つづきです。
到着が遅くなってしまったので大急ぎで宴の準備。
玄関の土間が自炊スペース、そこをお借りしてパーティの始まり始まり。
そうなんです、今日は私のバースデー山行も兼ねていました。
あの雨の中、休憩時ザックも降ろさずに頑張っていたA君はナント、
横にしないようにケーキを担いでくれていたのでした、ありがとうー
その上A君のお母様お手製のヘアバンドまで頂いてしまいました。
カワイイ~ 良いお母様だ(笑)
いつも我ら4人メンバーははしゃぎすぎて失敗するので、今回は最初から各々「酒・やや自粛」(笑)
お酒は程ほどに、とビールと泡盛と梅酒しか担いできませんでした。
夕食後、消灯の20:00にはきっかりお開きにしようね、と約束をしてプレモルで乾杯
「夕食の時間ですよ~」
宴を始めて30分も経たないうちにと呼ばれて食堂に行くと、そこにはなんとゴージャスな料理が並んでいました。
狙っていたわけではなくたまたまだったのですが、この日の「硫黄岳山荘」では、
「タルチョ祭」というネパールの「タルチョ(小さな旗:経文)」を山荘周辺に飾り、
登山者の方々の「山行の安全祈願」をするというお祭の日だったのです。
予約時にお祭りがある、というのは知っていましたが、
まさか山小屋でこんな豪勢な食事が振舞われようとは・・・
しかも・・・各テーブルに乗っている八ヶ岳の日本酒は自由に飲み放題。
振舞い酒があるのは知っていたけど、まさかボトルごと・・・
ほかにも赤ワイン、白ワイン飲み放題って・・・
もともとが酒好きの私たちに、この状況下で飲むな、というのが無理な話じゃないですか・・・?ね?
だから・・・先ほどまでの決意はどこへやら?あっという間に、
「酒・推進」
方針変更です 残すわけには行きません、ありがたく頂戴いたします。
オーナーの挨拶の後、この諏訪大津屋本家酒造:社長の御発声で宿泊者全員で、
かんぱ~~~い
お料理はどれもこれも美味しくて、特に地産地消の野菜の天ぷらは最高でした。
そんなこんなでわいわいしていると、先ほど私たちより遅くに到着した若者二人が同じテーブルに。
話を聞くと愛知県から「八ヶ岳行こう」と思い立って車で来て、
この悪天候の中、権現岳→赤岳→横岳→硫黄岳山荘まで来たというではありませんか
なんという健脚 若さとはいえビックリ しかもイケメン(笑)
若いって素晴らしいーー(写真掲載了承済です)
と、すっかり話が盛り上がり、楽しすぎる夕食の時間を過ごしました。
オーナーによるお開きのお言葉のあと、デザートに食べようとしていたケーキをみんなで食べることに。
大学時代の仲間だというお二人、新聞記者のK又クンが同じ6月生まれだったので一緒にお祝い
もう一人のY明クンは博士だそうです、二人ともカッコイイね
社会ネタ、山ネタ、色々話はつきませんが、彼らもまた明日同じルートを車まで戻る、
というので20:00で解散としました。
ここまでは予定通りだったのです・・・ところが。
自炊場をさっと片付け、寝室に行こうとしたら、なんと2次会が始まっているではないですか。
今日の「タルチョ祭」は「リピート山中さん」というシンガーの方のコンサートも付いていて、
夕方からギター弾き語りでいろんな歌を歌ってくれていました。
夕食を挟み、第二部が始まっていたようです。
ついうっかり座ってしまったら、またまたワイン&日本酒飲み放題ということで・・・
素敵な歌に聞き入り、一緒に歌い、そのうち大盛り上がりとなり、
若者前に出て!と『ヨーデル食べ放題』の大合唱いやー、楽しいです
消灯は21:00に伸び、すっかり飲みすぎたのは言うまでもありません
・・・そしてまんまとお酒の併せ技に敗北したのでありました・・・
