蟹川

2012年08月17日 | 
蟹川は新宿駅の北側、山手線と中央線が交差するあたりの
小滝橋通り周辺から流れ出して
歌舞伎町、戸山公園、早大前、山吹町と流れて
神田川に注いでいた。

西早稲田の交差点から穴八幡に向けて長い坂道となっていて(八幡坂)
牛込方面へは夏目坂(夏目漱石の生家があった)が伸びている
この谷こそが蟹川の谷である。

この付近では、現在の早稲田高校の校地内を流れていたために
校舎建設の際、流路に杭が打てなかったので
対岸同士に校舎を作り渡り廊下を渡したという逸話もある。

流れは現在の南門通りないしに早実通りに沿って大隈講堂方面に流れ
正門前の手前、小野梓記念講堂の校舎付近を
山吹町方面へ曲がっていたようである。
どうりで、地下にある小野講堂はいつも湿った感じがしている。

なお、南門通りの入口にある蕎麦屋「三朝庵」は
大隈公存命中の御用達の蕎麦屋で
カツ丼やカレーそばを考案した店として知られている。

江戸時代の地図では、穴八幡の前あたりで
不自然に右折しており、
現在の南門通りと思われる道を神田川方面へ行った先で
再び水路があらわれていることから
それ以前に人工的に流れを変えたもののようにも思える。
南門通りがS字カーブになっているのは
勾配を緩やかにする目的ではなく
水の流れに沿っているからと思うのは
暗渠・川跡マニアのわがままなのだろうか

写真は南門通りのS字カーブを走る学バス。
コメント
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