英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

ウィンターカップ 2015  ~勝てた試合だった…土浦日大~

2015-12-30 22:17:05 | スポーツ
高校バスケットボール・ウィンターカップ、男子は明成が78-73で土浦日大を破り、3連覇を果たした

 土浦日大が勝てた試合だった。
 第1ピリオド途中から、土浦日大がバランスよく攻め、ペースを握っていた。特に、第3ピリオド、3ポイントシュートがよく決まり、残り4分56秒で48-39と9点差をつけたところでは、このまま土浦日大が押し切るかと思われた。この後、互いに3ポイントシュートを決め合い、残り3分58秒で51-42と、やはり9点差を維持。
 流れが変わったのは、残り3分15秒で3ポイントシュートを決められたプレイ。これに至る前のオフェンスでターンオーバーを犯し、その後相手のシュートが外れたリバウンドをやすやすと奪われての3ポイントシュートだった(土浦日大51-明成45)
 この少し前もターンオーバーを犯しており、リバウンドと言い、土浦日大に心の隙が生じていたのではないだろうか。ベンチとしては、ここでタイムアウトを取るべきだった土浦日大がタイムアウトを取ったのは、3点差に迫られてからだった(51-48、残り2分36秒)。結局、このピリオドは土浦日大57-54明成の3点差で終わり、明成は≪まだまだやれる≫、土浦日大は≪もっと点差があってもいいはずなのに≫という気持ちで、最終ピリオドに向かうことになった。

 第4ピリオドは、重圧からか土浦日大のプレーがぎこちなく、シュートが決まらない。これに対し、第3ピリオド途中から、エース八村以外の選手が活躍し始め、伸び伸びとしたプレーで、逆転。その後も、得点を重ね、残り4分42秒で、明成64-57土浦日大と7点差をつける。
 第4ピリオド、5分を経過しても、なんと土浦日大は無得点。ここに至るまで、タイムアウトを取らなかった土浦日大、第3ピリオドに続いて、疑問のベンチワークだった逆転されたところで、タイムアウトを取るべきだった。
 その後、土浦日大も立て直したが、流れを変えることができず、明成が78-73で勝利、3連覇を果たした。

 明成は第3ピリオド途中まで、パスの回りやシュートタッチが悪く、八村が孤軍奮闘で何とか踏み止まっていたという状況。苦しい中、辛抱し、勝負どころで爆発した見事な優勝だった。


★その他、気がついた点
1.八村選手の気になるプレー
 マークしているプレーヤーをかわして回り込むプレーの際、腕を相手の背中に回して巻き込むように相手を押しのけるプレーがあるが、八村選手の場合、巻き込むどころか、ひじを当てて押していた。ほぼ“肘打ち”といって良いプレーで、ハッキリ反則である。
 私の認識は「巻き込むだけでも反則」なのだが、どうなのだろう?
 とにかく、この“肘打ちまがい”のプレーをことごとく見逃していた審判にも、大きな疑問を感じた

2.八村選手に対する土浦日大のベンチワーク
 「八村選手の30得点は覚悟しており、他の選手を押さえ込んで勝つ」という方針で、中盤過ぎまでは、功を奏していたように思う。(この試合の八村選手は34得点、19リバウンド)
 ただ、時折は、土浦日大のツインタワーでダブルチームを掛けて、八村選手にプレッシャーを与えても良かった。八村選手に気持ち良くプレーをさせてしまった。

3.実況、解説陣に不満
 解説は長谷川健志氏、田臥勇太氏、実況は青嶋達也氏。
 田臥氏は、3年連続高校3冠の偉業を為し、NBAでもプレーをし、全日本を引っ張っている名選手(現役)。
 なので、高校時代の話や、バスケット全般における話が多くり、プレーそのものの実況がおざなりになってしまった。誰が得点したか?何点差がついたか?ゲームの流れはどちらにあるか?などを押さえずに、流れてしまうことが多かった。
 どこをどうすべきか?とか、大きなキーポイントになったと思われるプレーも気づかずスルーと、観ていて、かなりフラストレーションを感じた。

4.高校バスケットボール事情に疎い川淵三郎氏
 男子プロリーグの分裂によるゴタゴタで、統括団体の機能を果たしていないと国際連盟(FIBA)から無期限の加盟資格停止処分を受けた日本バスケットボール連盟。
 その立て直しに起用された川淵氏。見事に再建を果たし、国際大会への参加が認められ、女子は五輪出場を決めた。

 この試合のハーフタイム時に、この大会の印象を語っていたが、
「ビックリしました。こんなたくさんのお客さんが詰めかけているとは、夢にも思わなかった。こんな大会が日本にあったのかと言う印象ですよ。凄いですね、バスケットボール人気は。
 (3年連続3冠に挑んでいる)桜花学園が勝つものと思って岐阜(岐阜女子)を一所懸命応援していたが、第4ピリオド、大逆転。
 片っ方は名のある選手がいっぱい集まったチーム、片一方はあまり名のない選手が集まったチーム。それが、最後まであきらめず、勝利を勝ち取ったということで、感動しました。本当に素晴らしかった」


 非常に率直な感想だった。今年の年頭に会長に就任したので、事情に疎いのは仕方がないが、「こんな大会が日本にあったのか」は拙いであろう。
 岐阜女子を“はあまり名のない選手が集まったチーム”と評したのも失礼。

 せめて、「岐阜女子はインターハイ、国体の決勝で、4点差、2点差と僅差の試合をしていた」ぐらいの情報を得て、観戦してほしかった。
コメント (5)
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