追記2;リスファクス 2024.02.21
工場長など交代せず、再発防止策に疑問
アクティブファーマ 次期社長候補の常務、不正隠ぺい指示か
製造管理責任者は不正のあった富山八尾工場(富山市)の工場長が兼任。このため兼任が外れただけで、不正を認識していたとされる工場長は交代しないことがわかった。表向きは処分した体裁をとっているが、不正の隠蔽に関わったと見られる工場長のほかに品質本部長、製造本部長も残っており、再発防止の実効性が疑われる。同社は工場長などを交代にしない理由について「回答を差し控える」とコメントした。
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富山県はどこまで事実を把握しているのでしょうか?
第三者委員会を立ち上げて調査されていません。
経営層が不正に関与していて、継続なら「表向きは姿勢を正す」ですが、同じことが起きます。
ダイハツの不正も、当初社長が継続はおかしいと思っていましたが、ついにトヨタ本体が腰を上げて、社長を交代させました。
追記;
日刊薬業 2024.02.19 04:30
不眠症治療薬エスゾピクロンの原薬では、工員が誤って大量の原料をかまに投入してしまい、帳尻を合わせるため別の原料も過量投入して比率を合わせ、事実上の「スケールアップ」を実施。ミスを隠蔽し製品供給まで行った。 ・・・
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現在は詳細な製造方法を記載させているので違法になります。
詳細な製造方法記載していなければ、逸脱処理で問題がありません。
スケールアップは軽微変更届なので、届ければ問題なかったのです。
しかし、この会社は自分のミスを報告すると処罰されるなどして、安心して自分のミスを報告できないトップの考えとマネジメントだったように思います。
それは健康被害を起こした小林化工と同じです。
違いは健康被害になったか、ならなかったかで、問題の根っこは同じように思います。
既存;2024-02-10 10:54:54
医薬品原薬製造アクティブファーマ(東京)の富山市内の工場で国が承認した方法とは異なる不適切な製造などがあったとして、富山県は9日、同社に対し医薬品医療機器法に基づき業務改善を命じた。県によると、健康被害は報告されておらず、自主回収や出荷停止の必要はないという。
違反が確認されたのは10品目。加熱工程の温度が承認されたのとは異なっていたり、粉末を手作業でふるいにかけるべきところを機械を用いたりするなどの不正があった。県の調査員には虚偽の文書を示し隠していた。不正は最長で2014年から続いていた。
昨年7月、県の無通告の立ち入り検査で発覚した。
医薬品製造業者に対する行政処分についてhttps://www.pref.toyama.jp/1208/20240209.html 発表日 2024年2月9日(金曜日)
県は本日付で、県内企業に対して、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「法」という。)に基づき、業務の改善を命じました。
1.処分対象業者及び業態
業者名
アクティブファーマ株式会社(代表取締役社長 寺田一彦)
所在地
<本社>東京都千代田区神田神保町二丁目36番地1
<製造所>富山県富山市八尾町保内三丁目7番地
業態
医薬品製造業
2.処分の内容
業務改善命令
(1)違反事項の原因の究明及び改善
(2)法令遵守体制の抜本的な改革・組織体制の整備
- 責任の所在の明確化
- 製造・品質業務が適切かつ円滑に行われる体制の整備
- 役職員及び本社を含めた組織的な対応を実施する体制の整備
- 責任者等が業務及び遵守事項を確実に遂行できる体制の整備
- 法令遵守状況を客観的に監視・監督するための体制の整備
- 継続的で実効性のある教育訓練による法令遵守意識の浸透
- 法令遵守を優先する企業風土を醸成するための方策の策定
- 実効性のある内部通報制度の整備 等
(3)是正措置及び再発防止策を含めた改善計画の策定(1か月以内に県に提出)
3.主な違反内容
- 承認事項と異なる方法により製造を行い、虚偽の製造記録を作成したこと
- 県の調査員に虚偽の記載のある文書を提示したこと
- 業務の適正を確保するために必要な体制の整備をしなかったこと
- 製造・品質関連業務を適正に実施するための責任者等を適切に配置しなかったこと
- 適切な変更管理等を行わなかったこと
- 医薬品製造管理者が従業者を適切に監督せず、必要な注意を怠ったこと
4.その他
本事案においては、現時点で自主回収や出荷停止等が必要な事象は確認されていない。また、これまでに本事案にかかる健康被害の報告もない。
お問い合わせ先
日刊薬業 2024.02.10 00:52 より
アクティブファーマ、原薬10品目で不正製造 古くは工場竣工から、富山県が業務改善命令
●業務停止処分ではない理由
業務停止でなく業務改善を命じた理由について、県薬事指導課は記者団の取材に▽10品目は全て軽微変更を怠ったレベルの不正▽いずれも同社の出荷判定で合格し、供給先の製薬企業の検品でも合格しており、健康被害がないこと―も判断材料にしたと答えた。
また、社内で不正を認知していたのは製造所の責任者、管理職のレベルで、社長や親会社の指示はないとの見方を示した。
感想;
軽微レベルの齟齬で改善命令がでるとのことです。
軽微は顛末書で「ごめんなさい」レベルではないでしょうか?
今回は承認書との齟齬の問題ではなく、①記録の偽造、②県の調査官に偽証が大きな問題なのです。これは薬機法違反に相当するのではないでしょうか?
多くの製薬企業、多くの製造所で承認書齟齬、不正、GMP不備など、問題を起こしています。
その失敗例を”過去問”としてなぜ学ばれないのでしょうか?
学びから開き直って、記録は偽造しない、調査官に正直に話すことでだと思います。
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