チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

第32軍司令部壕が埋められてしまう!

2012年07月07日 | 沖縄・32軍司令部壕

  (「慰安婦」「住民虐殺」の記述を削除して設置された第32軍司令部壕説明板)

 第32軍司令部壕の問題が久しぶりに県議会で論議となった。しかし、県幹部の答弁は、あるいは壕を埋めてしまうのではないかと危惧されるような内容のものだった。まずは、下記の新聞記事を見てほしい。

 ・「32軍壕埋設『物理的に判断』 県、歴史的事実踏まえず」(沖縄タイムス 2012.7.7)

 (琉球新報 2012.7.6)

 

 今年の3月、県は、第32軍司令部壕の説明板を、自ら設置した検討委員会の文案から「慰安婦」「住民虐殺」の記述を削除したまま設置を強行した。県による沖縄戦の改ざんだとして大きな問題となり、多くの抗議が寄せられたが、知事以下、県幹部は、全く聞く耳を持とうとしない頑なな態度を続けている。

 私は、この問題に関し、何度も公文書公開請求をし、県の平和・男女共同参画課の職員らとも話し合いを続けるなど、その問題点を追及してきた。(その一部は、下記の「沖縄から平和教育をすすめる会」のブログにも掲載されている。) 

・「32軍司令部壕説明板の問題点に関するメモ」(「沖縄から平和教育をすすめる会」ブログ 2012.3.20)

 

 県は、当初、第32軍司令部壕の保存の在り方などを検討する第3者委員会を設置すると表明していた。3月12日の県議会予算特別委員会でも、県は、「検討委員には土木工学や地質、歴史など各分野の専門家を予定」(琉球新報 2012.3.14)と説明している。第32軍司令部壕は、沖縄戦の実相を伝えるきわめて重要な戦跡であるから、地質や土木の専門家だけではなく、沖縄戦に詳しい歴史の専門家も入れて検討しなければならないのは当然であろう。

 新年度になってからも、何回か、平和・男女共同参画課の班長や担当者と話し合ってきた。5月中旬までの彼らの説明は、「第3者委員会については、7月ぐらいに第1回目の会議を入れたい。委員の顔ぶれについては検討中」というものだった。

 ところが、6月に入った頃から、彼らの説明は全く変わってきた。「今年度の事業は、まず、ここ数年、壕内部を定期的に点検してきた委託調査の結果を整理し、壕の安全性等についてまとめてもらう委託事業を出す。専門家による検討はその後になる。委員会を作るとしても、土木や地質の専門家が中心」。そして、「壕の現状は非常に危険」「人命にかかわる」と何度も強調するようになってきたのだ。県は、第32軍司令部壕を埋めてしまうことを検討しているのは確実だ。

 こうした県の方針変更が、今回、県議会で正式に表明されたのだろう。しかし、説明板の誤りは修正できるが、壕はいったん埋めてしまえば、もう元には戻らない。なんとしても、第32軍司令部壕を埋めさせてはならない。

・「第32軍壕保存方針 民主的議論で活用策探れ」(琉球新報社説 2012.7.8)

 

 

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