認知症予防教室で生き方は変えられるのです。生き方が変えられないなら、その教室は成功とはいえない・・・
そう言い切るには大切な条件があります。エイジングライフ研究所が指導する認知症予防教室は、あくまでも「元気な方が元気なままでいること」がその目標です。生き方を変えるのも、意義を見出すのも前頭葉。「脳が元気」ということはとりもなおさず前頭葉が元気ということなのです。脳を元気に保つ条件は、前頭葉の出番を用意し、右脳・左脳そして運動の脳もよく動かす日々を送ることです。簡単な言葉で言い換えるなら「自分らしく楽しく生活し続ける」ということです。
下の写真は先日の交流会での客席のワンシーンです。
専門家が指導しているのではありません。他地区の教室の皆さんが「肩たたき体操」を披露したのです。「皆さんもご一緒に」というスタッフの声掛けで、このようなシーンが繰り広げられたのです。「生き方が変わった」象徴的なことだと思いました。
ところで小布施にはもう15年も通っているので私にとっては第二の故郷のようなもので、顔なじみになった方もたくさんいらっしゃいます。
交流会の時は時間がありませんから、ゆっくりお話しすることも写真を撮ることもなかなかできませんが、アップで撮れた写真が何枚かあります。
まずご紹介するのは、小布施で一番最初に脳のリフレッシュ教室を始めた山王島の、当時の会長をなさっていた岩井茂松さん。
15年の年月はI 井さんにも私にもくっきりと刻み込まれていますが、岩井さんの本質というか岩井さんらしさを生むその源になるものには何の変化もないことが、よく感じられます。岩井さんの前頭葉は15年の歳月にびくともしていないということです。
岩井さんは教室のキャッチフレーズを「ズクを出してがんばろう」と決めてくださいました。
「ズク」は長野県の方言ですから、ウキぺデイアの説明を貼っておきましょう。
ずく:(全県)しばしば共通語による定義ができないとされる名詞。強いて言うならば、億劫がって何かをやりだそうとしない状態を「(あなたは)ずく無しだ」などと形容するが、その逆になにか面倒なことを敢えてするようなときに「ずくを出す」と用いられることもある。あるいは、エネルギー(精神的なものを含む)の積極的な消費を厭わないような性質のこととも言える。
岩井さんも、この15年ズクを出して生きて来られましたよね?
前に報告したように、今年の山王島千曲合唱団の合唱は、去年亡くなられたお仲間に届けたいという思いが一つになったすばらしいものでした。その合唱指導をしてくださいました。
もちろん皆さんの右脳を活性化したわけですが、指導者の前頭葉もフル回転したはずです。期せずして私たち二人「思いは通じましたよねえ」と涙が流れましたもの。
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山王島の仲良しさんたち。左端は岩井さんの奥様、84歳。お漬物の名人です。続いて87歳、90歳、そして右端の方は94歳。
脳がイキイキしている人たちは、胸を張るように年齢を言ってくれます。この4人組もそうでした。山王島に脳のリフレッシュ教室がなかったら、今日のような時間はなかったでしょう。教室がなくても仲良しだったかもしれません。でも「体も脳もイキイキしている私たち」という今日の自信はなかったはずです。
その山王島で教室を立ち上げたときの、保健センター長が冨田さん。
定年なさってもう何年になるでしょう。ようやく富田さんの地元「横町」に教室がスタートしました。
横町の仲間として教室に参加されるわけですが、保健師さんとして多くの経験をされましたから、生かせるものがたくさんあるのではないでしょうか?新しい脳の活躍の場になりますようにと楽しみにしています。
去年10周年だった大島地区の小林さん。
教室を続けていくには、さまざまな工夫が必要でしょうね。小林さんはアイディアが溢れるタイプみたいです。その力をご自分の暮らしを充実させるのに使うことと、地域の仲間にも還元することを比べてみてください 。それにしても今回のチャイナドレスにはびっくりさせられましたよ。
得意を生かしている方はほかにもたくさんいらっしゃいます。
お話ししたことはないのですが、中町中央の発表の指導をしていらっしゃるようですね。プロとしてお弟子さんを教えるのと、脳のリフレッシュ教室での指導は違います。高齢の皆さんが楽しめるものという条件がありますから、その分却って難しいのではないかと思います。そしてそのことそのものがご自分の脳の力を引き出すことに他ならない・・・全く情けは人の為ならずですね。
開演前に目に留まったジェントルマン。
北部地区の田中さん。「うわー!今日はすごく決まってる。どうしてこんなにおしゃれなんですか」とお訊ねしたら「いや~いつも通りだよ」と照れていらっしゃるところをパチリ。ほんとに今年はお元気そうでうれしかったです。周りの女性陣も楽しそう。
北部地区といえば替え歌の北澤さん。前の席にいらっしゃいました。あれ?北澤さんも蝶ネクタイ。
「いやー、僕のは役用だから、お楽しみに」砂漠のロイヤルファミリー王子さまでしたよね。
北澤さんの「脳リフ教室の歌(青い山脈のメロディ)」を始めて見せていただいたときには、スタッフの皆さんと「言いたいこと全部言ってくださってる」と感動したのです。
♬1.一茶 晋平 人形館 近くにいいもの ありますね バスの窓から 景色は開けます 見聞もこれといっしょに 広げよう
(春はサクラに秋モミジ 散策するのは楽しいね 名所旧跡 ひとめぐりして バスの中今日もはなしに 花が咲く)
♬2.頭と手足を使うのは 折り紙 絵手紙 革細工 私の作品 いまいちだけど 我が家には一つしかない 一番だ
♬3.童謡 カラオケ 古い歌 歌っている時ぁ ユートピア 歌に合わせた 体操おもしろい 考えた人に座布団 贈りたい
♬4.落語 お話 講演会 笑いのつくもの大歓迎 年に二度ある いきいきチェック わたくしのためと思えば 受けられる
♬5.今日は脳リフ交流会 舞台の人も見る人も 愉快になるもの 今年も待ってます 失敗をしても拍手は もらえます
齢をとったら、楽しく日々を過ごしましょう。
楽しいものやことは探さなくてはいけません。楽しいと判断する豊かな前頭葉は年齢に関係なく働いてくれる能力ですから、自信をもって!