銀行監督報告書2013

　カンボジアの中央銀行であるNBC (National Bank of Cambodia)は、銀行監督報告書2013を発表しました。この報告書は年1回発表されますが、カンボジアの銀行セクターについて詳細なデータも含んでおり、大変参考になります。
　2013年も、カンボジア経済の好調の波に乗り、カンボジアの銀行セクターは引き続き順調に成長しました。2013年末商業銀行は35行（2012年末32行）、特殊銀行は8行（同7行）あります。2013年末の商業銀行・特殊銀行の総資産は、2012年末の43.6兆リエル（約109億ドル：約1兆9000億円）から16.9％増加して50.9兆リエル（約127億ドル：約1兆3000億円）に達しました。2013年末の貸付残高は、2012年末の23.4兆リエル（約59億ドル：約5900億円）から25.8％増の29.4兆リエル（約73億ドル：約7500億円）となりました。預金残高も、2012年末の26.9兆リエル（約67億ドル：約6900億円）から12.2％増の30.2兆リエル（約75億ドル：約7700億円）となっています。純利益も順調で、2012年の8355億リエル（約2.1億ドル：約210億円）から16.9％増の9764億リエル（約2.4億ドル：約250億円）となっています。
　不良債権比率は、2012年末の2.4％から若干増加して201年末は2.7％となっていますが、引き続き低い水準にあります。
　NBCでは、リスク別に将来予測を含めた監督を強化して、銀行セクターの健全性を維持・改善したいとしています。その一環としてカンボジア信用管理機構（CBC）の活躍が期待されます。また、銀行員研修センターの設立や銀行員行動規範の制定等により、人材育成に努め、更に公平で透明な金融サービスの提供を目指したいとしています。

銀行監督報告書2013（英文）
http://www.nbc.org.kh/english/publications/supervision_annual_reports.php


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