何とも、微妙な季節だ。スプリング・エフェメラルの時期はとうに過ぎ、山には夏の植物が花を付け始めている。きのこはというと、梅雨時の発生の直前という時期。気持ちは、まだ花に傾いている・・・。
但馬高原植物園に行ってきた。ウェブで花の名前を調べていると、たまに目にする植物園の名前。去年のきのこ合宿の兎和野高原の隣にある・・・。
植物園に入り、なだらかな下り坂を少し歩くと百合の花が咲いていた。ササユリかな、と思ったが、自宅周辺でもササユリは咲き初めというところ。ここではまだ早いだろうと思ってよく見ると、花筒が短く丸っこく見える。ヒメサユリに違いない。
ヒメサユリ
淡いピンク色。初めての遭遇だ。上品・・・・。
その近くの道の脇には紫色の綺麗な花が咲いていた。
植物園とはいえ、このはなは植生ではなくて、勝手に自生しているもののようだ。初めて見る・・・多分・・・花だが、帰宅して調べるとタジマタムラソウというようだった。
タジマタムラソウ
この植物園はキンランがとても多い。
キンラン
薄暗い森を抜け広場に出る。ニセアカシアのようで、花が濃いピンク色をした木が並んでいる。何なんだ?この植物園にはプレートが少なくて名前が分らない。
白くないニセアカシアとでも言おうか・・・
湿地に差し掛かると・・・
チョウジソウ
最近、湿地の植物園を歩くとチョウジソウ、クリンソウの組み合わせが多い。いろいろ、行き過ぎかなぁ。
そうなると、こんなありふれた花が珍しく思える・・・。
ムラサキツユクサ
でも、色が鮮やかだ。
センダイハギ
何?
イカリソウと何?
左:ヤグルマソウの花
右:オランダフウロ
空が暗くなり、やがてザーっという音が近づいてきた。そして土砂降りになった。低気圧が近づいているのは知っていたが、雨は夕方からじゃなかったの?
仕方なく、大きな木の下で雨宿りをする。その内、大粒の水滴が落ちてくるようになり・・・。ふと、足元の苔の上を見ると、優しいピンク色をした花が咲いているのが見えた。草の高さは10cmもない。タツナミソウの仲間なのだが・・・。コバノタツナミソウ?
コバノタツナミソウ??
暫らくして雨足が弱くなったので、入り口の建物まで戻った。丁度、昼時になったので建物内のレストランで但馬牛を食べる。が、服が雨で濡れて寒い・・・。
食後に、今が見頃というシライトソウを再度、探しに行く・・・。
シライトソウ
シライトソウは自宅周辺の山にも咲いているが、これほど沢山の花がまとまって咲いていることはない。レストランの人があの辺りにボアボアーと咲いている・・・と言った感じが良く分かった。
いつもは風にゆらゆらと揺れているシライトソウが雨に濡れ、重たそうに首を垂れていた。
続く。