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翌朝、一旦4:00に起きたものの、天気予報が外れて外はガスで真っ白。
晴れそうもないのと、目が開かないのとで2度寝。
予定ではここから天狗経由で渋の湯へ降りる予定が、飲みすぎと展望なしで戦意喪失
5:00に出発しないとバスに間に合わないのであっさり下山、と計画変更。
(下山も計画のうちでしたけどね・笑)
しかもめずらしく私が若干二日酔い状態で起きれず、7:00すぎにようやく出発。
せっかくここまで登ってきたのに・・・でもタルチョ祭で燃え尽きたので悔いはありません(笑)
担いできたお酒はほとんど手をつける間がなかったので、そのまま背負っております
出発時も”リピート山中”さんの般若心経の歌で送っていただきました。
愛知から来たという若者二人も、とっても爽やかな山男クンで思いがけず楽しい夜を過ごせ、
ホントにありがとう!無事に着いたかなー?また一緒に飲みたいですねー。
山荘脇のロープの向こうに、蕾のウルップ草とハクサンイチゲ?を発見。
本格的な夏に向けて着々と準備中のようです。
稜線には「ミネズオウ」と「ウスギオーレン?」
又今日もガスガスですが、今回最後のピーク目指して登ります。
硫黄岳山頂到着。2度目ですがまたなにも見えない・・・
山頂写真だけ撮り、今日は美濃戸へ下山です。
天狗方面はまたいつか繋げましょう。天気の良い日に。
「赤岩の頭」ここからの眺めが素晴らしい、と皆さん仰るので来てみたかったのですが、
ガスガスです・・・
A君Jちゃんにとっては初めての八ヶ岳だったのに、
あの素晴らしい景色のひとつも見せて上げられなかったことが心残りです。
またコメツガの良い香りの森を降りていきます。
ジョウゴ沢に着くと雨もほとんど止んで・・・
「キバナノコマノツメ」が群生で咲いていました
赤岳鉱泉で休憩して・・・(生ビールの看板にクラクラした~)
明るくて気持ちの良い北沢ルートを歩きます。
沢沿いにも小さな花たちがたくさん。
わしゃーっとスミレ~~
またスミレ~~~~
ツバメオモト?
ふつふつと湧き出る温泉?私たちも早く温泉に入りたいねーと言いながら・・・
美濃戸山荘で休憩し、最後の辛い林道、花に見送られながら一時間、ようやくバス停へ。
お疲れさまー 下山したら晴れた~(笑)
下山といえどもだらだら長く、約14kmほど歩きました。
実はA君は1月に一緒に山に行った帰りに足首を骨折、5月にようやく山歩き出来るようになったばかりの身体。
下りはまだ不安定なようで、慎重に降りつつ、足の張りにも耐えて頑張りました。
やっぱり天狗まで行って無理しなくて良かったかな。
そんな身体なのにケーキ背負ってきてくれてホント、ありがとう
さー、13:20のバスの時間にも間に合ったし温泉へGO
とバスの運転手さんに降りるバス停を確認したら、
「うーん、このバス停からだと大分歩くよ」
「へ?温泉の脇にバス停があるんじゃないんですか?」
「あー、そこのバス停は停まらなくなったんだよ、ルートが変わって」
「えー?いつからですか?」
「去年の10月から」
「・・・・・・・・・・」
出たーまたやってしまいました今回はバッチリだと思ったのに!
私の持っているエアリアにはちゃんとバスルートがあったので・・でも2007年度版
こんなところにも影響が・・地図は新しいものを使いましょう、ですね。
もう歩くの嫌だったので温泉まで
無事「もみの湯」で汗を流し、気持ちの良い二日間を終えました。
わたし一人では勇気が必要だった横岳、一緒に歩いてくれてありがとう。
今回も珍道中だったけど、楽しかったね。
友人や人との出会い、そして山にたくさん元気をもらった週末でした。
(名前が違ってたら教えてください)
硫黄岳~美濃戸で出あったお花たち。やっぱり大好き八ヶ岳
おしまい。