サブタイトルは「理想の結婚」となっているが………
……今話では2組の婚姻が進んだ。政治的、世間的(世の中的)には源実朝と後鳥羽上皇と従姉妹・千世(西八条禅尼)との婚姻、ドラマ的には主人公・義時と“のえ”(二階堂行政の孫娘)との婚姻。
★二組の婚姻
実朝と千世の婚姻
鎌倉……《皇室から迎えたい》――「御家人を御台所に迎えるのは揉め事の素になる」という建前とりくの意向(都進出志向)が強く反映
上皇……《北条が嫌い。鎌倉を自分の影響下に置きたい》
という2者の思惑が一致した理想の結婚ということか
実朝ら当人の意思は全く無視されているけれど……
義時と のえ の婚姻
「非の打ちどころがない」……二階堂行政の評。身内が言うので間違いないと言うが、身内だから当てにならない。
プレゼントしたきのこ(←学習しないなあ)に大喜び、家事も子育ても好きそうで、義時も大いに気に入った様子。
念のためにと見定めを依頼した八田も「裏表のない良いおなご。義時が要らぬなら俺が頂く」と太鼓判。
理想の妻か……と思ったが
義村は今一つ信用できないと八田に依頼したが、今話最後に、《キノコは嫌い》《あばずれ女》というような本性が発覚……泰時が目撃
(鑑定役を義村にしなかったのは、こういう訳か。自信満々だった八田も女性を見る目がないことが判明)
“あばずれ”と表現したが、“姉御肌”的気質で単にサバサバしているだけという気も。
賢くて機転が利いて、肝が据わっていて、義時には理想の妻となる予感も……
さて、この“のえ”を紹介した二階堂行政、これまでは13人衆の評定の場で案件を読み上げるぐらいだったが(欠席者が多いので自分も来なくていいか?)と呟いた足立遠元の言葉に激怒したのが二階堂だったかも)、今話はかなり喋ったなあ。
★義時を非難する泰時、妻・初に平手打ちされる
頼朝の形見のミニ観音像を義時から託される。「頼朝の子、孫を殺めた自分にはそれを持つ資格がない」と言う義時に、「自分の行いを責められるようで、持っているのが辛いからだろう」と泰時は考える。
更に、「後妻をもらう」という義時に、「比奈が去って間もないのに!」と責め立てる。「もう一度言ってみろ」という義時に、比奈が出て行ったのは「父上が非道な行いをするから母が出ていくことになったのだ。(後妻を迎えてはいけないのは)自業自得だ!」一瞬、ためらったが、尚も非難する泰時。初がそばでその様子を見ているので、これは……やはり予測通り、初が平手打ち!
泰時と時房はいいコンビだ。『サザエさん』のマスオとノリスケのようだ。
★今後への不穏な動きも(他に和田邸での実朝を囲んでの鹿鍋会というほのぼのシーンもあったが)
北条政範の急死
源仲章に唆された平賀朝雅(りくの娘婿)によって毒殺された模様。
15歳という若さで生涯を終えてしまった。性格の良い青年だった。このドラマ“いい人”は早死にする……
さらに増長する時政
・比企の所領だった武蔵を我が物にしようと、畠山が代々受け継ぐ惣検校職(そうけんぎょうしき)のお役目を返上するよう命じる
・訴訟当事者からの付け届けを受け取り便宜を図る
久々の登場の九条兼実、一癖も二癖もありそうな藤原兼子
どうしているのだろう?と思っていた九条兼実、久々の登場。
土御門通親(源通親)との権力争いに後れを取り、出番激減。
慈円の同母兄とは驚き。「北条も長くはないか……朝廷を頼む」と慈円に後を託す。(特に病に臥せっている様子はないが、出番は最期とのこと)
その土御門通親がその後、ほとんど登場しなかったような気が……
史実などを調べてみると、頼朝急死の際もいろいろ暗躍?、政治手腕を発揮していたようだ。
だが、1202年10月に急死してしまう(頼家が征夷大将軍に任じられたのが同年7月)。土御門が世を去ったため、後鳥羽院の独走(横行)が始まったようだ。
ドラマではあまり活躍しなかった……演じた関智一氏が多忙だったのだろうか?
朝廷の悪だくみ一派の中に、強烈インパクトの女性登場!
