国際文化会館

2015年08月05日 | 東京のお散歩
麻布の鳥居坂を登りきると、東洋英和女学院の瀟洒な建物の向かいに
国際文化交流を目的として、ロックフェラー財団等の支援によって設立された
公益財団法人国際文化会館という施設があります。

(東洋英和女学院)

(国際文化会館)

名前や由来は堅苦しいですが、一般にはレストランや結婚式場としての利用のできる
庭園が美しい施設だと思ってもいい程の施設です。

江戸時代には讃岐国多度津の京極家屋敷だった場所で
明治に入り侯爵井上馨が所有し、邸内にて天覧歌舞伎を供した場所でもあります。

(庭園)

明治末期の一時期、久邇宮邸となった時代には
良子女王殿下(のちの昭和天皇皇后・香淳皇后)がお生まれになっています。

その後、戦前まで赤星鉄馬邸、岩崎小彌太邸と所有がうつり
庭園については岩崎小彌太の本邸であった昭和五(1930)年に
「植治」七代目小川治兵衛によって作庭されました。

(小川治兵衛作庭の池泉)

建物は昭和三十(1955)年に、前川國男・坂倉準三・吉村順三の共同設計によって旧館が、
昭和五十一(1976)年に前川國男によって新館が造られました。
建物と庭とが、平安様式、桃山様式、近代様式という
多様な日本の美の調和によって創り上げられています。
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