古代ブログ 104 12ヶ月名の謎 20190411
松岡正剛さんの『ルナティックス ー 月を遊学する ー』(中公文庫、2005年)につぎのような文章があります。
「11月は月もいっそう凍てついた光になる。・・・・・・しかし、霜月は当て字である。もともと神無月が当て字で、これは折口信夫が最初に言い出したのだと思ったが、カンナヅキは本来「上な月」のカミナヅキで、これにたいして「下な月」としてのシモナヅキがあったらしい。それが寒い霜月に変わったのだ。」(p243)
これを読んだ瞬間、ボクの中で「二倍年暦」という古代史の一般には認められていない概念が一瞬浮かんだ。「二倍年暦」が正しいかどうかは別項で考えたい。いまは10月=神無月=上月、11月=霜月=下月という関係が問題なのだ。
1年を日本の12ヶ月で考えると、つぎのようになる。
1月 睦月 むつき
2月 如月 きさらぎ
3月 弥生 やよい
4月 卯月 うづき
5月 皐月 さつき
6月 水無月 みなづき
7月 文月 ふみづき
8月 葉月 はづき
9月 長月 ながつき
10月 神無月 かんなづき
11月 霜月 しもつき
12月 師走 しわす
これを7月で2分してみます。6月末にひとつの区切りがあり、7月から1年の後半のサイクルがはじまるからです。
1月 睦月 むつき 7月 文月 ふみづき
2月 如月 きさらぎ 8月 葉月 はづき
3月 弥生 やよい 9月 長月 ながつき
4月 卯月 うづき 10月 神無月 かんなづき
5月 皐月 さつき 11月 霜月 しもつき
6月 水無月 みなづき 12月 師走 しわす
すると後半の10月ー11月に対応するのが、前半の4月ー5月に対応することが感覚的に判ります。
「10月ー11月」「上ー下」に対して「4月ー5月」「卯月(うづき)-皐月(さつき)」
怪しいですね。これは漢字で見たらいけないんです。音だけで感じないといけまんせん。
つまり「うづき」「さつき」だけど「つき」は除いちゃうと「う」「さ」です。どう考えても「右ー左」でしょう。
つまり「上下」「左右」であって、これは、たぶん東西南北の方向と関連がありそうです。
今日は、これ以上は言えません。進展があったら、また書きます。
21時55分、補足「二倍年暦」