俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

入梅

2019-06-07 | 俳句・夏・時候




やや厚き封書ポストに梅雨に入る




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暦の上では、太陽の黄経が八十度に達した日を入梅とし、

六月十一日頃に当たる。







しかし、実際には六月初旬から中旬にかけて入ることが

多い。







梅雨前線は、普通は沖縄から始まって次第に北上してゆく。







だが、今年は鹿児島以南を除き、西日本よりも早く関東地方

などが梅雨に入った。







梅雨に入った今日、傘をさしながらやや厚い封書をポストに

ストンと落とした。






赤子抱く女社に梅雨入(ついり)かな




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麦の秋

2019-05-29 | 俳句・夏・時候




百済人を祀る社や麦の秋




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麦の穂が実り、黄金色に熟して刈り入れどきになる初夏の

頃をいう。

「秋」は実りのときを意味する。







麦が黄熟してゆくのは、五月中旬から七月にかけてのこと。








青い空と新緑に囲まれて、黄色く熟れた麦畑は異国的な感じ

がする。




鰐神社



佐賀の鰐神社を訪れた。

この神社は五世紀初頭に百済から渡来した王仁博士を祀っ

た社とされている。

王仁博士は、多くの技術者を引き連れ、また、日本で初めて

漢字の手本である「千字文」と「論語」を伝えた。







その鰐神社の前には麦秋の畑が広がっていた。






麦秋の落暉やバスのひた走り




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立夏

2019-05-06 | 俳句・夏・時候




農夫婦畑に出てゐる立夏かな




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二十四節気の一つで、陽暦五月六日頃に当たる。







暦の上ではこの日から夏が始まる。







北海道ではこの時期に桜が満開となるが、関東以西では

春とは違う若葉のそよぎ、陽光などに夏が来たと実感させ

られることがある。







生憎、立夏の今日は厚い雲に覆われたが、農家の夫婦が

畑に出て仕事をしていた。






川沿ひを親子自転車夏来(きた)る




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2018-08-05 | 俳句・夏・時候




朝虹を見つつ珈琲啜りけり



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雨上りに太陽と反対側の空に弧状にかかる七色の帯をいう。

夏に多く見られる。







内側から紫、藍、青、緑、黄、橙、赤と並ぶ。

この外側に「二重虹」が見られることがあり、この場合は色の

順序が逆となる。







俗に「朝虹」が立てば雨になり、「夕虹」が立てば晴れになる

といわれる。







野尻湖テラスに接するラウンジで、朝虹を眺めながら珈琲を

飲んだ。






朝虹の中に野尻湖ありにけり



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梅雨きざす

2018-05-28 | 俳句・夏・時候




長崎の夜景潤むや梅雨きざし



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梅雨の始まる気配が感じられることをいう。







長崎の稲佐山にバスで上って夜景を観賞した。

長崎は、香港、マカオとともに世界新三大夜景都市に認定

されている。

空は梅雨曇のような状態で、街の灯が潤んで見えた。




枯松神社


キリシタン神社への磴梅雨兆す




祈りの岩


梅雨きざすオラショ口伝の岩陰も



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