内容(「BOOK」データベースより)
ある日、大学生の真壁りんは、祖父の死を知らされた。急いで葬儀会場へ向かい、真壁家の一族が集まったところで、一人の青年が現れる。彼が「隠し子」と名乗ったことを皮切りに、相続の話し合いは揉めに揉めることに。マイペース、しっかり者、自由人、冗談好き、ゴシップ通…。一人一人はいい人なのに、火種が次々と浮上し家族は崩壊寸前。解決に奔走するりんは、真壁家一族で笑い合える日々を取り戻すことができるのか?笑って泣けるホームドラマの傑作。
読書備忘録
法学部の学生である真壁りんは、祖父の死後、法学部であるというので相続の話し合いの中心になり、そりゃぁもう大変なことになる。
大した額の遺産ではないのに・・・もめた。
みんな生活に困っているわけではなく地に足をつけて生活しているのに・・・もめた。
だがしかし、とてもいい家族だったのです。
亡くなった麟太郎は、なんだかどうも居候させるのが好きだったようで、最後の居候がこのお話の重要人物である植田大介。
三人目は真壁りんの母親である容子。
この容子が献身的に麟太郎の介護をするわけなのだけれど・・・
相続にあたり、介護をしなかった人たちが得をする仕組みに納得できなかったのね、容子の娘のりんとしては・・・
そんなわけで植田大介の協力のもとで、お話合いに持ち込む。というのは途中までで、一気に流れができて、最後に、はぁ!?
そういうことでしたか・・・
従妹の香澄がシングルマザーになるのは今じゃ当たり前なんてくだりがあり、それには、はぁっ!?と感想を持ったが、真壁の家には独身のおばがいるから、ってことでね。
遺産は全くなければも揉めようがないけれど、多少でもあると揉めるんだね。そんだけなのに?
独身だったり、子供がいなかったりしたときにはどうしても姪や甥がいれば世話にはなるのだろう。
子供のいない叔父夫婦はお前らの世話になんかならないっ!と言っていたけれど、義叔母が亡くなったらそんなこと言った覚えはない!なんて、すっとぼけてなんやかやと頼ってくる。
母曰く、どんな人に世話になるかわからないのだから、そういうことを絶対に言ってはならない。と・・・
私たち子供には口を酸っぱくして言っていたのだから、弟の叔父にも言っておけばよかったのにね。
持っているから強気になっていたんだろうけれど、お金で人を使うことはできるけれど、それだけでは動けないからね、何やかや動くのは人間・・・ひとりになってわかったみたい。
★★★★☆