SNSで交わされるのは、意見ではなく反応らしいです。
SNSは、なぜかゆっくり考えていてはいけないものと、参加者に思い込ませる奇妙な性格を持っています。
交差点で信号の変わるのを待つ人々の心理に、似ている気がします。
くるまが何かの弾みで、いつこちらに向かって来るかもしれないのに、車道に踏み込んで立つ人がいます。
そんな一歩分ぐらい、歩いているうちに取り戻せるのに、少しでも早く渡りきらなければと、思ってはいないけれども足が出てしまうのでしょうか。
早いことが良いことという「とりつかれ」の空気が、SNSにも交差点にもただよっています。
早い反応には強い刺激が効果的です。
しかし、強い刺激も受け続けると、それが強くは感じなくなり、さらに強さを強要します。
求めていないのに、これでもか、まだまだかと、強さの誇張がいや増します。
深慮だの教養などは、さげすまれます。
パッと反応、何でも知ってる、それが優れ人の特徴とされます。
動物の情報伝達は、反応の交換によりますから、人間も頭を使い果たすと、反応が早く強いところに集まっていくようです。だんだん、魚の群れとあまり変わりがなくなっていきそうです。