脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

小冊子改訂版ができました。

2022年06月07日 | エイジングライフ研究所から

30年近く前に、二段階方式を導入した市町村の保健師さんたちの活動がしやすくなるようにという目的で「ボケは防げる治せる」という小冊子を作りました。
B5版28ページの小さなものでしたが、市販はせず市町村に収める方式でなんと30万部も出ました。
散歩道で見かけた花たち。シモツケ

「ボケ」を「認知症」に改めなくてはいけないと思いながら、先延ばしにしていた改訂作業に入ったのが、昨年末。Wordでコツコツと作業を進めていくうち、このまま印刷に回せば完成できるかもという素人考えを持ちましたが、何人かの方が「プロに任せるべき」と教えてくださって、プロの方につながることができました。Wordとは異次元の編集作業ができるといわれました。
そして、いくつかのやり取りの後に初ゲラが送られてきました。それをたたき台にして最終的には5稿までやり取りを重ね、出稿!
ホタルブクロ

6月になると、白い花が目立ちます。ヒメウツギ

作業を進めていくと、私たちの主張の根本的な点は変化していないのですが、もう少し説明した方がわかりやすい点などが次々に明らかになってきました。加筆したので最終的にはA 4版32ページになりました。

小ボケ・中ボケ・大ボケは、お断りしたうえで使っています。
症状の推移をこのようにまとめたものに出会ったことはありません。
巻末にはQ&Aをつけました。アバターはラインのページで自作しました。

認知症を理解するために脳の働きという物差しを持てば、客観的であり、共通理解もできるのです。
シロツリガネヤナギ

さらに重要なことがあります。
誰にでもある正常な脳の老化を超えて老化が進むと小ボケになります。その時なら本人は自覚しています。つまり改善が容易なのです。
脳機能検査の中でも大切な前頭葉機能。実は脳の老化が早まるときには、前頭葉機能から不合格になっていきます。つまり回復可能な早期認知症を見つけるとしたら、前頭葉機能検査が必須。そしてその時なら改善につながりやすいのです。
中伊豆でポピー畑発見

いつからこのポピー畑はできたのでしょうか?見つけた時はうれしかったですよ。

この新しい小冊子が、皆さんのお役に立ちますように。
「認知症になるくらいなら死んだ方がいい」と思っている人。突然認知症にはなりません。徐々に進んでいくものです。認知症の正体を知れば、脳の使い方に認知症予防のカギがあることがわかるでしょう。
「物忘れやちょっとした失敗が続くのは認知症になっているのかもしれない」と内心では心配している人。根本的な解決には脳機能検査が必要ですが、脳が持っている正常老化を理解すると、霧が晴れると思いますよ。
あまり知られてないようですが、アミロイドベータ仮説が否定された今、完成したというのも何か意味があるのではと思っています。この小冊子で認知症の正体を理解していただけたらと思います。



この新芽は植物判定ソフトによれば榎らしいです。

理論的に詳しく知りたい方は、以下のブログもお読みください。

ブログ村

http://health.blogmura.com/bokeboshi/ranking_out.html