英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season15 第1話「守護神」

2016-10-13 13:44:34 | ドラマ・映画
 「呪いで人を殺す」という不可思議な事件に、美彌子(仲間由紀恵)の背後にうごめく怪しい動き、特命係に恨みを持つ青木年男(浅利陽介)の再登場、亘(反町隆史)が特命係に復帰するお膳立てなどを絡めて、面白く見せかけた凡作だった。
 いろいろな要素を絡めたため、冗長感が強く、本話の主軸である呪い殺人自体も中身が薄かったので、退屈極まりなかった。


 感心したのは、「“呪い殺した”と言い切るには、過去にも同様な事例があったはず」と右京が推理し、事件を検証する動機になったことぐらい。それと、亘が特命に復帰する際、甲斐峯秋(石坂浩二)が、警視庁副総監の衣笠藤治(大杉漣)に頭を下げたシーン。
 あと、初恵(小野ゆり子)が「人を呪い殺した。自分を罰してほしい」と訴える理由が興味深かったが、相手を呪い、その結果、殺人を実行したのだが、「その実行した記憶だけが抜け落ちてしまう」という記憶障害だったという真相はインチキ臭い。一応、初恵の祖母・トヨ(山本陽子)が初恵の精神を守るため暗示を掛けたという細工はあったが…

 「トヨが現場に指紋一つ残らないまで清掃したこと」「初恵が悪徳ブリーダーやインストラクターをスタンガンを使ったとしても、洗面器に顔を押し付けて殺害、川などに遺体を運ぶ」ことが実行できたとは思えないなど、無理が多すぎ。
 祖母と幼馴染の梶原修斗(辻本祐樹)が初恵を庇ったため、第2、第3の殺人が起こってしまったという悲劇。
 罪の呵責に初恵が耐えられないという思いから、歪んだ過保護に陥ってしまったのだが、その危惧通りに、初恵が自ら命を絶ってしまった。
 それを予見できない右京ではないはずなのだが……

 あと、せっかくの山本陽子さんの起用だが、演じるトヨに神通力がありそうには思えなかったなあ。

【ストーリー】番組サイトより
人を呪い殺したという女性が、自分を罰してほしいと捜査一課を訪ねてきた。しかし、伊丹(川原和久)たちは取り合わず、女性をそのまま追い返してしまう。その一部始終を見ていた青木(浅利陽介)は、それを右京(水谷豊)に報告する。青木は以前、向かいのマンションで女性が殺害された事件を目撃しながら、警察への極度の嫌悪から証言を拒み、特命係と深い因縁を持った人物。しかし、この春、サイバーセキュリティー対策本部の特別捜査官として採用され、特命係にも出入りするようになっていた。青木から話を聞いた右京は、「人を呪い殺した」という話に興味を持ち、問題の女性・来栖初恵(小野ゆり子)を訪ねる。聞けば、彼女はここ十数年の間に、3人の人間を呪い殺したという。

翌日、特命係の部屋に亘(反町隆史)がやってくる。亘は、警察学校での研修を終えると、希望した捜査部門ではなく、美彌子(仲間由紀恵)が課長を務める広報課に配属されていた。それでも、警察学校の同期である青木から呪いの一件を聞き、興味を引かれて右京を訪ねてきたのだった。改めて2人が初恵を調べると、確かに周辺で3人の人物が不審な死を遂げていた。彼女は、それを自分が呪ったせいだと恐れているのだが、その背景には祖母・トヨ(山本陽子)の存在があった。青森で暮らしているトヨには不思議な力が宿っていて、初恵は自分にもその力が受け継がれているのではないかと考えているらしい。右京と亘は、“呪いによる連続殺人”という不可解な事件を前に、自分たちが何を調べ、どこに向かっているのか掴み切れないまま調査を進める。一方、美彌子のもとには、警察のみならず、国さえ敵に回しかねない危険な人物から、思いがけない連絡が届いていた。

事件か事故か、それとも呪いによる殺人か…!?
不可解な死の真相を追って動き出した右京と亘が
呪いの背後に隠された驚きの真相を解き明かす!

ゲスト:山本陽子 小野ゆり子 / 仲間由紀恵 榎木孝明 大杉漣

脚本:輿水泰弘
監督:橋本一
コメント (2)
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三浦九段不正疑惑、出場停止問題 「その1」 不可解な処分理由【補足あり】

2016-10-13 09:31:46 | 将棋
スマートフォンでの将棋ソフト使用の疑惑で、三浦九段が出場停止、竜王戦7番勝負には丸山九段(挑戦者決定戦敗退)が出場することとなった。

 情報が少ないので、何とも言えない。

情報を整理すると
①夏ごろから、三浦九段の対局中の離席が増えた
②三浦九段の指し手が将棋ソフトとの一致率が高い
③将棋連盟が、10月11日に疑惑について三浦九段に聴取。三浦九段は疑惑を否定したが、「疑惑を掛けられたままでは将棋を指せない」と休場の意思を示す
④連盟、三浦九段に“休場届”を出すよう求めたが、期限(12日午後3時)までに提出されず、「年内出場停止」の処分を決定


①について
・三浦九段は「別室で体を休めていた」と説明(自室で頭を冷やせば、指し手も正確になる。ソフトを使用しなかったが、盤駒などを利用して指し手を検証した可能性もある)
・夏ごろからの三浦九段の勝率は、ほぼ5割。(ソフトを使用していたとすると、勝率が低い)
・重要な対局(竜王戦、順位戦の対渡辺戦)には勝利している
  
②について
・将棋ソフトの棋力が高くなり、「最善手=ソフトの指し手」であることが増え、棋力が高い棋士ほど将棋ソフトとの一致率が高くなる傾向がある
・普段から、将棋ソフトを利用して研究していれば、ソフトとの一致率は高くなるとも考えられる(将棋ソフトを利用して研究することは、不正行為ではない)

③について
・「休場を口にしたこと=不正を認めた」という図式が成り立つが、不正疑惑を掛けられて、三浦九段がキレたとも考えられる

④について
・休場届の提出期限が短かったのは、15日に竜王7番勝負が始まるという差し迫った事情があった。
・タイトル戦挑戦者を差し替えるという重大決定するには、三浦九段の処分を決定する必要があった



 この処分決定に先立ち、「スマホ持込み・外出禁止」(12月14日以降)を決定したが、三浦九段処分を見据えての事のように思えてならない。
 ポイントとしては、今回の処分は、「三浦九段が期限までに休場届けを提出しなかったこと」に対してで、「不正行為を行ったこと」ではないこと。
 個人的には、三浦九段の不正行為は間違いだったと思いたい。

【補足】
 将棋連盟、将棋界としての最悪のシナリオは、(三浦九段の不正行為の真偽はともかく)、竜王戦での不正の発覚であろう。それを避けるための、11日の聴取だったと考えられる。
 しかし、表沙汰になってしまったダメージを考えて、その際、「離席が多いと不正が疑われるので、出来るだけ控えるようお願いします」と事を大きくしないよう務めるべきだった。
 強く問い詰めるだけの確信が、連盟にあったのだろうか?


「その2」に続く
コメント (16)
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