アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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今度の参院選に期待する事

2007年07月27日 16時15分30秒 | 安倍第1次投げ出し政権
 私が今度の参院選に期待する事は多々ありますが、そこを敢えてまとめるとすれば、下記の4点に集約されるのではないかと思っています。

 第1点は、下記の様な靖国派の議員を一人でも多く叩き落して、早ければ2010年にも予定されている改憲発議を阻止する事。

・明治憲法にもどって、そこから改正になっていく京都選挙区西田候補(『創作の箱』 別館-短信-)
 http://yasaemon.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_b924.html
・「靖国派」を落とそう!(大津留公彦のブログ2)
 http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_536b.html
・私の視点 ―「07年参院選・民主党公認候補者《護憲派》《明白な改憲派》リスト(平和への結集ブログ)
 http://kaze.fm/wordpress/?p=132

 靖国派というのは、右翼団体の「日本会議」や歴史修正主義の「新しい歴史教科書をつくる会」に連なる政治潮流の総称で、過去の天皇制や戦争を賛美する靖国神社の歴史観(靖国史観)を是とする政治家たちを差します。今の安倍政権を中核部分で支えている人たちです(個別の候補者名については、上記の大津留公彦さんのブログ記事を参照の事)。
 はっきり言って、この人たちの価値観はもうムチャクチャです。個人として尊重される権利、男女平等、平和に生きる権利(平和的生存権)、人間らしく生きていく権利(社会的生存権)など、凡そ今では世界の常識となっているものを悉く否定して、家父長制やら神の国やら教育勅語・軍人勅諭の復活やら滅私奉公やら武士道やら特攻・殉国美談の捏造やら、そんなキワモノの復活を本気で目論んでいる人たちなのですから。この21世紀の日本を幕末・明治維新や日露戦争の時代に戻せると本気で考えているキチガイなのですから。こんな「勝共連合の出来損ない」「日本の恥さらし」は悉く落選させてしまわなければならない。

 第2点は、格差・貧困政治にNO!を突きつける事。
 前項で述べた時代錯誤の政治家が何故今頃にもなって大手を振ってのさばりかえっているかといえば、その方が政府・財界・国際資本にとって都合が良いからです。実際、平和の問題ではブッシュの下僕としてひたすら9条改憲・海外派兵・イラク戦争のお先棒を担ぎ、格差・貧困の問題ではひたすら資本の尖兵として権利攻撃と民衆分断に狂奔する、これらの「蟻の兵隊」たちは、米国と日本政府・財界にとっても非常に重宝な存在です。
 ただ、このIT時代においては、既に日本の財界も国際資本も、本音では国家の枠組みなどとうに抜け出して、世界市場をまたにかけて金儲けに勤しんでいるのです。金になりさえすれば別に何処で商売しようと本拠を移そうと構わない。その下で如何に中国・ベトナム・インドなどの労働者・民衆が搾取され困窮しようが、日本国内で格差・貧困が広がろうが、そんな事は知ったこっちゃない。
 しかし、これらの人たちが一致団結して自分たちの支配を揺るがそうとするのは困る。そこで登場してきたのが靖国派なのです。靖国派が偽りの愛国心や道徳を煽る事で、格差・貧困の現実から民衆の眼をそらさせ、偽りの伝統やらナショナリズムで誤魔化す事が出来ますから。搾取への反抗は全て「反日・非国民」宣伝で封じ込める。ネオリベの「自由化・民営化・自由競争」とネオコン・靖国派の「国家主義・治安強化」と、それぞれの主張は一見対立するように見えながら(そして実際にも離婚後300日問題や女系天皇問題などで偽りの対立を演出しながら)、両者は根本の所で相補いながら人民を支配しているのです。
 但し、靖国派の余りにも時代錯誤の姿勢が自分たちの商売の邪魔をもしかねない場合については、財界・国際資本・ネオリベ勢力は、靖国派に対しては「突出狩り」で臨みます。西村真悟も郵政造反組も従軍慰安婦問題もそれで対処してきました。安倍についても、当初の期待とは裏腹にヘマばかりやらかしているので、そろそろ麻生か小沢に投手交代させて、そうして自分たちの利益はあくまでも死守する。恐らくはそういう算段でしょう。
 そうは問屋が卸しません。ホワイトカラー・エグゼンプション、住民税・消費税大増税、生活保護切捨て、偽装請負、ワーキング・プア、ネットカフェ難民、医療・介護難民、国民総ホームレス化・・もう沢山です。その為には与党・靖国派のみならず、それらと財界・国際資本との結託体制(靖国・グッドウィル連合)そのものにも打撃を与えなければ片手落ちになります。安倍・靖国派を葬るのはあくまでも財界・国際資本ではなく我々民衆です。

