「ある日」
# 1
何気ないあなたの言葉は
いらだちがちな僕を
優しくしてくれた
賑わい始めた夜の街
迷路のような顔の上を家路へと
明るい心持ちで歩いた
今日の小さなやり取りを
何度も思い出して
取りこぼさないよう
胸に大切に抱えた
一つ二つと街灯がにじみ
暗い路地には盗人が
かっぽしだすから
# 2
帰りついた家では
今日のあなたをまた開けてみる
深み行く夜
ピアノの音色を探るように
その言葉に耳を傾けながら
微笑むあなたの夢を見る
その夢が胸にとけこめば
優しい気分のままに
新しい一日を
目覚めることが
嬉しいから
そうしてもう一度
あなたの面影に会おうと
目を閉じた
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