アメリカが沖縄を自分の所有物だと思っていることは、
映画「うりずんの雨」で沖縄駐留アメリカ軍兵士が語った言葉で
よ~く分かりました。
沖縄普天間基地に駐留する米軍の一員であるその女性兵士ははっきりと、
「私たち軍人はアメリカ国家とアメリカ国民のために闘うことを誇りに思っています」
と言い、にこやかに去っていったのです。
私はその場面を怒り抜きに思い出すことはできません。
米軍は沖縄の基地から世界のアメリカ絡みの紛争地に出撃し、
沖縄の空にはいつ落ちるかわからないオスプレイが、
バリバリと喧しい音を立てて飛びまくっています。
それは、沖縄はもとより日本を守るためでなく、
アメリカ国家とアメリカ国民のためなのです。
さらに、アメリカは沖縄の人々を自分と同じ人間だと
思っていないことを琉球新報の記事(下に記載)が暴露しています。
戦後の日本の平和と民主主義のために人身御供にされた沖縄の犠牲は、
現在進行形で続いています。
こうなったら、「沖縄の米軍基地を地元大阪に持って来る」しか、
沖縄の苦しみを軽減できる道はないのか……。
大阪の皆さん、そう思いませんか?
―――琉球新報2015年8月19日 6:02
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-247481-storytopic-11.html
<社説>米軍のみ放射能検査 二重基準は正当化できない
どう言い繕おうと正当化できるはずがない。米軍が、沖縄の人を同じ人間と見ていない、少なくとも米国人と同じ人権を持つと思っていないことは明らかだ。
2004年8月の沖縄国際大学の米軍ヘリ墜落事故では放射性物質ストロンチウム90が飛散した。その際、米軍が、宜野湾市の消防隊員に対して放射能検査をせず、検査の必要性も伝えなかったのに、普天間基地所属の米軍救難消防隊員は検査していたことが分かった。
墜落当時も、米軍は機体が放射性物質を含むことすら沖縄側に一切伝えていない。その存在を米側が公表したのは墜落から3週間もたってからだ。
墜落の3日後から行った機体回収の際、米軍側はガスマスク着用の完全防護服で作業していたにもかかわらず、である。
ストロンチウム90は体に入ると骨に蓄積され、骨のがんや白血病の原因になるとされる物質だ。1秒間に出す放射線量は劣化ウランの1億5千万倍もある。専門家は、燃えた後の微粒子を吸い込むと危険だと指摘する。そんな物質が飛散した場所に、沖縄の市民は3週間も無防備に置かれたのである。
米軍側が伝達しない限り、軍用機の部品に何が含まれるか、一般市民は知りようがない。だからいち早く現場に駆け付けた市の消防隊員も、大学側の職員や学生も、周辺の住民も、放射能を意識することはできなかった。
米側は「(人体への)懸念がなかったから公表が遅れた」と言う。だが、自分の軍隊には完全防護服で作業させ、その後も入念に検査した事実とは明らかに矛盾する。自国民の安全性は確保するが、沖縄の人の安全は軽視したとしか言いようがない。この二重基準は、紛れもない差別ではないか。
1986年、嘉手納基地で変圧器が破損してPCB油が流出した時のことを思い出す。現場の土を掘削する際、米軍人はマスクと防護服に身を包んだが、沖縄側作業員にはPCBの存在すら知らされなかった。だから軽装、素手で作業させられたのだ。二重基準は、連綿と続く、いわば米軍の体質なのである。
自国の基地内にどんな物質があるか、全く知らされないで独立国と言えるのか。米軍基地の運用に日本側が一切口出しできない日米地位協定を改めない限り、こうした事態は繰り返される。
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写真は8月15日エルシアター集会での「西成でいごの会」によるエイサー