南無煩悩大菩薩

今日是好日也

擬態の難しさ。

2014-04-25 | 古今北東西南の切抜
(photo/Caligo by Bill Brandt)

「擬態は生物学において長年にわたる謎の1つです」
と、ウィスコンシン大学マディソン校(米国)の進化発生生物学者Sean Carrollは語る。

「系統的に近縁でない2つの生物種が互いによく似るというのは、自然界で最も驚くべき現象の1つです」。

20世紀初頭になって、擬態のような複雑な形質が、徐々に出現したのか、それとも1回の飛躍的な革新によって突然現れたのかという議論が交わされるようになり、その際に注目されたのがチョウの擬態だったという。

Nature ダイジェスト Vol. 11 No. 5によると、擬態の進化に関する論争に一石を投じそうな新たな知見が報告されたようだ。(参照

遺伝子レベルでの新たな知見らしいが、捕食者とのイタチごっこのような進化というものの「なぜ」に結び付けば面白いと思う。

科学的な知見はさておいて、この写真は梟に似ている「梟蝶」だ。この目玉おやじの擬態が捕食者を威嚇するのに一定の効力はありそうだが、この角度から見るとガチャピンに見えなくもない。

獰猛で精悍な梟のつもりが、のんびりと内気なガチャピンにどうしても見えてしまう。

つまりそう見えてしまうものにとっては、威嚇は正反対の親しみという意図せぬものに変わってしまうところが世の中の面白さだ。


(おまけ)
コメント (2)
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