スマホはなぜスマートなのか、それはだじなことを、目につかずにしているところにあると見ました。
遊言実行を自慢のタネにするアケスケ文化になじんだ国の人たちは、形やはっきりわかる多機能をスマートと見ているかもしれません。
他方、オレがコレがと見せないところをスマートに感じとる静かな文化のもとでは、見えないところで行われている何かを見落としたり、あるいはなんとなく許してしまったり、愛嬌のあるマヌケさがどこかにあるものです。
自分だけは、いつも安心、安全の世界にいられるものと思うところが、そのマヌケさの底流になっています。
ひとには聞かせられないことでも、スマホどうしの間なら、伝わっていく道が目に見えない電波なのだから、だれにも聞かれてないはずだと思い込んでしまいます。
つながっている様子が見えなければ安心と思うマヌケさです。
スマホでしゃべっていることは、それを聞きとる仕掛けがあれば、大情報群として集めることができるのです。
スマホのシステムは形の見えない巨大な盗聴器なのです。
しゃべっているその場所がどこであるかさえ、つきとめることができるのですから、それで内緒話ができると思ったら大間違い、くれぐれもご用心を。