「呪いで人を殺す」という不可思議な事件に、美彌子(仲間由紀恵)の背後にうごめく怪しい動き、特命係に恨みを持つ青木年男(浅利陽介)の再登場、亘(反町隆史)が特命係に復帰するお膳立てなどを絡めて、面白く見せかけた凡作だった。
いろいろな要素を絡めたため、冗長感が強く、本話の主軸である呪い殺人自体も中身が薄かったので、退屈極まりなかった。
感心したのは、「“呪い殺した”と言い切るには、過去にも同様な事例があったはず」と右京が推理し、事件を検証する動機になったことぐらい。それと、亘が特命に復帰する際、甲斐峯秋(石坂浩二)が、警視庁副総監の衣笠藤治(大杉漣)に頭を下げたシーン。
あと、初恵(小野ゆり子)が「人を呪い殺した。自分を罰してほしい」と訴える理由が興味深かったが、相手を呪い、その結果、殺人を実行したのだが、「その実行した記憶だけが抜け落ちてしまう」という記憶障害だったという真相はインチキ臭い。一応、初恵の祖母・トヨ(山本陽子)が初恵の精神を守るため暗示を掛けたという細工はあったが…
「トヨが現場に指紋一つ残らないまで清掃したこと」「初恵が悪徳ブリーダーやインストラクターをスタンガンを使ったとしても、洗面器に顔を押し付けて殺害、川などに遺体を運ぶ」ことが実行できたとは思えないなど、無理が多すぎ。
祖母と幼馴染の梶原修斗(辻本祐樹)が初恵を庇ったため、第2、第3の殺人が起こってしまったという悲劇。
罪の呵責に初恵が耐えられないという思いから、歪んだ過保護に陥ってしまったのだが、その危惧通りに、初恵が自ら命を絶ってしまった。
それを予見できない右京ではないはずなのだが……
あと、せっかくの山本陽子さんの起用だが、演じるトヨに神通力がありそうには思えなかったなあ。
【ストーリー】番組サイトより
人を呪い殺したという女性が、自分を罰してほしいと捜査一課を訪ねてきた。しかし、伊丹(川原和久)たちは取り合わず、女性をそのまま追い返してしまう。その一部始終を見ていた青木(浅利陽介)は、それを右京(水谷豊)に報告する。青木は以前、向かいのマンションで女性が殺害された事件を目撃しながら、警察への極度の嫌悪から証言を拒み、特命係と深い因縁を持った人物。しかし、この春、サイバーセキュリティー対策本部の特別捜査官として採用され、特命係にも出入りするようになっていた。青木から話を聞いた右京は、「人を呪い殺した」という話に興味を持ち、問題の女性・来栖初恵(小野ゆり子)を訪ねる。聞けば、彼女はここ十数年の間に、3人の人間を呪い殺したという。
翌日、特命係の部屋に亘(反町隆史)がやってくる。亘は、警察学校での研修を終えると、希望した捜査部門ではなく、美彌子(仲間由紀恵)が課長を務める広報課に配属されていた。それでも、警察学校の同期である青木から呪いの一件を聞き、興味を引かれて右京を訪ねてきたのだった。改めて2人が初恵を調べると、確かに周辺で3人の人物が不審な死を遂げていた。彼女は、それを自分が呪ったせいだと恐れているのだが、その背景には祖母・トヨ(山本陽子)の存在があった。青森で暮らしているトヨには不思議な力が宿っていて、初恵は自分にもその力が受け継がれているのではないかと考えているらしい。右京と亘は、“呪いによる連続殺人”という不可解な事件を前に、自分たちが何を調べ、どこに向かっているのか掴み切れないまま調査を進める。一方、美彌子のもとには、警察のみならず、国さえ敵に回しかねない危険な人物から、思いがけない連絡が届いていた。
事件か事故か、それとも呪いによる殺人か…!?
不可解な死の真相を追って動き出した右京と亘が
呪いの背後に隠された驚きの真相を解き明かす!