 第3点は、政権交代・政界再編に至る程の与党大惨敗。
 安倍政権による、それまでの時代錯誤、悪政ごり押し、多数の横暴、数々の失言・失態の、その象徴として年金問題が選挙の一大争点になっています。この問題で政府・与党は今までに無く追い詰められています。安倍政権は、完全に「負の連鎖」に嵌り込み、やる事なす事全て裏目に出てしまっています。今度の参院選で与党が過半数を維持する為には、自民党が最低でも51議席を獲得しなければなりません。然るに現状は、せいぜい40議席台止まりで、場合によっては30議席台前半もあり得るという情勢です。それとは対照的に民主党の躍進が伝えられています。
 確かに民主党は「第二自民」そのものの党です。党内には自民党以上の改憲・極右反動勢力も居座っています。TVでのCMでこそ俄か「格差批判」論を流していますが、新自由主義への傾斜ぶりも小泉自民党と双璧を成しています。しかし、そんな民主党ではあっても、まずは与党を惨敗に追い込まなければならないのです。
 今回の選挙は、1986年のフィリピン大統領選挙にも準える事が出来るのではないか、という気がします。この時も、確かにマルコスもアキノも共に大地主・財閥・外国資本の手先である事には変わりありませんでした。しかし、フィリピン民衆の力は当時のアキノ派の思惑をも乗り越えて、フィリピンの政治を軍事独裁体制から次の段階に移す事に成功しました。
 今回の選挙で実現しなければならないのは、単なる与党の過半数割れでも民主党の躍進でもありません。衆院解散・総選挙・安倍退陣・政界再編の導火線になる程の与党大惨敗なのです。

 第4点は、左派の再生・復調による保守反動二大政党制の止揚、その為の第三極形成に向けての足がかりの構築。
 与党大惨敗による政界再編ですが、これは、今までの自民・公明連立に代わって自民・民主・公明大連立による改憲・反動政権が誕生する危険性をも孕んだものです。その危険性は、かつての細川連立内閣の時よりも更に増大しています。何故なら、その時はまだ曲がりにも存在していた一応の護憲派=社会党が、今は殆ど雲散霧消してしまっているのですから。では今の自民・公明連立による安倍政権が良いのかといえば、その先にも最悪の結果が待っているだけです。また、小選挙区制施行前にはそれに変わる革新的代案が提示出来たのですが、今やその有効性も小選挙区制施行によって大幅に失われました。
 今やそういう隘路にも似た状況下にある訳ですが、逆にその中に勝機を見出す事も可能なのではないでしょうか。つまり、自民・民主連立によって今度は民主党の化けの皮を剥がしてやるのです。かつて村山社会党が辿った道を今度は民主党に辿らせるのです。その過程を経て、初めて保守二大政党制そのものを葬る事も可能になるのではないでしょうか。
 その為には、今残された9条・25条改憲反対の足場を固めて、来るべき反転攻勢に備えなければなりません。この為に私は日本共産党を支持します。今回は比例区も選挙区(大阪)も共産党に投票するつもりです。護憲派ブロガーの中には、共産党が小選挙区にも候補者を立てて民主党と共闘しない事に対して、「自民党の別働隊」と看做して「与党・共産串刺し」論を唱える向きもありますが、私はそんな論には組しません。若し共産党の国会議席が無くなったら、誰が格差・貧困の問題を国会で取り上げてくれるのですか。ネオリベの民主党が取り上げる訳がありません。今の民主党の「格差批判」は参院選向けのポーズでしかありません。
 勿論、共産党も、今までの「確かな野党」論に拘泥しているだけでは将来は先細りです。いつまでも野党の地位に甘んじていないで、自らが触媒となって政界再編を引き起こすぐらいの気構えでないとダメでしょう。しかしだからといって、民主党の化けの皮が剥がれるまで、今の搾取や困窮に耐える事など出来ません。

 私が今度の参院選に期待するのは、一人区での与党全滅・民主圧勝と、複数区・比例区での与党惨敗・護憲野党の伸長によって、前記4点に記された政治状況が実現される事です(但し、民主でもゴリゴリのネオコン・ネオリベ派は除く→誰がそうなのかは、上記の「平和への結集」ブログ、又は「リベラル21」ブログの当該記事を参照の事)。
コメント (3)
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