英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『清流』 中田章道七段作 解答

2012-05-06 14:13:43 | 詰将棋
5月3日記事 「『清流』 中田章道七段作」の解答です。



 玉方の1五と2五の香と1七の歩などの配置から、▲3六飛の詰め上がりが浮かんできます。しかし、すぐ▲3六飛では2七に逃げられてしまうので、前工作が必要です。
 そこで、▲2七銀(第1図)と打ってみます。


 これに△2七同桂成なら話が早いのですが(▲3六飛で詰み)、当然△2七同玉と応じてきます。ここで、もし初形図で4五の銀が居なければ、角が利いていて△2七同玉とはできません。4五の銀は邪魔駒だったのです。
 なので、▲3六銀(第2図)と銀を捌きます(消去しようとします)。



 この時、1八や2八に逃げられると捕まらない不安がありますが、△1八玉なら▲1九金、△2八玉なら▲2九金で大丈夫です。
 そこで△1六玉(第3図)と逃げます。



 これで▲2七銀と捨てることができるようになりましたが、すぐ▲2七銀だと玉が深いので普通に△2七同香(桂)成で、▲3六飛としても2六に合駒を打たれて詰みません。
 で、こういう時には玉を呼び込みましょう。▲2六金(第4図)が気持ちいい決め手です。



 これに、玉が引っ張り出されるのは嫌だと、△2六同香と抵抗する手には▲4三角成(変化図)がぴったりです。



 で、仕方なく△2六同玉ですが、▲2七銀△2七同桂成に念願の▲3六飛(詰め上がり図)が決まります。



 流れるような駒捌きでした。
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