カンボジア経済

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インターネットのEZECOM 社債の発行・上場

2021年09月14日 | 経済
 9月9日、カンボジアの最大手インターネットサービスプロバイダーのテルコテック社(Telcotech Ltd.)は、社債をカンボジア証券取引所に上場し、式典を開催しました。同社は、カンボジア最大の財閥であるロイヤルグループに属しており、インターネットサービスをEZECOMのブランド名で展開しています。社債の発行額は、800億リエル(約2000万ドル:約22億円)で、償還期間は5年、利率は4.5%/年です。この社債は、信用保証・投資ファシリティ(Credit Guarantee&Investment Facility: CGIF)保証が付されています。CGIFは、1990年代のアジア通貨危機への反省からASEAN+日中韓とアジア開発銀行が出資して2010年に設立されました。アジア債券市場育成イニシアティブの一環で、現地企業が発行する社債の保証を通じ、東南アジアの債券市場を育てて持続的な経済成長を後押しすることを目的としています。合計出資額は7億ドルで、日本は、国際協力銀行(JBIC)が2億ドルを出資しています。
 式典で、カンボジア証券取引所のホン・ソクホー会頭は、株式・債券合計で取引所への上場企業は15社に達し、合計2億7700万ドルの資金調達に成功していると述べました。また、1日当たりの平均出来高も2021年1~8月で22万ドル(約2400万円)まで増加してきており、今後の拡大が期待されるとしています。
 カンボジア証券取引所への上場は、カンボジアの民間企業の資金調達手段の多様化に大きな役割を果たしつつあります。また、上場により、企業情報・財務情報の開示等が実施されており、企業の透明性確保にも貢献しているものと見られます。今般、社債とはいえ、カンボジアの財閥系企業が初めて上場したことは、大きな意義があるものと見られます。
(写真は、カンボジア証券取引所)

カンボジア総合研究所の発表(英文です)
http://www.csx.com.kh/news/notice/viewPost.do?MNCD=8020&postId=516#.YT2kkhlxc2w


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