後鳥羽上皇の乳母・藤原兼子(番組サイトでは“ふじわら の かねこ”、ウィキペディアでは”ふじわら の けんし”となっている)
演じるのはシルビア・グラブ氏。ミュージカルを中心に舞台で活動中。夫は髙嶋政宏。大河ドラマは『真田丸』(2016年) 出雲阿国役で出演。
第1話「大いなる小競り合い」
第2話「佐殿の腹」
第3話「挙兵は慎重に」
第4話「矢のゆくえ」
第5話「兄との約束」
第6話「悪い知らせ」
第7話「敵か、あるいは」
第8話「いざ、鎌倉」
第9話「決戦前夜」
第10話「根拠なき自信」
第11話「許されざる嘘」
第12話「亀の前事件」
第13話「幼なじみの絆」
第14話「都の義仲」
第15話「足固めの儀式」
第16話「伝説の幕開け」
第17話「助命と宿命」
第18話「壇ノ浦で舞った男」
第19話「果たせぬ凱旋」
第20話「帰ってきた義経」
第21話「仏の眼差し」
第22話「義時の生きる道」
第23話「狩りと獲物」
第24話「変わらぬ人」
第25話「天が望んだ男」
第26話「悲しむ前に」
第27話「鎌倉殿と十三人」
第28話「名刀の主」
第29話「ままならぬ玉」
第30話「全成の確率」
第31話「諦めの悪い男」
第32話「災いの種」
第33話「修善寺」
【ストーリー】番組サイトより
源実朝(柿澤勇人)と後鳥羽上皇(尾上松也)のいとことの婚姻が決まり、政子(小池栄子)の心配をよそに喜ぶりく(宮沢りえ)。一方、京では後鳥羽上皇が源仲章(生田斗真)、慈円(山寺宏一)らと鎌倉の行く末について思いを馳せていた。そんな中、北条時政(坂東彌十郎)から代々受け継ぐ惣検校職(そうけんぎょうしき)のお役目を返上するように求められた畠山重忠(中川大志)が、疑念を抱いて義時(小栗旬)に相談。その義時ものえ(菊地凛子)を……
脚本:三谷幸喜
……今話では2組の婚姻が進んだ。政治的、世間的(世の中的)には源実朝と後鳥羽上皇と従姉妹・千世(西八条禅尼)との婚姻、ドラマ的には主人公・義時と“のえ”(二階堂行政の孫娘)との婚姻。
★二組の婚姻
実朝と千世の婚姻
鎌倉……《皇室から迎えたい》――「御家人を御台所に迎えるのは揉め事の素になる」という建前とりくの意向(都進出志向)が強く反映
上皇……《北条が嫌い。鎌倉を自分の影響下に置きたい》
という2者の思惑が一致した理想の結婚ということか
実朝ら当人の意思は全く無視されているけれど……
義時と のえ の婚姻
「非の打ちどころがない」……二階堂行政の評。身内が言うので間違いないと言うが、身内だから当てにならない。
プレゼントしたきのこ(←学習しないなあ)に大喜び、家事も子育ても好きそうで、義時も大いに気に入った様子。
念のためにと見定めを依頼した八田も「裏表のない良いおなご。義時が要らぬなら俺が頂く」と太鼓判。
理想の妻か……と思ったが
義村は今一つ信用できないと八田に依頼したが、今話最後に、《キノコは嫌い》《あばずれ女》というような本性が発覚……泰時が目撃
(鑑定役を義村にしなかったのは、こういう訳か。自信満々だった八田も女性を見る目がないことが判明)
“あばずれ”と表現したが、“姉御肌”的気質で単にサバサバしているだけという気も。
賢くて機転が利いて、肝が据わっていて、義時には理想の妻となる予感も……
さて、この“のえ”を紹介した二階堂行政、これまでは13人衆の評定の場で案件を読み上げるぐらいだったが(欠席者が多いので自分も来なくていいか?)と呟いた足立遠元の言葉に激怒したのが二階堂だったかも)、今話はかなり喋ったなあ。
★義時を非難する泰時、妻・初に平手打ちされる
頼朝の形見のミニ観音像を義時から託される。「頼朝の子、孫を殺めた自分にはそれを持つ資格がない」と言う義時に、「自分の行いを責められるようで、持っているのが辛いからだろう」と泰時は考える。
更に、「後妻をもらう」という義時に、「比奈が去って間もないのに!」と責め立てる。「もう一度言ってみろ」という義時に、比奈が出て行ったのは「父上が非道な行いをするから母が出ていくことになったのだ。(後妻を迎えてはいけないのは)自業自得だ!」一瞬、ためらったが、尚も非難する泰時。初がそばでその様子を見ているので、これは……やはり予測通り、初が平手打ち!
泰時と時房はいいコンビだ。『サザエさん』のマスオとノリスケのようだ。
★今後への不穏な動きも(他に和田邸での実朝を囲んでの鹿鍋会というほのぼのシーンもあったが)
北条政範の急死
源仲章に唆された平賀朝雅(りくの娘婿)によって毒殺された模様。
15歳という若さで生涯を終えてしまった。性格の良い青年だった。このドラマ“いい人”は早死にする……
さらに増長する時政
・比企の所領だった武蔵を我が物にしようと、畠山が代々受け継ぐ惣検校職(そうけんぎょうしき)のお役目を返上するよう命じる
・訴訟当事者からの付け届けを受け取り便宜を図る
久々の登場の九条兼実、一癖も二癖もありそうな藤原兼子
どうしているのだろう?と思っていた九条兼実、久々の登場。
土御門通親(源通親)との権力争いに後れを取り、出番激減。
慈円の同母兄とは驚き。「北条も長くはないか……朝廷を頼む」と慈円に後を託す。(特に病に臥せっている様子はないが、出番は最期とのこと)
その土御門通親がその後、ほとんど登場しなかったような気が……
史実などを調べてみると、頼朝急死の際もいろいろ暗躍?、政治手腕を発揮していたようだ。
だが、1202年10月に急死してしまう(頼家が征夷大将軍に任じられたのが同年7月)。土御門が世を去ったため、後鳥羽院の独走(横行)が始まったようだ。
ドラマではあまり活躍しなかった……演じた関智一氏が多忙だったのだろうか?
