
夜中に何度か目が覚めた。一度はトイレに行きたくなり、車を出てもみた。寒かった。
その時、寝た時よりも随分と車が増えていることに気がついた。SAで寝る人は最近は随分、多い。4時頃から目は覚めていたが、起き上がらずゴロゴロしていた。でも、友人たちとの待ち合わせまでの時間でドライブに行こうと思い立ち、5時に起き上がった。雪の積もった山に朝日が当たり、ピンク色に見えていた。

5時だというのに、駐車場は一杯だ。
それから、顔を洗い髭をそり、歯を磨いてSAを後にした。あ、朝飯を食べていなかった・・・。伊那市ICまで走り、最初に目指したのは高遠城址だ。伊那には何度も来ていたし、その度に高遠と書いてある道路案内を見ていた。そして、学生の頃から高遠城址の桜がとても綺麗だと聞かされてきたのに、一度も訪れたことが無かった。今回も仲間を会ってから見物に行こうかとも相談していたのだが、花が終わっているとの情報で、没になってしまった。
高遠城址は伊那市中心部から15分ほど走った小高い丘にあった。周囲には駐車場が沢山あって有料らしいけれど・・・、桜の時期が過ぎた今は分らない。それにまだ、7時前だ。丘の上の駐車場に車を停めて、城址公園の中に入って行った。

高遠閣
見事に桜は散っていた・・・・

こんな所の写真を見たことがあるような気がした。桜が満開で、夜桜を照明が下から照らしていた。そんな光景がきっと2週間前には見れたのだろうな。

早朝の誰もいない公園。気持ちの良い散歩。

提灯がちょっと寂しい・・・・

門を通り抜け・・・・

進んで行った先、木々の間から山が見えた。

お城のあった頃の中庭だろうか・・・・

桜が咲いていたら綺麗だっただろうな・・・・


そろそろ、車に戻ろうか・・・・

堀?の上を八重の桜が覆っていただろうな。いつか、観に来なければならないな、やっぱり。

池のある所から登る道の途中、アズマイチゲとヤマエンゴサクが咲いていた。
それから、公園の近くの民家の中を歩いて駐車場に戻った。


どの家も庭の手入れを良くしていて、芝桜が生き生きと花を咲かせていた。

花桃

クサノオウとか
それから、車に乗って・・・・長谷村杉島を目指した。
実は今回の集りは2年ほど前から東京で集まろうという事になっていた会が、急遽、伊那で開くことになったのだった。急死した友の家のあった場所だ。ある学生の頃の暑い日、友が実家に帰るという。余りに暑いので、連れて行ってくれと頼んだのだったか・・・・、一緒に高速バスに乗って伊那に来て、それからバスで長谷村に向かった。その時の道を走ってみようと思ったのだ。
あの時、確か、大きなダム湖の脇を走った。名前は知らなかったが、地図を見ると・・・・美和ダムだろう。

ダムの脇の駐車場に停めて、ダムの写真を撮った。
快晴で雲一つない。風もなくて音も聞こえてこない・・・・、静かな朝だ。車に戻り、ダム沿いの道を進んで、橋のあるところでまた停めた。

橋まで歩いて行って、橋の中程まで歩いて行った。そして、車を停めた方角を見る。

入り江には水に浸かった柳から若い葉が出始めていた。

さらにダムの奥の方を見る。

山からは姿は見えないが、猿の叫び声が響いてくる。
さて、車に戻り・・・・・

ヒトリシズカ
あの時、バスで進んだと思う道を走る。しばらくして、広く開けた谷に出た。

ここは見覚えがあるぞ。バスの窓から眺めた風景だ。何でこんなに河原が広いのか不思議に思った。車を停めて、河原をずっと歩いて川まで行ってみた。

台風とかで水量が増えた時はこの河原が一面、川になるのだろうか。
戻る途中、友との思い出に緑色の大きな岩を一つ拾って来た。どこかに行くと岩を拾ってくる。だから庭は石ころだらけだ。しばらく走り、川を渡る橋のたもとに車を停めて辺りを歩いてみることにした。

川の脇に古道があった。その道というか、道の痕跡というか・・・歩く。

山の方から細流が流れ込んでいて・・・・


ホクリクネコノメとかスミレ
その細流は・・・・

あの砂防ダムを越えると面白い世界が広がっているんだろうな。でも、今日は我慢だ。

もうすぐ、9時になる。友達との待ち合わせが11時。まだ時間があるから、更に奥まで走ってみよう。
つづく。