英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

NHK杯将棋トーナメント 佐々木(勇)五段×阿部八段 ~「凄い」と言う表現~

2014-05-16 20:27:32 | 将棋
「日曜日のひと時、研ぎ澄まされた好手、妙手の数々をお楽しみください」
 NHK杯将棋トーナメントの聞き手が今年度から清水市代女流六段に代わった。
 充分な棋力、真摯な態度、そして、最初のあいさつの趣向の凝らし方など、より高みを目指す気概を感じます。
 ただ、少し、頑張りすぎのような気もしないではない……

 自分の感想や意見、あと、初級者のための配慮もあるのかもしれないが、解説者の言葉をさらに噛み砕いた解説を口にする。その結果、解説者の言葉に彼女の言葉が被さったり、解説そのものを遮ったりすることが目立つ。
 まあ、最初なので余分な力が入ってしまうと解釈したい。きっと、前任の矢内女流五段も最初の頃は未熟だったのだろう。

 そのうち余分な力みも消えてくると期待するが、気になったことが、今記事のタイトルの「凄い」と言う言葉。
 国語辞典(旺文社:初版1965年、1985年重版)によると
①恐ろしい。気味が悪い
②甚だしい。程度が大きい。
③言葉で表せないほどにすばらしい。甚だしくすぐれている。

 ①はピンと来ないが、「凄い形相だ」という使われ方が多い
 ②は「非常に」と同じような使われ方だ。最近気になるのは、「すごいおいしい」という言葉づかい。これは正しくは「すごくおいしい」である。これ、「すごい気になる」(笑)。否、「すごく気になる」
 ③は感嘆の意を込めて褒め称える時に使用する。便利な言葉で、私もついつい使ってしまうが、表現者としては楽をしている気がする。

 この対局が大熱戦になったこともあるが、清水女流は少なくとも5回は使用している。この対局だけではなく、これまでの対局においても、多用する傾向がある。
 ②の使用法の場合は、どんな状態が程度が大きいのか?③の使用法の場合は、言葉で表現できないほど素晴らしい感激を多発させるのは安易である。どのように素晴らしいのか、言葉で表現する努力をすべきである。


【追記】
 「凄いですね」を連発しても良いのは、所ジョージ氏だけである(意味が分からない方はスルーしてください)。
コメント (2)
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