何故もっと労組が追及しないのか!

 今回の賞与返上劇にしても、何故社会保険庁労組は「お門違いである」と一蹴して、もっと加入者たる国民と共同歩調を取って巨悪追及に立ち上がらないのか。それを当局の尻馬に乗って「返上も已む無し」では、国民の側から見たら「やっぱり飴玉をしゃぶらされてきたのか」としか映りません。
 勿論、職員や労組の言い分もある事は私も重々承知しています。将来の民営化に向けて、国が社保庁職員の弱みにつけ込んで「やらせ賞与返上」を継続雇用の「踏み絵」にしようしている事も。だから「ここで盾突くよりは幾許かの返上で許してもらえるならば」という流れになっているのかも知れませんが、「返上出来るような収入も無い」国民の眼には、果たしてその姿はどう映っているのでしょうか。

 ワンマン独裁社長の下で長年に渡って心ならずも犯罪行為を強いられ、内部告発に踏み切っても農水省から握り潰された挙句に、悪事が発覚したらしたで今度は一方的に解雇されたミートホープの従業員は、土壇場の所で労組(苫小牧ローカルユニオン・ミートホープ分会)を結成して生活防衛と巨悪追及に立ち上がろうとしています。あの人たちには「返上する余裕」「泣き寝入りする余裕」すら無かったのです。その事を思えば、社保庁労組の人はまだ「恵まれている」のではないでしょうか。どうかお門違いの「やらせ賞与返上劇」など一蹴して、本当の職責を果たして下さい。

 あとそれと、こういう事件が起こる度に、ひたすら現場の職員叩きに走るだけの輩が出てきますが、その事についても一言釘を刺しておきます。こういう人に限って、取引先や上司からどんな無理難題を言われても、何も言えないものなのです。その無理難題がいくら違法・不正なものであっても。巨悪には何も言えず、「下見て暮らせ傘の下」で鬱憤晴らしをするしか能の無い、そんな社畜どもに、社会保険庁の職員やミートホープの従業員を叩く資格はありません。

(参考記事)
・「年金記録問題」に対する基本的考え方(自治労・全国社会保険職員労組)
 http://www.jichiro.gr.jp/seimei/070611.htm
・自治労国費評議会(ウィキペディア)
 社保庁内部の労使慣行の解説など。国費評議会は現在の全国社会保険職員労組。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E6%B2%BB%E5%8A%B4%E5%9B%BD%E8%B2%BB%E8%A9%95%E8%AD%B0%E4%BC%9A
・年金記録問題に係る一時金の返納について(全厚生労組)
 http://www.kokko-net.org/zenkousei/
・賞与返納 このけじめは筋違いだ(中国新聞)
 http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh200706270124.html
・「安倍首相に続け」─愛国者が続々年金を“自主”返上の動き(ボーガスニュース)
 「安倍首相も今季賞与73万円の自主返上を決めている。総理のようなボンボンにとって73万円といえば、暗い夜道で足下を照らすのに火をつければ10分は使える大きな金額。これに隣の家の人もその隣の人もみな“すばらしい自己犠牲精神だ…”と感動し、自主的返上を決めている。」「さらに1億2千万全国民が返上すれば、集めた年金をいろいろ流用してウハウハできる。ぜひ国民的運動として盛り上げていきたい」w
 http://bogusne.ws/article/45927346.html
・グリーンピア破たんの責任は 消えた年金4000億円 歴代厚相の地元に集中(しんぶん赤旗)
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-05-30/15_01.html
・食肉偽装:ミート社従業員ら、労働組合を結成(毎日新聞)
 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/meathope/news/20070628k0000e020028000c.html
・公益通報者保護法が内部告発防止法あるいは内部告発炙り出し法であることが発覚~ミートホープ事件(情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士)
 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/8164e4b5d0d36cf3f462681c98fcf055
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