カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

初単独山歩き・坪山 その2

2008-05-20 | ヤマのこと


【復路】坪山山頂11:30⇒御岳神社・びりゅう館方面⇒緑の直売所13:10⇒八ツ田バス停14:39⇒JR上野原駅15:30 

つづきです。

人の歩いてなさそうな道を選んでしまった私たち。
赤テープがしっかりついているので道迷いはなさそうですが、
先ほどより更に急な下りで全然気が抜けない。
私はストックを持っていないので、木につかまりながら降りるところもあったりで・・・

-----------------------------------

色んなおしゃべりしながら降りていくんですが、オネイサマはよく
「クラブ○ーリズ○」のツアーに参加されているそうなんです。

以前、そのツアー20人くらいでとある山を歩いたとき、
70代の男性が天然のマイタケを発見したそうなんです。
天然のマイタケはご存知の通り人が歩けないような場所に生息しているので、
貴重&高価なワケです。

ベテランだった70代のその男性はよじ登ってそれをGETし、
大きさもりっぱなマイタケで、それはそれは大喜びだったそうなんです。

で、それをザックに入れて帰る途中、なんてことはない斜面で足をぐぎっとひねり、
そのまま・・動けなくなり・・・
骨折+じん帯損傷?だったらしく・・・
そのツアーにはちょうど若い男性が3人いたので、3人が交代でおぶって下山した、と。
その70代の男性は1年もそのまま入院し、先日やっと退院しリハビリ中とか。
あの時、男性が三人いなかったらどうなっていたのか?
ベテランでもなにがあるかわかんないものよねぇ~・・・

なんていう会話を交わした瞬間、ビクッとした私。
そう、タブーを思い出したのだった。

「ああ、そうだった!書いてあった!」
と私の頭の中にはいつか読んだ本の内容が浮かんで冷や汗が出てきた。

その内容は確か、
”単独者同士で山の中で即席パーティを組むのは危険。
もしどちらかがアクシデントに見舞われたらどうするのか?
緊急入院でもした場合、名前も解らず連絡先も知らないくてとんでもない目に!
損害賠償などが生じないともいえない、etc・・・”

ああ、そうだったよね、確かにそうだ

そしてその後、私の不安は的中し、ほとんど人の降りてこなさそうなこの急斜面で、
先を歩くオネイサマが派手にすっ転ぶのでありました・・・




あっ・・・・・・・・・・・・



も、その瞬間、私は大きく冷や汗。
「だ、大丈夫ですかぁーーー!」





「・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・大丈夫よ、でも・・・」
「で、でも
「ズボンがこんなに汚れちゃったわ・・・」

ズ、ズボンなんてどーでもよし

事なきを得、先へ進みますがとにかく私は
「急いでもバスまで2時間近くありますから、ゆっくりいきましょうゆっくりゆっくりぃーーー
と声をかけまくりです。

その後も急斜面は容赦なく続き、おまけに沢のせせらぎまで聞こえて緊張は更に高まります。
オネイサマは相変わらず「膝が笑ってきたわよ~ん」とか言ってるし。
車道に出るまで生きた心地のしなかった私ときたら(真面目にヤセタヨ)・・・


で、40分後、ようやく車道に到着!
車道直前まで続いた急斜面な道でした。
(とっさの時のためにカメラをザックにしまっていたので、途中の写真一枚もナシ)

しかも念願の「緑の直売所」のまん前に到着。
オネイサマは「久々に歩き応えのある山だったわ、大満足
だそうです。

ものすごい変な汗かいた私は、ここでやっと一安心し、一緒にお買い物。
朝採りのタケノコ¥350をGETしました。(このあたりはかなり冷静)
オネイサマは他にもセリやら山菜やら野菜をたくさんGET、お元気です。

車道に出たからって・・・ほかに歩いている人がいるはずもなく・・・


(咲いているのは藤、かなぁ~?)
結局その後、バス停の脇の丸太に腰掛け二人きり。
あちこちの山歩きな話をしながらバスを待つこと1時間20分・・・


バスに乗ったら大きな雷と土砂降りの雨に見舞われましたが、
ああ、バスの中でよかった、とほっと胸をなでおろす。
あの斜面でこの雨に降られていたら・・・考えただけで胃が痛くなる。


結局高尾駅まで電車でご一緒し、
別れ際に「今日はアリガトウゴザイマシタ」と私が言うと、
「こちらこそ、ご一緒できて楽しかったわ。色々教えてくれてありがとう。
またいつかどこかで会えたらいいわね」


こうして私の初・単独山歩きはいつものように珍道中振りを発揮し、
無事終ったのでした。

オネイサマはそんなに嫌な感じの方じゃなかったので、つい、ご一緒しちゃたんですよね。
単独で歩くことはめったにないけど、次回は絶対ご一緒しない、と誓いました。
不思議な縁も、何事もなく終ったから面白かったね、で済むけど、
やはりリスクは最小限にしないと。何かあったらホント、一生辛い思いで過ごさねばならないこともあるかもしれないし。
あと、私のような初心者レベルの単独ならもっと人の多い山(高尾とか丹沢とか)にしないと、
女性一人はやっぱり怖いかな?と思いました。
(髪の毛結んで帽子の中に入れてオトコっぽく見せてたんだけど意味なし?笑)
どこで誰が見てるか解らないし、最近物騒な世の中ですしね。


オネイサマ(お姉様)は私に勉強させる為に現れた、山の神様の遣いだったのかも・・・
(日本昔話か!)

--------------------------------------

あ、そうそう、直売所で手に入れた朝取りタケノコは帰宅後すぐ茹で、


軽く焼いて柚子味噌で頂きました。
なんて美味しいの♪ご褒美かな、ヤッター



おしまい。


坪山・その1へ



いつも押して下さってありがとうございます。
にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