ゲスト:山本陽子 小野ゆり子 / 仲間由紀恵 榎木孝明 大杉漣
脚本:輿水泰弘
監督:橋本一
いろいろな要素を絡めたため、冗長感が強く、本話の主軸である呪い殺人自体も中身が薄かったので、退屈極まりなかった。
感心したのは、「“呪い殺した”と言い切るには、過去にも同様な事例があったはず」と右京が推理し、事件を検証する動機になったことぐらい。それと、亘が特命に復帰する際、甲斐峯秋(石坂浩二)が、警視庁副総監の衣笠藤治(大杉漣)に頭を下げたシーン。
あと、初恵(小野ゆり子)が「人を呪い殺した。自分を罰してほしい」と訴える理由が興味深かったが、相手を呪い、その結果、殺人を実行したのだが、「その実行した記憶だけが抜け落ちてしまう」という記憶障害だったという真相はインチキ臭い。一応、初恵の祖母・トヨ(山本陽子)が初恵の精神を守るため暗示を掛けたという細工はあったが…
「トヨが現場に指紋一つ残らないまで清掃したこと」「初恵が悪徳ブリーダーやインストラクターをスタンガンを使ったとしても、洗面器に顔を押し付けて殺害、川などに遺体を運ぶ」ことが実行できたとは思えないなど、無理が多すぎ。
祖母と幼馴染の梶原修斗(辻本祐樹)が初恵を庇ったため、第2、第3の殺人が起こってしまったという悲劇。
罪の呵責に初恵が耐えられないという思いから、歪んだ過保護に陥ってしまったのだが、その危惧通りに、初恵が自ら命を絶ってしまった。
それを予見できない右京ではないはずなのだが……
あと、せっかくの山本陽子さんの起用だが、演じるトヨに神通力がありそうには思えなかったなあ。
【ストーリー】番組サイトより
人を呪い殺したという女性が、自分を罰してほしいと捜査一課を訪ねてきた。しかし、伊丹(川原和久)たちは取り合わず、女性をそのまま追い返してしまう。その一部始終を見ていた青木(浅利陽介)は、それを右京(水谷豊)に報告する。青木は以前、向かいのマンションで女性が殺害された事件を目撃しながら、警察への極度の嫌悪から証言を拒み、特命係と深い因縁を持った人物。しかし、この春、サイバーセキュリティー対策本部の特別捜査官として採用され、特命係にも出入りするようになっていた。青木から話を聞いた右京は、「人を呪い殺した」という話に興味を持ち、問題の女性・来栖初恵(小野ゆり子)を訪ねる。聞けば、彼女はここ十数年の間に、3人の人間を呪い殺したという。
翌日、特命係の部屋に亘(反町隆史)がやってくる。亘は、警察学校での研修を終えると、希望した捜査部門ではなく、美彌子(仲間由紀恵)が課長を務める広報課に配属されていた。それでも、警察学校の同期である青木から呪いの一件を聞き、興味を引かれて右京を訪ねてきたのだった。改めて2人が初恵を調べると、確かに周辺で3人の人物が不審な死を遂げていた。彼女は、それを自分が呪ったせいだと恐れているのだが、その背景には祖母・トヨ(山本陽子)の存在があった。青森で暮らしているトヨには不思議な力が宿っていて、初恵は自分にもその力が受け継がれているのではないかと考えているらしい。右京と亘は、“呪いによる連続殺人”という不可解な事件を前に、自分たちが何を調べ、どこに向かっているのか掴み切れないまま調査を進める。一方、美彌子のもとには、警察のみならず、国さえ敵に回しかねない危険な人物から、思いがけない連絡が届いていた。
事件か事故か、それとも呪いによる殺人か…!?
不可解な死の真相を追って動き出した右京と亘が
呪いの背後に隠された驚きの真相を解き明かす!
ゲスト:山本陽子 小野ゆり子 / 仲間由紀恵 榎木孝明 大杉漣
脚本:輿水泰弘
監督:橋本一