英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『軍師官兵衛』 第4話「新しき門出」

2014-01-27 17:24:04 | ドラマ・映画
初回から感じている「薄味感」……
脚本が甘いと言うか、エピソードを何となく消化しているだけというか………


★空気を読めない職隆
 義秋からの書状が自分にも届いたことを、後に露見するより、あらかじめ公にするほうが良いと判断したのは良いとして、政職に書状が届いたことを自慢げに語っている場で、思いっきり水を差すような職隆の告知。≪タイミングを考えろ!≫≪空気読めよ!≫と思った視聴者も多かったはず。
 あの場は見送り、遅れて届いたことにすればいいものを。≪職隆が裏切るのではないか≫という疑心暗鬼よりも、この空気の読め無さが嫌いなのではと思ってしまう。
 脚本的には、書状の件を義秋が職隆を疑う材料にして、政職が家督を勘兵衛に譲らせるように強いるという流れにしたかったと考えられる。
 しかし、その政職の心の内を推し量って家督を譲る決心をする用心深さと、先の書状の件での迂闊さが整合しないように思える。

★政職の黒田親子への心情の違い
 “疑り深い政職は、黒田家を信用していない”という基本路線がある。
 政職に嫡男が誕生した件、書状の件で不信感が増したというが、それが、“官兵衛に家督を譲ることで不信感が軽減できるのか”という疑問を感じた。
 この疑問は、政職が官兵衛を気に入っているという描写で一応、解消される。
 それにしても、職隆は20数年も政職に忠義を尽くしているのに未だに信用されていない。出来すぎる故か、それとも、やはり空気の読めなさ故なのか……
 対して官兵衛は、政職は官兵衛の幼少のころから知っているので、可愛く思えていると解釈できる。(ただし、政職は食わせ者なので、心の内がどうなのかは不明)もし、官兵衛を可愛いと思っているのなら、幼少のころに官兵衛と政職が絡むシーンが欲しい。

☆何かと気の毒な左京進の人格の描写
 官兵衛に対抗心を燃やし、何かといちゃもんをつける。妹の力(理解できない左京亮のネーミングセンス)をも官兵衛の悪口で洗脳してしまう。
 実際は、官兵衛に家宝級の兜(あまり格好良くは見えなかったが)をも譲っているという伝承もあるのに、あまりにも気の毒な描写である。

☆ヒロインは木登りが好きだなあ
 今回は、「登って助けるより、指導して降りさせたほうが効率が良い」「山桃の実と花を取るために木に登る」「子どもと光に実と花をあげる」という軍師・官兵衛の素養を示したという工夫はあるものの、「また木登りか」という感想も湧いた。
 あと、姉が嫁ぐのをごねた時、割と間をおいて遠慮がちに「では私が」と名乗りを上げたが、もっと「はい、はいっ!私が行く!」という性格だと思ったが、やはり、当時の女性としては、軽々しく言えないのかも。

☆余計な白状のような気も…
 正直さを示したと思うが、女性にとってはどうなのだろう?
 「将来を誓い合った女性がいて、しかも、官兵衛の腕の中で死んだ(回想シーン、そこまで話たかは不明)」なんて聞いたら、何かにつけて「おたつ」のことを気にしてしまうのではないだろうか?……“亡くなった人には勝てない”
 

【ストーリー】番組サイトより
 1567(永禄10年)年。室町幕府再興をねらう足利義秋(後の義昭・吹越満)が、各大名に助力を求める書状を書き送っていた。
 播磨の御着城では、官兵衛(岡田准一)の主君・政職(片岡鶴太郎)が正室・お紺(高岡早紀)との間に生まれた嫡男・斎(いつき)の将来を考え始める。そこで政職は、外様の職隆(柴田恭平)ではなく、子飼いの優秀な家臣・官兵衛を重用するため、縁戚の娘・力(酒井若菜)と政略結婚させようとする。しかし、力はその縁談を拒む。そこで、力よりも先に官兵衛に出会っていた妹の光(てる・中谷美紀)が、姉の代わりに自らが嫁に行くと名乗りをあげる。初めて会ったときからお互いを意識していた2人は、無事夫婦となり、新たな一歩を踏み出す。
 一方、念願の美濃攻略を果たした信長(江口洋介)は、天下布武を掲げて上洛の兵を挙げる。まさに、天下が動き出そうとしていた。
コメント (8)
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