ミュンヘンからワーグナー巡礼の旅
~ツアイス・touit 32mm/富士フィルムX-E1旅カメラの巻~ その2
今日はドイツについて書いてみましょう。
ドイツだけではなくて、欧米にいって一番感じるのは、人々の歴史・文化と自然に対する係わり方の違いです。日本、いや日本に限らずアジアの多くの国が、近代化と称して、自国の歴史・文化と自然を破壊してゆくことをよしとしていることです。欧米は近代化が達成されてしまっているからでしょうか、自国の歴史・文化と自然をとても大切にしています。それは成熟した国の良い所でありますが、発展がとまってしまったことを意味するのでしょうか? 欧米に追い付けといって、一生懸命やってきた日本は一応、近代化を成し遂げて、その次がわからずにうろうろしています。近代化を成し遂げた自民党はその次が分からずに、すなわち国民全体がその次が分からずに、権力を握ったものが既得権の維持に明け暮れ、国民は平和に完全にボケて、気が付くと世界の中で生き残るに困ったことが山積してしまった。これは自民党のせいだと言って民主党をえらんだら、これが徹底的に日本のボロを抉り出してしまった。また焼野原に近くなって、昔のように自民党を頼る。ただの繰り返しにすぎない。いまだ誰も次の日本を描けていない。
当方は科学者であって政治はいちばん分からない。でも日本がどうなったらいいかイメージはある。1)もっともっと頭を使え。どいつもちゃんと働かんかい。 作業しているだけで、働いているつもりになったって、それではもうだめなのだ。2)いやでも何でもグローバル化せよ。鎖国して生きていかれるわけがない。今時、楽は出来ないのだ。 ぶちぶち狭いところで言い合っているのがなさけない。自民党がわるい、民主党がわるい、そんなことばかり言ってないで、少しは自分が悪い、何か足りないとかんがえてみたらどうだ。3)人も国も基本は<生物>だ。まず稼がにゃ、強くならねば、弱きを助けられない。強きが弱きを助けるなんて生物としてはとても例外的なことなのだ。助ける方も助けられる方もそれをきちんと心しなくては。生物は子孫を残すことが第一目的で、それもまともに出来ない人類はおおきなことを言えるわけはない。人間は生物でないとでもおもっているのか。生物は適者生存だが、一方で完璧に一極集中するということは絶対にしない。エリート官僚の筋書きはおおむね正しくても、最後は東京のエリートに権力を一極集中する事に落ちが付いている。生物としては最後が間抜けているのだ。一方で中央にも地方にもごまんといる天下りと外郭団体をいぶりだして、ちゃんと働かせなければ。生物はすきまがあればどんどん、どこまでもはびこってゆくのだ。お墓の前の高齢者から生まれた子まで一生懸命、生きるために考え、行動しなくては、生物ではない。
まあ、言い出したらきりがない。目的を<歴史・文化と自然を大切にする日本>にするにはどうしたいいかにしぼりましょう。日本は金を稼がなければならなかったので、また東京一極集中で強くなろうとしたので<歴史・文化と自然を大切にしない日本>となったわけですが、この方針を変えて日本は食べていけるのだろうか、生物として逆行するのではという躊躇があります。ヨーロッパのなかでドイツが唯一、経済的に独り勝ちしています。ドイツはどうなのだ。結論は<歴史・文化と自然を大切にするドイツ>でした。それで経済的に独り勝ちしている。その秘密はどこにあるのだ。観光旅行ですから、ごく一部しかわかりません。イギリスは制度的に日本とそっくりだ(日本が真似たから)、ドイツは人間的に日本とよく似ている。勤勉、やぼったい、決まり事に従う、集団的に動くことに抵抗ない。そういう意味で、イギリスやドイツに住むということになってもそれもいいかなと思う。バイロイトに一軒家を買おうとという冗談はそこから出てくる。みな親切で、困ったときは必ず助けてもらった。今回の旅は、そこら中、危機一髪という状況だったのに、いつも寸前のところで回避できた。終わってしまえば良い旅だったと思うのだが、まかり間違えばどうなっていたか。
