風のささやき 俳句のblog

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動き出す物が無くなる空虚さに満たされ果てた夏の追憶 【短歌】

2021年07月14日 | 短歌
夏の暑いさかり
部屋の中で窓を開けて一人考え事をしていたら

いつしか自分の胸の中で
すべての物が動きを止めてしまいました
自分の中のすべてが
麻痺してしまったような感じです

後はただうつろな感じばかりが
次第に大きくなって行き
僕を満たしていきました

それは決して嫌な感触のものではなかったのですが
どこか取りとめが無くなす術もなく
自分の浅はかな底が露わになる感じでした

一瞬は自分の脳裏をかすめた
夏の日の思い出もいつしか消されてしまい
僕はただ空虚さを感じるばかりでした