Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2021年12月9日(木) 宇陀松山城跡(城山)と、神武天皇ゆかりの高角神社(高倉山)を歩く!

2021年12月10日 | 山登りの記録
■メイン写真
絶景の宇陀松山城跡、広い山頂部から台高の峰々を望む


■今回のコース
道の駅宇陀路大宇陀→宇陀松山城跡(城山)→春日神社→松山の歴史的町並み→高角神社(高倉山)
→道の駅宇陀路大宇陀



15年ぶりに宇陀松山城跡を歩いてきた。
まちづくりセンター(千軒舎)の裏から登るアプローチの道が、コンクリート舗装で
立派な林道になっていて隔世の感。
一番下でクルマ止めをしてあるが、もし解除されたら、かなり上までクルマで行けそう。
林道終点に案内看板がある。ここは広さだけなら10台くらいは駐車できそうなほど。



林道終点から擬木階段の道を上がると、二つ目の案内看板がある。
ここに城跡の詳しい地形図が掲げてあって、しばらく熟読してしまった。



南西虎口の雀門があったあたりから、平らな広場となっている本丸に出る。
東に少し小高い台地がある。天守跡である。



本丸からの景色は最高だ。
南西に、烏の塒屋山(からすのとややま)から龍門岳、そしてやや樹木に隠れて音羽山塊が
横たわる。烏の塒屋山の左奥のほうは大峰山系だが、どのピークがどの山なのか、
判別がつきにくい。



南東に高見山。ここから見る高見山は、それほど鋭峰に見えない。



北東に、これは三郎ヶ岳かな。



北は榛原付近の山々が一望できる。鳥見山、貝ヶ平山、香酔山、額井岳などが並ぶ。
標高471mながら、これだけの眺めが得られる場所だけに、戦国時代の城としては
価値があったんだろう。



下山は、登りとは異なるルートを使う。待望の山道である。
途中、「秋山城」との標識が出ている。
秋山城は、宇陀松山城の別名。戦国時代には「阿紀山城」との記載もある。
宇陀のこのあたり一帯は古くから阿騎野(あきの)と呼ばれていた。
南北朝時代以来、地元の豪族の秋山氏が本城としていた。
のち豊臣政権となり多賀氏が城主となって大規模な改修がなされたらしい。

「松山城」と改名されたのは、豊臣家の大名から徳川家の大名の城に変わり、
城主が福島高晴(かの福島正則の弟)の時だそうだ。しかし福島高晴は、大坂夏の陣で
豊臣方と通じていたとされ改易され、1615年に廃城となった。



麓の春日神社に出た。
手水舎の後ろの石垣に人工の穴があり、地元では、これは城に続く秘密の抜け穴だとの
伝説がある(文献には残っていないそうだ)。



松山の街並みを歩く。江戸、明治時代の歴史的な建造物が街道沿いに多数残る。



大宇陀歴史文化館「薬の館」。



和菓子屋さんの古い看板は雰囲気満点。



造り酒屋は2軒ある。
久保本家酒造さんは「初霞」で知られる。もう一軒は「千代の松」の芳村酒造さん。



今回は、高倉山(高角神社:たかつのじんじゃ)へも足を延ばした。

ここは神武天皇の伝説が残る「高倉山」のひとつの候補地である。
神武天皇は、菟田(うた)の穿邑(うがしむら)で大宴会をしたあと、吉野川流域を巡り
この地域の有力者と出会い、再び宇陀へと戻る。その際に高倉山に登り、大和盆地の
様子を山頂から眺めたと伝えられている。



植林に囲まれた、ひっそりした場所に、式内社である高角神社がある。
式内社というのは「延喜式神名帳」にその名が記載されている神社であり、
要するに平安時代初期から、朝廷に重視されてきた神社であるということだ。



高倉山の山頂には、本殿の祠の横に寛政11年(1799年)の石碑と、
平らな山頂部に、昭和15年の「神武天皇高倉山顕彰碑」がある(写真)。
昭和のほうは置いといて、江戸時代にはすでに、ここが神武ゆかりの地と認知されて
いたことになる。

ところで、この高倉山、もし樹木がなくても、大和盆地は到底見えそうにない。
そんなこともあってか、高倉山伝承地には5つの候補地があるようだ。

まず、ここ大宇陀区の高倉山。そして、先ほど登ってきた宇陀松山城跡の城山。
あとは、榛原の福地岳、諸木野の高城山、ちょっと驚きなのは東吉野村の霧氷で
知られる高見山だという。高見山の山頂にも「高角神社」がある。

この高倉山には、後世のものとはいえ現に石碑があるのだが、高角神社そのものは、
元々城山にあったのを、宇陀松山城の築城の際にここに遷座したとの伝承もあるというから
ややこしい。城山であれば、展望は抜群だったはずで、長髄彦軍の動向も監視できたかも。

古代のロマンを感じながら道の駅に戻り、お土産に「きみごろも」を購入して
家路についた。

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