なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

鈴木メソード

2017年06月25日 | 
というヴァイオリン指導法について。というか、ヴァイオリンの話の続き。

 自分は勿論、鈴木メソードでヴァイオリンを習っているわけではない。あれは子供対象らしくて(この辺からしてなんとなく胡散臭いんですけど)、大人はおよびじゃないないらしいんですよ。

 大学でヴァイオリンをやったのは、オーケストラに入ったからなんだけど。後輩に鈴木メソードで習ったという人が入ってきて、確かにすごく巧い。自分が上の立場だなんて申し訳ないなあとも思ってた。しかし、彼は、実のところVnを弾きたくはなかったようなのだ。本当はトロンボーンを吹きたくて、なのに、弦楽セクションの人が全然足りないもんだから、Vnに引っ張り込まれちゃった、と。

 その人が言ってた鈴木メソードの話はあまり楽しそうじゃなかった。いい思い出がなさそうで。聞いた話の中で、まだ覚えているのは、Vnの持ち方について。「顎と肩で楽器を挟んで歩かされるんですよ。楽器が落ちないように持てって。で、センセーのところへそのまま歩いていって、センセーが楽器をぐいぐい引っ張って、それでも落ちない、ように持つって習ったんです」。これ、すごくおかしいですよ。

 肩と顎で楽器を挟み付ける、これだけで上半身が力みまくる。そんな風に力が常時入った状態で指なんか動くわけがない。それを無理して動かす。だから体が壊れちゃうわけだ。

 けど、子供だとそれについて「変です」なんて言い返せるはずもない。子供の体は凄く柔らかいから、こんな状況に簡単に体が対応しちゃうんでしょうね、どんなに無茶な要求でも。で、20年後に爆発する。体がガチゴチになっちゃって、あっちもこっちも痛い、整体に通って、となる、んじゃないかしらね。

 自分が指導を受けたわけじゃないから、これが鈴木メソードなるものの正体かどうかは分からない。でも、「弾くのが楽しくない、他の楽器の方がいい」となった人が少なくとも一人いた、ことは事実だ。

 早期教育というけど、弊害も相当な可能性がある、という事はもっと深刻に考えるべきじゃないかと思うんだけどね。楽器に限らずね。教師のレベルがもろダイレクトに子供に入っちゃうんだから、親がかなりシビアな目で教師側を診る必要があるのではないか。早期教育って、ほぼ親が「やらせる」って決めてるでしょ。親の責任は重大ですよ。自分的には、親にやらされたことは何一つ身につきませんでしたな。

 

 

 
コメント
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