昔から「三寒四温」と言われますが、このところ「五寒二温」ってところでしょうか。
そこで、モブレーの‘SUMMERTIME’でも聴いてみましょう。
まるで、ジャケ買い対象外の筆頭とでも、言える代物ですね。MUSEの再発盤ですが、オリジナルはCOBBLESTONE(CST 9011)。最近、オリジナル盤を見掛けなくなり、ぶらっと立ち寄った円盤屋でコレを見つけました。
BREAKTHROUGH ! / THE CEDAR WALTON ・ HANK MOBLEY QUINTET (MUSE MR 5132)
パーソネルは、
HANK MOBLEY (ts) CHARLES DAVIS (bs,ss) CEDER WALTON (p) SAM JONES (b) BILLY HIGGINS (ds)
録音は1972年2月22日。
で、モブレーのプレイに絞って聴くと、ラスト2曲(SUMMERTIME、EARLY MORNING STOROLL)がイケル。
中途半端とか、無理してる、とネガティブな評を目にしますが、そんなことはありませんよ。
むしろ、「このまま引退してたまるか!」と言わんばかりにモブレーはミドル級チャンピオンとしての「意地」を聴かせます。時折、呻き声、奇声を上げるHOTなパフォーマンスに思わず「頑張れ!」と応援せずにはいられません。
この録音を最後に、体調を崩したモブレーはカムバックすることなく86年5月30日、この世を去った。享年55歳。この録音時は、まだ41歳。
ハード・バップ・ファンからずっと愛され続けているモブレー、最後の「雄叫び」がコレだ!