今日(12月27日・金)、沖縄県北部土木事務所は、本部塩川港から辺野古埋立土砂を海上搬送するための来年1月分のベルトコンベア使用許可を出してしまった。
本部町島ぐるみ会議は12月20日、県土建部統括監らに対して申入れを行い(12月22日のブログ参照)、年内の再交渉を申し入れていたのだが、県は話し合いの場を持つこともなく許可してしまったのだ。
本部塩川港でのベルトコンベア使用の許可条件には、「6.28の安和桟橋での死傷事故の原因究明と安全対策を行うまでは使用しないこと」、「許可条件に違反した場合は許可を取消すことがある」とされていたにもかかわらず、防衛局は12月17日、ベルトコンベア使用を再開した。許可条件は未だ満たされていない。そのため、北部土木事務所は、12月19日、防衛局に作業中止を指示している。
ベルトコンベアは月単位で許可されている。県は作業中止を指示したのだから、1月分の許可などあり得ないはずだ。ところが、北部土木事務所は今日付けで許可を出してしまったのだ。また同じ許可条件を付したという。許可条件は既に無視され、県も中止を指示しているにもかかわらず、同じ条件を付して許可をするとはどういうことか? 弱腰ともいえる県の対応には、強く抗議する。
防衛局は、ますます強引に工事を進めている。
政府は明日(28日・土)、大浦湾で地盤改良工事を行うと発表した。実際は地盤改良工事ではなく、その準備作業としての敷砂工にすぎない。地盤改良工事の施工範囲に、汚濁の拡散を防ぐために砂を厚さ1.5m、敷き詰めるのだ。
そして夕刻には、砂を撒くためのトレミー船が大浦湾に入ってきた。
年末で明日、1日だけの作業しかできず、実際に撒ける量は限られている。長い正月休みに入るのだから、海底に撒いた砂はその間に流れ散ってしまうだろう。大浦湾に汚濁を拡げるだけの作業だが、「2024年中に地盤改良工事に着手した」という形式を整えることだけが目的であろう。
下が、今夕、山本英夫さんが撮影したトレミー船(「第3伯新」)である。

トレミー船「第3伯新」(12月27日17時5分 撮影=山本英夫)