南無煩悩大菩薩

今日是好日也

菜と蝿。

2008-03-25 | つれづれの風景。

早く生まれすぎたことを怨んではいない。

啓蟄を過ぎたばかりの季節では、彼らの主食とする動物性たんぱく質を含んだ恵の品は、自然界には少なすぎる。

人家付近での誕生であったなら、彼のこの不幸も訪れなかったに違いない。

彼は天啓により、休息の地を、この菜に取り決めたのだろう。

一輪の開闢と、一匹の終焉。

粋姿そのままで、花に抱かれてこときれたのだ。


もとより、この菜と蝿が、彼なのか彼女なのかも知る由は無い。



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