英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『相棒season12』 第11話「デイドリーム」

2014-01-09 20:20:55 | ドラマ・映画
 事故死に見せかけて保険金を搾取し、その金で復讐する。
 復讐する必要がなくなったが、その事故死の依頼を停止することができなくて、予知夢と偽り陣川を利用して、依頼の完遂を防ごうとした。

 このアイデアだけで内容のないストーリーだった。


 さらに、この「自らを事故死に見せかけて殺してもらう計画が止められず、命が危うくなる」というアイデアも、何かのドラマで使用されたような気がする。

騒ぎの張本人の准教授を糾弾する右京だが、言い換えれば、「脚本の稚拙さを糾弾した」と言ってよい。
「あなたは復讐というバカげた目的の為に、自らのクライアントや陣川くんまでも利用しました。
 そんなあなたに、臨床心理士としての資格がありますかねえ。

 ああ、もうひとつ、
 母親が、自分の娘が死ぬことを想像する気持ちを、あなたは考えたことがありましたか?
 はたして、そんなあなたに、臨床心理士としての資格がありますかねえ。

 いや、今結論は出さなくて結構。あなたには考える時間が与えられますから」


 最後の「考える時間は充分ある」という件(くだり)は、よく右京が使う“責め言葉”だなあ。

 さらに、この少し前、
「(准教授が相談を受けていた症例は)すべてでたらめだったそうです。臨床心理士のあなたが、騙されていたわけですよ」
ときつい言葉。


 このように、右京に散々きつい言葉を浴びせられていた准教授だが、本当に未熟。
 とても大学の准教授、しかも心理学の准教授、さらに次期教授とは思えない。
 教授になれず、恋人にも振られてしまったと思い込み、自暴自棄になり、事故死保険金詐欺+復讐に走るなんて、未熟すぎる。
 未確定の不幸な未来を憂い振り回されてしまった。そもそも、その不幸さも冷静に思えば絶望するような事態ではない。さらに、復習するにしても愚かとしか言えない行為を行う。
 臨床心理士だけでなく、人間として失格である。

右京に
「私はこのシンポジウムに全てを懸けてきました。だから、逮捕の前に、これだけはやり遂げさせていただけませんか」
と訴えていたが、死のうとしていた人間の台詞とは思えない。


 あまりに酷すぎる人物の心理や行動で、とても『相棒』の脚本とは思えない。
 事故死依頼を請け負った本人が、手下に丸投げというのもあり得ない。


「いいかげん、気づいてくださいよ。女に惚れて、利用されちゃうパターン」
 面食いで、思い込んだら他人の忠告は受け付けない陣川君。
 学習しない人は嫌いだ。



【ストーリー】番組サイトより
 捜査一課で経理を担当する陣川(原田龍二)が、事件を未然に防ぐために力を貸してほしい、と特命係にやってきた。自分が見た悪夢を調べる為にネットの「夢診断」で知り合った大学の心理学部准教授・西牟田叶絵(雛形あきこ)から「自分が死ぬ不吉な夢をみて不安になった」と相談を持ちかけられたという。陣川が依頼を引き受ける相手は決まって美女だ。叶絵は予知夢をみる力があるらしく、陣川は叶絵の警護をすることに。享(成宮寛貴)は予知夢なんてと小馬鹿にした反応だったが、意外にも右京(水谷豊)は興味を示し、特命係も叶絵の警護に乗り出すことに…。

 さっそく研修会が行われる会場で叶絵と落ち合った3人。通用口で不自然な水たまりの上を歩こうとした叶絵を突然、享が押し出す。叶絵を押し出したことに驚いた陣川は、何をするんだとばかり享を突き飛ばしてしまい…享は階段から落ちて足を負傷。重症である。実はその水たまりには致死するほどの電流が流れていたのを咄嗟に享が察知して叶絵を押し出してしまったのだった。実際水たまりに落ちた携帯は高電圧の火花を散らしていた。やはり叶絵の予知夢は当たるのか…。

ゲスト:雛形あきこ

脚本:高橋悠也
監督:安養寺工
コメント (2)
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