THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

lee ritenourを4枚

2013-09-13 18:32:07 | free form space

大雪山系は例年よりも鮮やかな紅葉が今週末から来週末にかけて見ることができます。

でも内地ではまだまだ昼間の猛暑が続いているようですね。

すかっとした気分に浸りたい方向けに、リトナー初期の傑作を数枚ここに紹介したいと思います。

クロスオーヴァー、そしてフュージョンブームが吹き荒れた1970年代後半に脚光を浴びてから現在に至るまで多方面のジャンルから引っ張りだこで今だアクティブな活動が続く名実ともにスーパー・ギタリストであるリトナー。

来日回数も数知れず。ソロワークからセッション、プロジェクトとあくなき探究心は衰えることを知らず、ここ日本でも最も人気のあるギタリストでしょう。

長いキャリアの中でも、熱心なファンの間では愛聴盤の誉高く、ノリに乗っていた時期のアルバムが写真に見られる作品集です。

荒波と格闘するかのようなギター船のジャケット、1977年発表「キャプテン・フィンガーズ」7曲入り。

リーの第2作目ですが、もうこの頃、既に驚異的音楽性が熟成されている点に驚かされます。

まずはじめに言っておきますがこの人のテクニックは折り紙つき。天才職人ギタリストには同類のミュージシャンが自然と集結するものなんでしょうね。

取り巻きがすごい。といってもこの頃は皆も若くて駆け出しや売り出し中の凄腕ズラリ。現在では大御所ばかりの名前に圧倒されます。

ジェイ・グレイドン、イアン・アンダーウッド、ディブ・グルーシン、アルフォンソ・ジョンソン、アンソニー・ジャクソン、ハービー・メイソン、スティーブ・フォアマン、アーニー・ワッツ、ビクター・フェルドマン、レイ・パーカーjr,デビッド・フォスター、マイク・ポーカロ、スティーブ・ポーカロ、ジェフ・ポーカロ他・・・。

5曲目で、当時はまったくの無名であった元シカゴのビル・チャンプリンがスティービー・ワンダーの名曲「可愛いアイシャ」でボーカルを担当しています。

 

前作では335船による「白黒」ジャケットだったのが、3作目の「キャプテンズ・ジャーニー」は大物335を釣り上げてにこやかにポーズをとるリトナーのフォト・ジャケット。革製のアルバムを演出するためにLPではエンボス加工されています。

1978年発表の7曲入り。

もはや押しも押されもせぬ横綱級ギタリストとしてラリー・カールトンと双璧を成していた当時のリトナーが取り組んだスタジオ・ミュージシャンというイメージからの脱却を目論んだ力作です。

前作に引けを取らないほどのバック・ミュージシャンがズラリと名演。

お馴染みの仲間たちに加えてバックを彩るのはスティーブ・ガッド、エイボラハム・ラボリエル、アレックス・アクーニャ、パウリーニョ・ダ・コスタ、パティ・オースティン他・・・。リトナーは前作に引き続いてまだ当時としては珍しいギター・シンセも駆使。

2曲目「モーニング・グローリー」に再度ビル・チャンプリンがリード・ボーカル以外にも作詞、ボーカル・アレンジで参加しています。

 

3枚目に紹介するのは10曲入り「RIT」(1981年リリース)。

それまでのジャズ・フュージョン・ギタリストのイメージを払拭するべく挑んだ当時一世を風靡していたAORジャンル。それに見事タイミング良く符合しアルバム・チャートでも堂々26位をマーク。ジャズ系のアルバムらしからぬ好チャート・アクションを展開しました。

彼の数多い作品中、もっともボーカル・チューンをフューチャーしたポップ寄りの名盤。4曲目「イズ・イット・ユー」はビルボード誌1981年6月27日付けで最高15位というシングル・ヒットも記録しています。

当然、制作にはデヴィッド・フォスターが迎えられています。

演奏メンバーはそれまでのツワモノ軍団に加えてエリック・タッグ、デヴィッド・ハンゲイト、ジョン・ピアース、マイケル・ボディッカー、ルイス・ジョンソン、グレッグ・フィルゲインズ、リチャード・ティー、グレッグ・マティソン、ジェリー・ヘイ、チャック・フィンレイ、ゲイリー・グラント他・・・。

8曲目には驚いたことにスライ&ザ・ファミリー・ストーンの「スマイリン」をカバー。

ここでもビル・チャンプリンがもはや常連組として見事なボーカルを披露。(3,4,8曲目)

余談ながら1987年、リトナー&フォスターという夢のようなジョイント・コンサートがここ日本のGWに実現。リズム・セクションはネイザン・イースト&ビニー・カリウタなどそうそうたる面々。

東京で三日間行われたコンサートの1日に、たまたま同時期に来日していたシカゴのメンバーが飛び入り出演。ビルが作詞を手掛けた「イズ・イット・ユー」でビルらがコーラスを務めるという嬉しいハプニングがあったとのことです。

 

最後に登場するのは「RIT」の続編的作品「RIT2」(1982年の秋リリースの4作目)。

写真のLPにはリトナーの直筆サイン入り。

またLPはCDよりも1曲多い11曲入りで曲順も違います。B面5曲目「SAVE THIS LOVE」がボーナス・トラック。

CDが1曲少ないというのも珍しいのですが、それは米国に先駆けて日本先行発売だった当時のLPセールス・ポイントのボーナスだったため。アーティストの意向を尊重しての、よりオリジナル・コンセプトに忠実に再現ということでCD化の際にはあえて10曲入りにしたということです。

内容のほうはいいますと、ここでもボーカルを大々的に前面に押し出して、よりモダン・ポップ路線を踏襲。(レコード会社の策略も多分に絡んでいるようです)

オリビア・ニュートン・ジョンもカバーしてヒットした「タイド・アップ」も話題になりましたが、サウンド・クリエイタ―としての可能性をさらに広げてハイテク・ポップな音作りに挑戦、ボーカル曲6曲を擁する、より洗練された入魂の1枚となりました。

バックを固めるメンツは常連さん以外に、ジョン・ロビンソン、リチャード・ペイジ、トム・スコット、カルロス・ヴェガ、ネイザン・イース他多数・・・。

ビルがVO&CHOで活躍するトラックは「キープ・イット・アライブ」「プロミセス、プロミセス」「クロス・マイ・ハート」「セイブ・ジス・ラブ」。

 

 

 

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