5月26日~27日、日本経済新聞社主催の国際交流会議「アジアの未来」が開催されました。「アジアの未来」は、アジア大洋州地域の各界のリーダーらが、域内のさまざまな問題や世界の中でのアジアの役割などについて率直に意見を交換し合う国際会議で、1995年から開催されています。今年は、「分断された世界をつなぐ、アジアの新たな役割」をテーマに演説やパネル討論が実施されました。カンボジア、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア等の各国の首相が参加しました。カンボジアからフン・セン首相も参加して、オンラインで講演を行いました。
フン・セン首相は、「アジア諸国はすべての国が互いの主権と独立を尊重すべきだ」と述べ、アジア各国を自陣営に取り込もうとする米国と中国の間の対立に巻き込まれ、各国が踏み絵を迫られる状況に懸念を示し、米中間でバランスを取る重要性を訴えました。他方、カンボジア経済が中国からの投資や支援に依存していることについて問われると「中国に頼らないとすれば一体誰に頼ればいいのか」とも述べたとのことです。自身の後継者に長男のフン・マネット氏を指名したことについては、「投票によって息子は選ばれた」と主張する一方、「私も1人の父親として、子どもたちにいい仕事に就いてほしいと思う権利はある」とも述べています。
新型コロナウイルス禍が続く中でウクライナ危機が始まり、世界経済は一層、不透明感が強まっています。今回の会議では、各国の首脳や閣僚から経済再建を急ぐ決意が示されました。アジアが成長軌道に戻るには、分断を乗り越えた国際協力がカギとなるものとみられます。ただ、アジア各国には、大国から民主主義と権威主義の二択を迫られることを警戒する傾向が見られました。こうした中で、アジア諸国が中国に傾き過ぎないように、日本が様々な働きかけを行っていくことは、重要性を増しているものと見られます。
(写真は、AKPより)
日本経済新聞社の「アジアの未来」
https://futureofasia.net/asia2022/
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フン・セン首相は、「アジア諸国はすべての国が互いの主権と独立を尊重すべきだ」と述べ、アジア各国を自陣営に取り込もうとする米国と中国の間の対立に巻き込まれ、各国が踏み絵を迫られる状況に懸念を示し、米中間でバランスを取る重要性を訴えました。他方、カンボジア経済が中国からの投資や支援に依存していることについて問われると「中国に頼らないとすれば一体誰に頼ればいいのか」とも述べたとのことです。自身の後継者に長男のフン・マネット氏を指名したことについては、「投票によって息子は選ばれた」と主張する一方、「私も1人の父親として、子どもたちにいい仕事に就いてほしいと思う権利はある」とも述べています。
新型コロナウイルス禍が続く中でウクライナ危機が始まり、世界経済は一層、不透明感が強まっています。今回の会議では、各国の首脳や閣僚から経済再建を急ぐ決意が示されました。アジアが成長軌道に戻るには、分断を乗り越えた国際協力がカギとなるものとみられます。ただ、アジア各国には、大国から民主主義と権威主義の二択を迫られることを警戒する傾向が見られました。こうした中で、アジア諸国が中国に傾き過ぎないように、日本が様々な働きかけを行っていくことは、重要性を増しているものと見られます。
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