なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

中年男

2007年05月18日 | 
の壊れ方って、ハンパじゃないな。若い世代の犯罪は、一つあると大騒ぎになるけど、新聞種になる犯罪者って圧倒的多数が40~50代の男。同世代になりかかってるから、本当、ウンザリだ。こんな連中を親に持ってたら、そりゃ、結婚なんかしなくなっちゃうよね、女軍団は。

 以前病院であったこと。一見まともそうな(しかしさえない)おっさんがやって来て、「家の前に猫が怪我して倒れてるんだけど、面倒を見てもらえないか」と言う。「治療は出来るけれど、当然ながらお金がかかりますが」と答えたら、「じゃ、そういう動物を引き取ってくれるところを知らないか?紹介してもらえないか?東京都にはそういう所があるって以前聞いたことがあるんだけど」なんて言ってくる。「ここは埼玉県で東京都じゃありませんから、そういう施設があるかどうかは、行政に聞いてもらえませんか?うちは埼玉県獣医師会にも入ってませんし、情報がないので分かりかねます」と答えつつ、ちょっと調べてみようか、としかけてたんだ。のに、いきなり(本当にいきなりだったんだよなー)「あんたんとこは動物病院だろー!!!なんだ、その態度は!!」ときたもんだ。スゲエ剣幕。目は据わっちゃってるし。
 はあっ???なに言ってんだろう、こいつ?
 こんな奴のために、あれこれ調べてやる気も失せた。大体、こっちは診察中なんだ。奴の目をしっかと見据えて「(埼玉県には)ございません(いや、本当の所は知らないんだけども)」とキッパリ!!言いつつ(これ以外どう言やいいのさ)と思いつつ、めんどくさいのでそのまま奴を待合室に置いてけぼりにして、診察室にいた患者さんの診察を続ける。どうすんのかなーと思ってたら、出てってくれたよ、器物の損壊もない、ヨカッタヨカッタ。
 後で思う。既に診察中の患者さんがいたから、ガアガア喚けばこっちがひるんで「引き取りますから」とか何とか言うとでも思ったのかな?なめやがって!!多分、あちこちの店で同じ手口を使ってるんだろうよ、そういう輩は。

 その後、こう言やいいか、と思い付く。もう遅いが。「あなたの安っぽい正義感を満足させるために診療してるわけじゃありません。助けたければ、その猫の『親になる』と腹をくくってください。親になる=金を出す、手間隙かける、という意味です、最低でも」。そうする気がなくて、単に誰かにどうにかしてもらおう、うまくいかなけりゃ怒鳴ればいい、ってそりゃあんた、3歳児の所業でしょうが。
 うー腹立つ、そいつ、名前も名乗らんかったもんな。オヤジって、問い合わせの電話をかけてきても、名前一つ言わないでいきなり用件を述べ立てる(しかも、いきなり「あのさー」なんてタメ口!)から、本当に困る。なんか、自分のことは覚えておいてくれてる、なんて思ってるのか?そりゃ、思い上がりではないでしょうか?挨拶&名前を名乗るなんてのは、基本的な社会マナーだと思うんですがね。

 でもさ、こないだも「親になる」って腹をくくった人(男、若い方)がいたのさ。そういう方に対しては、その結果が後悔にならないよう、当院は全力を尽くす。そうすりゃ、飼い主も動物も幸せになるもんね。
コメント
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