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Brugge Style
あの頃、ミラノ中央駅。
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残念ながら華麗なるミラノ中央駅ファサードは工事中だったが、ここからまた列車に乗ってイタリア中を旅したい!
イタリアのターミナルは欧州の中で最も趣があると言い切ってもいい。
この旅情、いったいどこから湧いてくるの...
ホームに入ってくる列車に適当に飛び乗ってしまいたいほどだ。
BGMはもちろん映画「ひまわり」のサウンドトラックで(笑)。
トーマス・クックの時刻表を片手に、イタリア駅弁に感動しながら、初めてイタリアを周遊したのはもう30年前のことになってしまった。
ブリンディジに上陸して、蛇行しながら思いつくままにゆっくり北上、最後はミラノの中央駅まで。
あの旅から帰った時も、そしてその後も何度もあのような自由気ままな周遊の旅に出たいと思ったが、わたしのイタリアの旅はどんどん計画的に限定的になって行った。
次に旅したときは、ローマからナポリ、カプリ。フィレンツェ経由、ヴェネツィア。最後にミラノ。このときはカプリとヴェネツィアにゆっくり滞在するのが目的だった。
その次は当時のユーゴスラビアからトリエステを通ってヴェネツィアに入り、マントヴァを経て、ボローニャを拠点にエミリア=ロマーニャ(フォルリ、ラヴェンナ、フェラーラ等)を周り、フィレンツェ、シエナから、進路を再び北にとってルッカ等、ジェノヴァ、最後はミラノ。
そのうち徐々にイタリア旅の範囲が狭くなっていった。フランスからイタリアン・リヴィエラに入り、ポルトフィーノ。フィレンツェとトスカーナの田舎。特に欧州に住むようになってからはミラノのみ、ローマのみとか。サルディーニャ島内。シチリア島内。
という感じの旅行に...
いつかまた人生そのものを旅しているようなイタリア計画なし周遊旅行がしてみたい。
そしてミラノ中央駅で旅の終わりを迎えるのだ。
本当の人生の終わりも、美を見聞きして震え、おいしいものに舌鼓を打ち、大切なものを確認してうれし涙を流し、豊かな思い出に感謝しながら、人間っていいものだな、またここに戻って来たいな、と思いながら終わらせたい。
...
ロンドン・ヒースローから2時間弱、わずか2泊、しかし濃いミラノ滞在だった。
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