内容紹介
かつて炭鉱で栄えた離島で、小学校の養護教諭であるセイは、画家の夫と暮らしている。奔放な同僚の女教師、島の主のような老婆、無邪気な子供たち。平穏で満ち足りた日々。ある日新任教師として赴任してきた石和の存在が、セイの心を揺さぶる。彼に惹かれていく──夫を愛しているのに。もうその先がない「切羽」へ向かって。直木賞を受賞した繊細で官能的な大人のための恋愛長編。
読書備忘録
官能的な大人のための恋愛と書いてあったから、読み始めてすぐ、セイと石和って・・・と、思わせる雰囲気にいったいどうなるのだろうか?と気をもんでいた。が・・・なんか上品で上質。そっか・・・と読み終えた。
心の中は他人にはわからないし、もしかしたら自分でも何だかよくわからないのかもしれない。ことあるたびに、そうだったの?と自分に聞いてみたくなる。
セイが風邪で寝込んだとき以来考えることに、そうかもしれない。と思い「あっ」と声に出してしまったのもわかるような気がする。
切羽の意味・・・
山田詠美さんの解説もとてもしみた。
★★★★★