ミュンヘンはドイツ3番目の大きさの都市で、当方が調べている産業クラスターからいえば、ドイツの4大産業クラスターの一つなのだ。ドイツの産業クラスターはアメリカの自然発生的なシリコンバレーとは違って、国が産業を集約して、発展させるために意図的に仕掛けた産業クラスターなのだ。国が資金を集約的に投入するにあたって、各地域にはげしい競争をさせて、ミュンヘンは勝ち残った3つの地域の一つで、名誉ある地域なのである。バイエルン州の団結力とマイスター魂の勝利である。この経済、産業がしっかりしている街がまさに<歴史・文化と自然を大切にするドイツ>を強く印象付けた。ドイツのおかげで歴史・文化と自然を大切にしても、やって行ける、むしろそれが生物としてよりよい選択なのだという考えに自信が持てるようになった。そのためには、もっと細密な国家としてのビジネスモデル構築や実現のための政治手腕が必要に違いないが、<歴史・文化と自然を大切にする日本>を軸において、そのために、考え、働き、世界中と渡り合ってゆく(国防もふくめて)<労>をとりたい。衣食住足りて、人は何のために働くのか。楽しい夢がなければ働かない。さもなければ、破壊と再生を繰り返すだけである。<歴史・文化と自然を大切にする日本>を目標としたい。これからの日本はそこにある。それは生物としてとても自然なことではないか。 気が向いたらまた次を書きましょう。
そうそう、こんなことがありました。バイロイトへ向かう列車の中で、どやどやと乗り込んできた高校生集団の一人が、自分の携帯の写真を皆に見せて回っています。我々のところにも、どうだいといって見せに来ました。自分が王様に変身した写真です。バイエルン国王なのだろうか? 家内は変身の達人ですから、当然携帯の待ち受け画面に自分の変身を載せています。これを見せ返そうとおもったら携帯をホテルに置いてきてしまったのです。これがその十二単の変身です(京都の三条大橋たもとの変身スタジオで撮影)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/85/ef3190064ccf6c6624679e1a399d6aa0.jpg)
これを見せ返せなかったことをものすごく残念がっていました。これを彼が見たら、誇るべきドイツ文化ばかりでなく、日本にもこんな面白い文化があるのかと感激して、将来はドイツと日本をつなぐ仕事について大活躍したかもしれません。東京から来たおばさんが、自分と同じように変身を携帯に載せていたなんて。 そう、ドイツの若者も、皆元気です。騒ぎまくるし、列車は食べ物で汚れるし、決して行儀いいわけではありませんが、皆同じなのです。
~ツアイス・touit 32mm/富士フィルムX-E1旅カメラの巻~ その2
今日はドイツについて書いてみましょう。
ドイツだけではなくて、欧米にいって一番感じるのは、人々の歴史・文化と自然に対する係わり方の違いです。日本、いや日本に限らずアジアの多くの国が、近代化と称して、自国の歴史・文化と自然を破壊してゆくことをよしとしていることです。欧米は近代化が達成されてしまっているからでしょうか、自国の歴史・文化と自然をとても大切にしています。それは成熟した国の良い所でありますが、発展がとまってしまったことを意味するのでしょうか? 欧米に追い付けといって、一生懸命やってきた日本は一応、近代化を成し遂げて、その次がわからずにうろうろしています。近代化を成し遂げた自民党はその次が分からずに、すなわち国民全体がその次が分からずに、権力を握ったものが既得権の維持に明け暮れ、国民は平和に完全にボケて、気が付くと世界の中で生き残るに困ったことが山積してしまった。これは自民党のせいだと言って民主党をえらんだら、これが徹底的に日本のボロを抉り出してしまった。また焼野原に近くなって、昔のように自民党を頼る。ただの繰り返しにすぎない。いまだ誰も次の日本を描けていない。
当方は科学者であって政治はいちばん分からない。でも日本がどうなったらいいかイメージはある。1)もっともっと頭を使え。どいつもちゃんと働かんかい。 作業しているだけで、働いているつもりになったって、それではもうだめなのだ。2)いやでも何でもグローバル化せよ。鎖国して生きていかれるわけがない。今時、楽は出来ないのだ。 ぶちぶち狭いところで言い合っているのがなさけない。自民党がわるい、民主党がわるい、そんなことばかり言ってないで、少しは自分が悪い、何か足りないとかんがえてみたらどうだ。3)人も国も基本は<生物>だ。まず稼がにゃ、強くならねば、弱きを助けられない。強きが弱きを助けるなんて生物としてはとても例外的なことなのだ。助ける方も助けられる方もそれをきちんと心しなくては。生物は子孫を残すことが第一目的で、それもまともに出来ない人類はおおきなことを言えるわけはない。人間は生物でないとでもおもっているのか。生物は適者生存だが、一方で完璧に一極集中するということは絶対にしない。エリート官僚の筋書きはおおむね正しくても、最後は東京のエリートに権力を一極集中する事に落ちが付いている。生物としては最後が間抜けているのだ。一方で中央にも地方にもごまんといる天下りと外郭団体をいぶりだして、ちゃんと働かせなければ。生物はすきまがあればどんどん、どこまでもはびこってゆくのだ。お墓の前の高齢者から生まれた子まで一生懸命、生きるために考え、行動しなくては、生物ではない。
