作品紹介・あらすじ
昭和三十四年、中学生になったものの、あいかわらず病弱な伸仁の身を案じていた松阪熊吾だが、駐車場の管理人を続けながら、勝負の機会を窺っていた。ヨネの散骨、香根の死、雛鳩の伝染病、北への帰還事業、そして海老原の死。幾つもの別離が一家に押し寄せる。翌夏、伸仁は変声期に入り、熊吾は中古車販売店の開業をついに果たすが──。「生」への厳粛な祈りに満ちた感動の第六部。
読書備忘録
ヨネさんの散骨!粉々にしたのは伸仁。この子は!って、宮本さん?鳩の糞の塊で命を落とすところだったり、打ち上げ花火で、あわや失明か?ほんとひやひやしましたわ。
心配していた声変わりもしたし、生き物を慈しみ眼の開かない子犬の世話をして見えるようにしたり・・・大きくなりましたね。
闇のあることもわかってきたのね、でも近づく。
もう中学生になったから、子供の頃よりハラハラしないで読めるようになりました。
妻房江の学歴コンプレックスのようなものに、切ないね。
この人!って思っても自信満々に見える人もいるのにね。
コンプレックスなんて多かれ少なかれ誰もが持っていると思っている。房江は立派じゃないですか。