石神井川の旧流路はどこだ

2012年08月07日 | 徒然
石神井川は、小平市を水源として
練馬区、板橋区、北区を流れ隅田川に注ぐ川である。
途中、北区で滝野川と呼ばれ
王子を過ぎて音無川とも呼ばれている。

石神井用水は、東京の沖積平野、いわゆる下町の平野部の
上水路として王子から分水された上水路で
武蔵野台地と沖積平野の境の崖の下を流れて山谷堀へ注いでいる。

この石神井川、実は中世以前は現在の不忍池に注いでいた。

滝野川の醸造試験所付近から南東に曲がり
西ヶ原を流れ、染井を水源とした流れに合流して
谷田川、藍染川を名を変え、不忍池へ注いでいた。

谷根千を通る、くねくね曲がった「へび道」は
この旧石神井川の流路である。

染井からの流れは、いまでもはっきりとその痕跡はわかる。
西ヶ原での合流地点までは
上流側の現在の石神井川の治水で、本流が深く、カーブもゆるくなり
また宅地造成や道路の工事などで流路跡がわかりにくくなっているが
変に曲がりくねった路地や、微妙に谷になっている地形が残っていて
そこが中世以前の流れのあとであることがわかる。

写真は、都電荒川線の飛鳥山-滝野川1丁目。
西ヶ原4丁目から谷をおりてきた都電は
飛鳥山との間で更に少しだけ凹んだ窪みを通過する。

河岸段丘状の谷の、まさに本流の跡の窪みである。
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