関西弁で反語「XXない」は「XXへん」と言うものと単純に思っていたが、「XXひん」との言い方もあって、「へん」と「ひん」に使い分けがあることに今頃気付いた。
それは、「落ちない」を「落ちひん」と二度続けて言った、対談サイトの女性の発言を聞いたときであった。
こう言うものだと知らしめる場合、「こうだよ」と言わずに二度言うのが効果的で嫌味がないことにも気づいた。
「XXひん」と言うのはどういう場合かと、自分でいろいろ言ってみると、「落ちない」「降りない」「浴びない」「伸びない」など、前の母音が「i」のときに「ひん」となっていることがわかった。
こういうのを母音調和というそうで、「i」の次は「へん」でなく「ひん」にしないと意味まで変わってしまうこともある。
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「できない」は「できひん」となるのだが、「き」を「け」に変えると「でけへん」で同じ意味になるのも面白い。
しかし、これを漢字で書いたら読みにくいだろう。
「出来ひん」はそのまま読めるが、「出来へん」を「でけへん」と読ますのには教えこみが必要になる。
「出来」は「でけ」と読めないなどと、こんなところで理屈をこねる人も出てくるだろう。
生活習慣である「言葉」を、文法という解釈上の決めごとから考えようとする逆流学習法では、これを理解することは、多分でけへんやろ。