カンボジア経済

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日本・カンボジア首脳テレビ会談

2021年12月03日 | 経済
 12月1日、岸田文雄内閣総理大臣は、フン・セン首相とテレビ会談を行いました。岸田総理大臣から、来年カンボジアが議長国を務めるASEAN関連会議の成功に向けて協力していきたいと述べたところ、フン・セン首相は、ASEANの議長国として岸田総理大臣と緊密に連携していきたいと述べたとのことです。
 両首脳は、今後の日本とカンボジアとの関係についても意見交換し、岸田総理大臣は、来年はカンボジアPKO30周年であり、この機会に防衛交流を強化したいと述べました。フン・セン首相は、これに同意するとともに、これまでの日本のカンボジアに対する貢献、特に今般の約30万回分のワクチンの追加供与を始めとする新型コロナ対策支援について謝意表明がありました。
 また、カンボジアが来年ASEAN議長国を務めることを念頭に、地域情勢についても意見を交わしました。中国が東シナ海や南シナ海への進出を強めていることを念頭に、「自由で開かれたインド太平洋」の考えの下で世界と地域の平和と繁栄に貢献すべく引き続き協力していくことで一致しました。また、拉致問題を含む北朝鮮問題、ミャンマー情勢や南シナ海をめぐる問題等についても一層緊密に連携していくことで一致しました。
 なお、2023年の日カンボジア外交関係樹立70周年や日ASEAN友好協力50周年に向けても協力していくことで一致したとのことです。
 前回、カンボジアが議長国であった2012年には、南シナ海問題をめぐって、外相会合の共同声明が出せないといった事態もありました。強硬姿勢を示す中国に対抗して、日本は、米国や周辺諸国と協力しつつASEAN諸国に対しても働きかけを強めていく姿勢です。特に、「親中」のカンボジアを中国に傾かせ過ぎないようにするために、日本は重要な役割を果たすものと見られ、今後も粘り強い外交が期待されます。
(写真は、首相官邸ホームページより)

外務省の発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/s_sa/sea1/kh/page6_000626.html

ブログ「カンボジア経済」2012年7月17日「ASEAN外相会議 共同声明発表できず」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/9d323b18c5df3c98c502e5449233d445


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