この言葉は死語ですかという質問が、FAQにときどき現れます。
この間も、「流行歌」は死語ですかという問いが出ていました。
その幾日か後に、流行歌はまだまだ死語ではない証を見つけました。
演歌だけでなく、どんな歌でもうたうのだから流行歌手と呼んで欲しいという大歌手のラジオ放送を聴いたのです。
死語と言ってしまうと、もうこの世では使う人がいない言葉で、そんなことを確かめるすべはありません。
ここはひとつ、むかしなじみの意味を含めて「故語」という言葉を使いたいと思っています。
「上等ハクライ」という故語があります。
こう書いてみて、死語より故語という念がいっそう強くなりました。
故語なら「あります」と言えるのです。死語に「あります」では矛盾を免れません。
外からやってきたものは上等と思ってしまう人たちへの皮肉を込めた「上等ハクライ」は、どこか「ブランド指向」と似たところがあります。
教育機関等を対象とした映像編集制作、配信サービス、学習サポートをしてくれる「光Webスクール」というサービスがあります。
この名前を見たとき、なぜか「上等ハクライ」の故語を思い出したのです。
通信先端技術の光と、Webスクールというこれから広がりそうな教育システムをつなげると、いかにも先進的サービスのように聞こえます。
導入の可否検討にも、教育予算獲得にも、プラスの効果を出しそうな名前です。
肝心なのは中身なのですが。
こういう名前に出会うと、Webスクールで、歴史記録の年号簡単検索法などを教えるのだろうかなどと、つい余計なことを考えはじめます。
まあ、午後の紅茶でも飲みながら、古語の好邪を愉しむのも一興でしょう。