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窓からブルージュが見える








運河沿い*の窓から日がな一日外を眺める犬。

以前はゴールデンレトリバー系の犬だった(この犬は映画In Bruggeの冒頭にもカメオ出演している)のだが、いつの間にかキャストが変わった。

運河の反対側を飼い犬と散歩しているとずっと目で追ってくる。



ところでこの犬の様子を見るたびに、「わたしたちが他者に対するときの、その他者の現れ方」というやつを思い出す。

窓辺で光のスポットを浴びている犬が、例えば今日出会ったBさんの姿であり、
犬の背後にある暗闇が、Bさんの歴史や経験や家族や考え方などのすべてである。

でもわたしにはスポットを浴びている犬としてのBさんしか、今のところ見えていない...みたいな。

ではそのスポットはどこから来るのだろう、「何がわたしにこの場面を見せているのだろう」?



散歩者はこんなことを考える。



ぜひこの犬と並んで窓からブルージュを眺めたいものである(そうしたらスポットがどこから来ているのか見えるかもしれない)。



...



子どもの頃、池田満寿夫の「窓からローマが見える」のTV放送をちらっと見たことがあり、今になって見たいような気がする(たしかエロ映画)。
主人公のOがテラス席でパスタか何かを大食いしていて、イタリア婦人から「そんなに食べても太らないのね!」などと言われる場面だけ覚えているのだ。





*運河沿い...ブルグ広場から魚市場へ抜け、すぐに運河沿いを左折する。ずっとずっと歩いて行くと見つかります。右手にある白鳥ホテルよりも先。
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