まあ、言い出したらきりがない。目的を<歴史・文化と自然を大切にする日本>にするにはどうしたいいかにしぼりましょう。日本は金を稼がなければならなかったので、また東京一極集中で強くなろうとしたので<歴史・文化と自然を大切にしない日本>となったわけですが、この方針を変えて日本は食べていけるのだろうか、生物として逆行するのではという躊躇があります。ヨーロッパのなかでドイツが唯一、経済的に独り勝ちしています。ドイツはどうなのだ。結論は<歴史・文化と自然を大切にするドイツ>でした。それで経済的に独り勝ちしている。その秘密はどこにあるのだ。観光旅行ですから、ごく一部しかわかりません。イギリスは制度的に日本とそっくりだ(日本が真似たから)、ドイツは人間的に日本とよく似ている。勤勉、やぼったい、決まり事に従う、集団的に動くことに抵抗ない。そういう意味で、イギリスやドイツに住むということになってもそれもいいかなと思う。バイロイトに一軒家を買おうとという冗談はそこから出てくる。みな親切で、困ったときは必ず助けてもらった。今回の旅は、そこら中、危機一髪という状況だったのに、いつも寸前のところで回避できた。終わってしまえば良い旅だったと思うのだが、まかり間違えばどうなっていたか。
ミュンヘンはドイツ3番目の大きさの都市で、当方が調べている産業クラスターからいえば、ドイツの4大産業クラスターの一つなのだ。ドイツの産業クラスターはアメリカの自然発生的なシリコンバレーとは違って、国が産業を集約して、発展させるために意図的に仕掛けた産業クラスターなのだ。国が資金を集約的に投入するにあたって、各地域にはげしい競争をさせて、ミュンヘンは勝ち残った3つの地域の一つで、名誉ある地域なのである。バイエルン州の団結力とマイスター魂の勝利である。この経済、産業がしっかりしている街がまさに<歴史・文化と自然を大切にするドイツ>を強く印象付けた。ドイツのおかげで歴史・文化と自然を大切にしても、やって行ける、むしろそれが生物としてよりよい選択なのだという考えに自信が持てるようになった。そのためには、もっと細密な国家としてのビジネスモデル構築や実現のための政治手腕が必要に違いないが、<歴史・文化と自然を大切にする日本>を軸において、そのために、考え、働き、世界中と渡り合ってゆく(国防もふくめて)<労>をとりたい。衣食住足りて、人は何のために働くのか。楽しい夢がなければ働かない。さもなければ、破壊と再生を繰り返すだけである。<歴史・文化と自然を大切にする日本>を目標としたい。これからの日本はそこにある。それは生物としてとても自然なことではないか。 気が向いたらまた次を書きましょう。
そうそう、こんなことがありました。バイロイトへ向かう列車の中で、どやどやと乗り込んできた高校生集団の一人が、自分の携帯の写真を皆に見せて回っています。我々のところにも、どうだいといって見せに来ました。自分が王様に変身した写真です。バイエルン国王なのだろうか? 家内は変身の達人ですから、当然携帯の待ち受け画面に自分の変身を載せています。これを見せ返そうとおもったら携帯をホテルに置いてきてしまったのです。これがその十二単の変身です(京都の三条大橋たもとの変身スタジオで撮影)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/85/ef3190064ccf6c6624679e1a399d6aa0.jpg)
これを見せ返せなかったことをものすごく残念がっていました。これを彼が見たら、誇るべきドイツ文化ばかりでなく、日本にもこんな面白い文化があるのかと感激して、将来はドイツと日本をつなぐ仕事について大活躍したかもしれません。東京から来たおばさんが、自分と同じように変身を携帯に載せていたなんて。 そう、ドイツの若者も、皆元気です。騒ぎまくるし、列車は食べ物で汚れるし、決して行儀いいわけではありませんが、皆同じなのです。