朝廷の悪だくみ一派の中に、強烈インパクトの女性登場!
後鳥羽上皇の乳母・藤原兼子(番組サイトでは“ふじわら の かねこ”、ウィキペディアでは”ふじわら の けんし”となっている)
演じるのはシルビア・グラブ氏。ミュージカルを中心に舞台で活動中。夫は髙嶋政宏。大河ドラマは『真田丸』(2016年) 出雲阿国役で出演。
第1話「大いなる小競り合い」
第2話「佐殿の腹」
第3話「挙兵は慎重に」
第4話「矢のゆくえ」
第5話「兄との約束」
第6話「悪い知らせ」
第7話「敵か、あるいは」
第8話「いざ、鎌倉」
第9話「決戦前夜」
第10話「根拠なき自信」
第11話「許されざる嘘」
第12話「亀の前事件」
第13話「幼なじみの絆」
第14話「都の義仲」
第15話「足固めの儀式」
第16話「伝説の幕開け」
第17話「助命と宿命」
第18話「壇ノ浦で舞った男」
第19話「果たせぬ凱旋」
第20話「帰ってきた義経」
第21話「仏の眼差し」
第22話「義時の生きる道」
第23話「狩りと獲物」
第24話「変わらぬ人」
第25話「天が望んだ男」
第26話「悲しむ前に」
第27話「鎌倉殿と十三人」
第28話「名刀の主」
第29話「ままならぬ玉」
第30話「全成の確率」
第31話「諦めの悪い男」
第32話「災いの種」
第33話「修善寺」
【ストーリー】番組サイトより
源実朝(柿澤勇人)と後鳥羽上皇(尾上松也)のいとことの婚姻が決まり、政子(小池栄子)の心配をよそに喜ぶりく(宮沢りえ)。一方、京では後鳥羽上皇が源仲章(生田斗真)、慈円(山寺宏一)らと鎌倉の行く末について思いを馳せていた。そんな中、北条時政(坂東彌十郎)から代々受け継ぐ惣検校職(そうけんぎょうしき)のお役目を返上するように求められた畠山重忠(中川大志)が、疑念を抱いて義時(小栗旬)に相談。その義時ものえ(菊地凛子)を……
脚本:三谷幸喜
>義時はもともと……精神的にきついことが続いていましたから、……コロッといってしまうのも無理はないかもしれません。
確かに、コロッといってしまいました(笑)
>(演技力に定評のある菊地凛子さんにしては不自然)、何かあると思っていたのですが、ラストを見て納得しました。
ええ、”なるほど”でした。
>二面性を持つ女性として描かれていますね
確かに、裏の顔と言うか裏の態度(貞淑→粗暴?)でした。でも、本質的なモノには、邪心がないような気がしました。
> 三浦義村なら、のえの本性を見抜けたかもしれませんが、義村は損得勘定で動くので、本当のことを言うかどうか分かりませんからね。八田知家なら頼りがいがあるし損得勘定抜きで助けてくれそうだと考えたのでしょうが、肝心の女性を見る目がありませんでした。
ええ、三浦義村なら見抜けていたかもしれません。ただし、損得勘定でそれを言わないかもしれませんね。
これまで八田知家は物事の本質を見極め、損得勘定抜きで判断していたので、八田を頼るのは正しい判断だと思いました。
でも……仰るように肝心の女性を見る目がなかった(笑)
義時の三番目の妻となるのえが登場しました。歴史上は伊賀の方と呼ばれる女性ですね。八重や比奈とは全く違うタイプの、二面性を持つ女性として描かれていますね。
義時はもともと女性に免疫がない上に、精神的にきついことが続いていましたから、異性から寄り添うような言葉をかけられたら、コロッといってしまうのも無理はないかもしれません。
きのこに喜ぶ様子や、義時の子たち(比奈との間にできた子でしょうか?)と戯れる様子がどうにもわざとらしく感じられたので(演技力に定評のある菊地凛子さんにしては不自然)、何かあると思っていたのですが、ラストを見て納得しました。
三浦義村なら、のえの本性を見抜けたかもしれませんが、義村は損得勘定で動くので、本当のことを言うかどうか分かりませんからね。八田知家なら頼りがいがあるし損得勘定抜きで助けてくれそうだと考えたのでしょうが、肝心の女性を見る目がありませんでした。
のえの二面性に最初に気づいたのが泰時というのがなんとも。ややこしいことになりそうですね。