10月7日のブログで、来月(11月)、自衛隊と米軍の共同統合演習が行われ、県が管理する中城湾港に、105ミリ砲を搭載した装輪装甲車「16式機動戦闘車」(MCV)や、敵のミサイルを迎撃する地対空誘導弾パトリオット(PAC3)等を陸揚げする計画があることが明かになった。
台湾有事をにらんだ南西諸島での戦闘を想定した訓練で、自衛隊による県内の民間港使用を既成事実化することを狙ったものであり認めることはできない。
県の港を使用するためには、県港湾管理条例に基づき、知事の岸壁使用許可が必要である。10月6日に県港湾課に確認したところ、「防衛局からは何の話もない」ということだった。しかし、今日(11日)、再度連絡すると、「先週末に防衛局が来庁し、港湾課と基地対策課で説明を聞いた」、「期間、内容についてはまだ決まっていない」とのことだった。
事態は急を要するということで、今日(11日)、沖縄平和市民連絡会として、「中城湾港の軍事使用は認められない」という要請書(下部参照)を基地対策課に提出した。
できるだけ早く面談の場を設けるよう申し入れている。
(16式機動戦闘車(陸自調査団のホームページより))
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沖縄県知事 玉城デニー様 2022年10月11日
要 請 書
沖縄平和市民連絡会
日々の県政運営に心から敬意を表します。
さて、自衛隊が本年11月、米軍との共同統合演習で、沖縄県管理の中城湾港に、105ミリ砲を搭載した装輪装甲車「16式機動戦闘車」(MCV)や、敵のミサイルを迎撃する地対空誘導弾パトリオット(PAC3)等を陸揚げする計画があると報道されました。
これは、台湾有事をにらんだ南西諸島での戦闘を想定した訓練で、自衛隊による県内の民間港使用を既成事実化することを狙ったものです。しかし、こうした訓練は中国との緊張を一層煽るだけではなく、民間地域での訓練は住民生活を脅かすものです。
昨年の自衛隊の統合演習では、海上自衛隊の輸送艇が石垣港、与那国島の祖納港に入港しただけではなく、中城湾港でも民間チャーター船により、装甲車やトラック、対空ミサイル発射機とみられる車両80台が陸揚げされました。県内で初めて自衛隊による民間港を利用した輸送訓練が実施されたのです。今回は、米軍との共同統合演習であり、今後の米軍による民間港利用も念頭においたものと考えられます。
沖縄県は住民の命や生活を守るためにも、沖縄を再び戦場とさせないための取組が求められています。そうした観点から、下記のとおり要請します。
記
1.本年11月に予定されている中城湾港を使用した自衛隊と米軍の共同統合演習の全容を明らかにすること
2.中城湾港の管理者として、自衛隊の船舶、また自衛隊車両等を運搬するチャーター舶等の中城湾港使用を許可しないこと
3.今後、米軍による県管理港湾の使用を絶対に認めないこと